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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



フリウリ・ブットゥリオ (Buttrio) へ :: 2019/08/14(Wed)

ここ最近、ワイナリー訪問やら他事やらでフリウリ地方に出向くことが多い。

ワイナリー訪問だと、ここのところ人気のゴリツィア・コッリオ地区やらイゾンツォ、もしくはウーディネ県下のコルモンス周辺のカンティーナ訪問が多くなりがち。

先日は、ちょっとそこからずれた地域にてあるカンティーナを訪ねた。ウーディネ県ブットゥリオ (Buttrio)。電話で日程を調整したときから想像していたカンティーナのオーナーはパオロさんは、会ってみたら予想的中の人物で、一人で忙しそうにあちこちに動き回っている。
(写真なし!!!忘れたー)

軽く挨拶を交わしたら、とにかく「畑、見に行く?」と言われ、もちろん!と彼の車に乗り込んだ。彼の作業車、FIATのきったなーい車で畑をまわる。

彼のつくるワインは、白はフリウラーノ、ソーヴィニオン、シャルドネ、リボッラ・ジャッラ、ピノ・グリジョ、ピコリットなどの品種を主にバリック(新、古)にて熟成させたもの。赤はレフォスコ、メルローなど。

それぞれにグラン・クリュとしていくつかの畑の品種をそれぞれに分けて瓶詰めして商品にしている。

それらの畑を丁寧にひとつずつ畑の位置と気候、土壌などを説明してくれる。

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この時期は、黒品種でも一番早く色づき始めるメルローがいい色に実に色をつけはじめた。

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この土地はいわゆるポンカといわれる土壌が特徴。泥灰土と砂石が堆積層となった特殊な土壌。灰分が多いので、全体的に白い部分と赤土とが層になっているのがわかる。乾いていると石のように硬いが、少し水を含むとポロリと崩れる。ミネラル分が豊富なこの土壌が、この土地独特のワインをつくりあげる。この辺り一帯は、ほぼこの土壌で覆われており、ポンカの深部にまでぶどうが根をのばして土壌のミネラル分を吸い上げるという。

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以前にこの付近の丘陵地の森を崩してぶどう畑をつくる現場に案内してもらったことがあるが、畑づくりはこの岩のような土を掘り起こすことから始まるのを目にした。とにかく岩を割り砕いて土を起こしていく必要があるので、ブルドーザーで端から丁寧に割り進んでいくのだ。

こんな状況からできるブドウからつくられるワインは非常に土台のしっかりとした力強さが与えられる。

ワインの写真もカンティーナの写真もなにもないのだけれど、この後はパオロ氏のカンティーナにて熟成中の樽やステンレスタンクからこれから瓶詰めになるワインをいただく。

途中、帰ってきた奥さんの派手さにおののきながらも、敷地内彼らのレストランの中なども見せてもらい…

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とっても可愛い。古い鍋やらまな板などが並んだ壁--

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そしてこの古いふるいを使った照明!

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この訪問時は夏季休業中で営業していなかったのだが、次回はぜひ!

ほんとはパオロ氏訪問前にお昼をここで食べる予定でいたのだが、店が開いていない、とのことなので、彼に他店はどこに…と尋ねてこの街唯一の他の候補地にて食事。

思いがけず、魚介料理専門店で頼んだものは、魚介のクスクス、そしてお通しには、スキーエ(小エビ)とポレンタ。予想に反したものの、美味しくいただいた。

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  1. Friuli/フリウリ
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ビーゴリと鴨の煮込みソース Bigoli all’Anatra :: 2019/08/10(Sat)

ヴェネトの地元料理として、太いスパゲティ状のパスタ、ビーゴリがあげられる。粉と卵を合わせて捏ねた生地を、トルキオという機械をつかって押し出してつくるパスタだ。家庭ではトルキオを使って自家製ビーゴリをつくることはほとんど見かけなくなってはいるが、生パスタ専門店や街場のスーパーなどでは、簡単に入手することができる。

このパスタには、代表的な2種のメニューがある。ひとつは、ビーゴリ・イン・サルサといい、じっくりと炒めた玉ねぎにアンチョビを溶かし込んだものをソースとする。見た目は色味も渋くてシンプルだが、食べると滋味深くて美味い。

もうひとつは、アーナトラ)の煮込みソースで、ビーゴリ・アッラーナトラという。いわゆる肉のラグーなのだが、よく知られるラグーはトマトをたっぷり入れて赤く仕上がっているもの。こちらはトマトは少しだけ旨味に使い、全体的に白いラグーに仕上げる。いわゆる、ラグー・ビアンコ。

玉ねぎ、人参、セロリのみじん切りをじっくりと炒める。そこにのミンチした肉を入れて肉の表面をしっかりと焼き付ける。

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鍋の中には肉から出てくる水分がかなりあるが、それがなくなるまでしっかりと焼き付けることで肉の臭みをとる。途中、ローズマリーやタイムを加えながら。

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水分がなくなった頃に、白ワインを加えてアルコールをとばすようにさらに火を入れたら、トマトペースト、そして様々なスパイスを投入。これがこのラグーのポイントだ。

使うスパイスはシナモン、クローブ、ナツメグ、コショウ、ジネーブロなど。スパイシーに仕上げるのが目的ではなくて、これももともとは肉の臭みを緩和するために使ったのだろう。途中、様子をみてブロードなどを加えながらしばらく煮込んでできあがり。

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モチモチ感のある太いビーゴリによく絡ませて、しっかり噛みしめながらいただくパスタ。アルデンテ、という食感とはまた違うパスタだけに、このラグーがとてもよく合う。

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  1. 料理・素材
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プロセッコの里がユネスコの世界遺産登録へ :: 2019/07/08(Mon)

ヴェネト州はイタリア随一のワインの生産高を誇る州。そのうち、近年非常にその生産量及び売上を上げているのが、発泡酒であるプロセッコだ。
そのプロセッコを生産するトレヴィーゾ県の北部の丘陵地である、コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ丘陵地が昨日、2019年7月7日にイタリアでは55番目にあたるユネスコ世界遺産に登録された。

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その登録の正式名は、プロセッコの丘陵地、コネリアーノ・ヴェネトとヴァルドッビアーデネ(Colline del prosecco di Conegliano Veneto e Valdobbiadene)という。

プロセッコは、グレーラ(glera)という品種のぶどうを主にしたスプマンテ(発泡酒)で、ペラーラ(perera)、ビアンケッタ(bianchetta)、ヴェルディーゾ(verdiso)などの他白品種を数パーセント加えることも許されている。

見た目にもフレッシュ感を思わせるグリーンがかった淡い麦わらの色がベース。そして、ぶどう品種の持つキャラクター…ナシや青リンゴなどの淡いフレッシュなフルーツ、白い野草を思わせるデリケートな香り…を特徴とする。口に含むと、繊細な泡とともに、先に感じたフルーツの味わいが残り、その余韻を楽しむ…というのが、プロセッコの美味しさ。フレッシュな爽やかさがとにかくこのワインを語る上では欠かせない要素な故、この土地にいてアペリティーヴォにはほぼ100%に近い割合でプロセッコを親しむ習慣がある。

そして、その商業的意義も高く、生産量としては年間約47億本、注目すべきはそのうちの約2/3量はイタリア国外への出荷されている。スプマンテの部類のなかでは、世界市場でも、シャンパンを抜いて世界第1位の輸出量に成長している。

ワインの格付けあるDOC, DOCGを獲得したのは2009年。それをきっかけに品質にもお墨付きを得て、質実を伴うヴェネトワイン業界を支える大切なワインだ。そして、特にそのなかでも歴史と品質として特に価値のある、Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCGの生産地が、ユネスコ世界遺産に登録された、というわけだ。

コネリアーノは、もともとイタリア初の醸造学校が発足した場所でもあり、また、1868年にコネリアーノのアントニオ・カルペネ(Antonio Carpenè)氏が、フランスのシャンパンの技術をイタリアで一番早くに導入を試みた、というイタリアのスプマンテの歴史的にも非常に重要な位置付けにある。それは、Trento DOCとして、現在イタリアのスプマンテ界では最も権威のあるFerrari社のジュリオ・フレッラーリ(Giulio Ferrari)氏によるそれよりも約30年ほど先駆けている。

とにかく、この地域は、世界的に注目されるべき美しい景観を持つ地域と、イタリアのワイン及びスプマンテ醸造の歴史に非常に深く影響している場所である。

この美しい景観は、丘陵地内を何層にも丘が連なり、それらが整然としたブドウ畑で覆われている。140年もの昔からこの丘陵地はブドウ栽培として成り立ってきた、という歴史的背景もその評価の対象となっている。
同地域は、ヴァルドッビアーデネからコネリアーノにかかる、東西30kmに及ぶ丘陵地がひとつの鎖の連なりのように形成されている丘陵地。

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平野からプレ・アルピ(山岳地域)、つまりはアドリア海からドロミーテ間に位置する、非常に自然と気候など自然環境に恵まれた地域といえる。さらには、歴史的にも重要なブドウ栽培及びワイン生産が行われている地域である。小さな生産者たちによる手仕事と、その仕事への愛情がこの環境を作り上げたこと、現在の環境として至る経緯には、それらのマン・パワーもその恩恵の一部として認められた、という証だ。
つまりは、世界遺産の認定を受けるきっかけは、もともとの自然環境に加えて、こん土地の人々のブドウ栽培とワイン製造によって成り立っていることを明らかに認められたことは、非常に興味深いところである。

小さなブドウ畑が段々畑のように形成されており、それを遠距離から眺めるとひとつの森のようにも感じる美しい景観…これが、同地域の美しい景観。

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この地域内の約中心には、カルティッツェ(Cartizze)と呼ばれる地域があり、その面積はほんの約107haほど。とはいえ、その小さななだらかな渓谷となる地域は、その土壌とポジション、及び日照や風の通り具合などから、特にプロセッコのなかでも貴重な価値のある地域とされている。視覚的にも非常に見るべき価値のあるところ。そして、当然のことながら、生産者の密集する地域でもある。

ヴェネト州は、ここ数日で、2026年のミラノ・コルティーナ冬季オリンピック誘致獲得に続き、このユネスコ世界遺産認定のビッグニュース続き。暑〜い夏だ。
ヴェネトばんざ〜い!!




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  1. Veneto/ヴェネト州
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こだわりのメルロー  Az. agr. Cà Olivassi :: 2019/06/20(Thu)

私のよく通うラディッキオの生産地の地区にて、小さなカンティーナがあるから見においで、と前々から誘われていた。ようやくお互いの都合が合い、訪問を。

ヴェネツィア県に属するノアーレの郊外、シーレ川をベースにする湧き水がこの土地の地中深くに巡らされている、きれいな水が豊富な地域。ここで小さな、約2haのみのブドウ畑を、それもほぼメルローのみにて持ち、それらを全てほぼ一人の手で醸造が行われている。ワインを作るのは、リーノ・トサット (Lino Tosatto) さんという、もともとこの土地で普通の農家として育った方。現在は普段は会社員として働き、ご自身の個人の時間はブドウ作り、ワイン作りに打ち込む。ブドウ畑の周囲には、彼の別の作物の畑、麦やトウモロコシの畑も広がる。

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ブドウ畑は自然に任せ、科学的な肥料などは一切排除している。現在、オーガニックの認定を取るための申請期間中だが、3年間の期間の後にはおそらく間違いなく認定マークが許可されるであろうはずだ。

整備された畑のメルローは、きれいに手入れされたグイヨー仕立て。葉も青々と元気に育ち、病気なども現在は見られる感じもなし。

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今はちょうど花がつくところ。

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収穫後は、カセットに並べ、45日間ほどの軽いアパッシメントが施される。その後、醸造作業に入り、アルコール発酵後は、50HLの木樽またはバリックにて30ヶ月、その後、瓶詰めして最低6ヶ月寝かせて商品となる。

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年間5000本ほどしか生産量がないので、全てが手作業。これから大きく生産量を伸ばしていくのか、というと現在はそのつもりもあまりないらしい。とにかくワイン作りが好きでその情熱が彼らを動かす原動力となっている。

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商品は2点のみ。「クアルテーゼ (qualtese)」はメルロー100% (IGP Veneto) 、「ラ・デチーマ (la decima) 」はメルロー95%、ラボーゾ5% (DOP Venezia) だ。

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このメルロー、非常に良い。深ーい真紅に適度な粘度。初めは甘い完熟したベリー系のフルーツの甘い香り、そしてだんだんと香りの要素が複雑になり、アルコールを感じる黒いベリー系の香りに。口に含むと口中に広がるふくよかさ、後にはほのかな程よい酸味も感じつつ、強すぎないタンニンもこれまた程よい。
時間を置いて飲んだらもっと変化が楽しめそうな、そして年月を経て寝かせておいたら、また面白い変化をしそうな良いメルローだ。

…と話しをしながら試飲をしながら畑を眺めていたらふと気づいた仕立ての違うブドウの木。少しばかりのリースリングだという。リーノさんの思惑は、今後少しずつ白ワインにも挑戦したい、らしい。

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このタイミングにて、「出しちゃおっかなー」といたずらしてる子供みたいな顔になったリーノさん。カンティーナの奥に入っていった彼の後に付いていったら、端っこにホコリにまみれた瓶の小さな山が。おもむろに一本をとりあげて開けてくれた。

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グラスに注がれたそれは、深い黄金色。粘度がしっかりしているので、糖度もアルコール度もそれなりのもの、と容易に想像できる。

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収穫後は24時間の皮とのコンタクトの後、皮を取り除き、カスとともに15日間のマチェラツィオーネが施され、その後さらにカスの大まかな取り除きも行って、4ヶ月。そしてアカシアのバリックにて18ヶ月。

金柑みたいな甘さと少し感じるほろ苦さ。熟成タイプのフォルマッジョに合わせたい。

なんでも、この床に転がっている2012年のものが数本しか在庫がないらしく、もったいなくて滅多なことがない限り、開けることはない代物なんだとか。私に気を使って言ってくれた分を差し引いても、嬉しい。

極少量生産の良品。いいワインだ。

最後に撮った写真は、造り手のリーノさん、そして彼を助けて、販売を担当するリッカルドさん。

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オリーブの花 :: 2019/06/15(Sat)

数年前から定期的に通っているフリウリのカンティーナは、ウーディネ郊外に位置する世界遺産の街、チヴィダーレ・デル・フリウーリにて、ワインオリーブオイルともにオーガニックの認定を受ける農家だ。
家族経営にて、約11haの自宅周辺のぶどう畑及びオリーブ畑、そして、近くの丘陵地帯に約2haのぶどう畑を持つ。

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整然と整ったぶどう畑は、非常に手入れが行き届いているのが見てわかる。それもぞのはず、年間を通してほんとに毎日の仕事は山のようにあるが、それをひとつひとつ丁寧にこなしているから。
私自身の興味もあり、頻繁に同農家には通い続けているなかで、お手伝いできることは積極的に参加している。おかげでいろいろなことを学ぶいい機会にもなっている。

今年は5月いっぱいまで低温で雨が続き、全体的に植物の成長が遅れている。野菜農家などは5月の種植え、苗植えの時期が雨続きであったこともあり、作業が非常に困難で遅れていることは、別農家からよく知ること。

このフリウリのカンティーナでも(もちろん彼らだけの問題ではないが)、今年は花がつくのかどうか…と非常に心配をしていたところ。

6月に入ったら、急激に夏がやってきて、ぶどうもオリーブも、グングンと成長をしている。オリーブは先週は蕾がついた状態だったのが…

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今週は一気に花が咲き、もうすでに終わりかけ。

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今年は実が少ないだろう…と予想していたが、花のつき具合からみると今年も結構な豊作な年になりそうだ。

ぶどうのほうも、もうすでにワッサワッサと葉がつき、ツルが伸びている。あっちこっちに伸び放題なツルを方向修正してあげたり、葉の密度を調整したりするのも大切な仕事。
実も花をつけはじめている。

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もうしばらくすると今年の収穫の予測もだんだんとたってくることだろう。

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継承語を学ぶこと :: 2019/06/12(Wed)

私の娘は現在11歳、数ヶ月で12歳を迎える。中学校一年生を今月で終了した。もう私のイタリア語力はとうに越しているので、宿題を手伝ってあげることもままならない状況ではあるが、どうにか毎日元気で学校に通い、友達もたくさんいて、楽しそうな毎日を過ごしている。なんとなく思春期も迎えつつある年頃にて、少々気難しくなってきたなぁ…とも感じているが、それも仕方がないのだと思う。

母親を日本人に持つ、という、ここでは一種の特異な環境にあり、学校では英語とフランス語を学び、そこに日本語も、となるとなかなかと大変。学校の宿題、学校終了後の午後の習い事、と毎日を多忙に過ごしているため、幼いときにはそれなりに継続していた日本語の勉強も、これは私の責任もあるが、少々なおざりになりつつある。

とはいえ、どうにか日本語のベースだけは保っていってほしい、と願う気持ちから、家庭での日本語での会話を無理やりに続行しつつ(もちろん私と娘間のみ)、月に一回の定期開催にて行われる同様な環境にいるヴェネトの子供達を対象とした「どんぐりの会」という自主サークルには、特別なことがない限りは出席するよう心がけている。

同サークルは、ヴェネト州内、パドヴァ、ヴェネツィア、ヴィツェンツァ、トレヴィーゾ、ヴェローナ県に住む、乳幼児から小学校に通う年齢の子供のいる家族が会員となり、現在は約30家族の会員により構成され、ミラノ領事館から日本の小学校の教科書を学年に応じて随時配布いただいている。

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当然のことながら、我が娘の日本語レベルは同年代の日本人の子供には到底おいついていない。とはいえ、そこにはあまり固執しておらず、楽しく日本語の環境に身を置くことを主眼としている。これは私のサボりからくる考えなので、正しくはないのだろう。とはいえ、本人の意識を保つためには、非常に良い機会と信じているがゆえ、会の運営にも積極的に参加するよう心がけてはいるのだが…。

6月の同会の開催は、夏休みに入ることもあり、月の初めに開催。いつもは学年ごとに分かれての授業を行い、その後は全学年を一斉に集めて日本の季節行事などに関連するレクリエーションの時間にあてている。
今月期に限っては、同会の保護者の尽力により、アメリカのブリンストン日本語学校にて、継承語を研究、実践されている小野桂子先生を迎え、保護者との座談会が企画された。

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継承語教育」とは、初めて耳にする言葉だった。

まずは、「継承語」とは何か。母語、継承語、現地語とは?という話から始まり、その教育的意義、継承語を学ぶ環境、その際のルール、そして私たち母親の対応法等々、様々な話題に触れながらその意味を知ることとなった。実際の実践における内容と、バイリンガル(またはそれ以上)の子供の教育を研究している学者の研究結果などを交えた裏付けのある内容に、思い当たること、そしてそうしたいと願っているが現実は…と、参加した母親たちが各人、頭のなかで様々なことを感じたことはいうまでもない。

日常に子供たちへ継承語を伝えていくうえで小さな積み重ねを続けていかなければならないことの重要さ、そして子供たちが単に言葉を覚える、という単純な意味以上のものがあることを短時間のなかでも十分に感じることができた。
母親が日本人だから、ということだけで日本語を習得できるのか、というと完全にノー。それの難しさは今自分達が十分に体験真っ只中。

小野先生が何度も繰り返し、強調し、そして私達も共感、いや、再認識したのは、子供に日本語を話してもらいたい、との思いやそれに準じる日本語の環境作りや日本語の勉強は、完全に親のエゴだということ。親が日本語を覚えてもらいたいと思っているから…。いやー、その通りだ。

そして、それだけではもちろん終わらない。大切なのは、それを踏まえた母親が、常に自信を持って話しかけ、行動すること。
ハッとした瞬間。




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春満載のヴェネト マンマの料理レッスン :: 2019/05/20(Mon)

たま〜にお問い合わせをいただいた際に開催してるヴェネトのマンマ料理レッスン。

この日は、2名の方からのお問い合わせにより、いつもお世話になっているロッサーナさん宅にて。テーマは「春の食材×ヴェネト料理」。

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この時期に外すことができないのは、真っ白い立派な白アスパラ

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これは前菜として、定番の卵のソースを合わせる。私の定番は、最もシンプルにフォークの背でつぶした茹で卵に美味しいオイル、塩、胡椒、アチェトを混ぜて茹でたアスパラに添えるもの。ロッサーナのレシピは、卵黄を丁寧につぶしてそこにマスタードを混ぜこんでクリーム状にしたものに、つぶした白身を合わせ、オイル、アチェト、そしてパセリなどを混ぜこんでいく。
丁寧に掃除したアスパラはしっかりと茹で、できあがったソースをたっぷりと添えていただく。

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プリモには、春のリゾットの定番「リーズィ・エ・ビーズィ(Risi e Bisi)」。ピゼッリ(グリンピース)を指す「ビーズィ」のリゾット。ヴェネト弁だ。

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実はヴェネトでのピゼッリの季節はもう少し先。とはいえ、街場の八百屋さんには、南から届いたピゼッリが山となって売っている季節だ。だから、もうこの辺りでも既にピゼッリの季節に入っている感がある。

ピゼッリを玉ねぎとともに炒めて火を通し、米を入れてから脇で温めておいたブロードを注ぐ。米がアルデンテな頃を見計らって火を止め、おろしたグラーナとバターを投入。そしてしっかりとマンテカートしてできあがり。
ピゼッリのホクホクした感が美味しいリゾットだ。

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セコンドには、オラータ(クロダイ)の紙包み焼。

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見ただけで美味しそうな彩りの鮮やかな食材をオーブンシートにで包んでゆっくりと火を入れる。各素材の風味がやんわりと包まれていて美味‼︎この魚が出てきた頃には、もうお腹がいっぱいなのだが、気づいたら完食していた。

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ドルチェには、トウモロコシの粉を入れたヴェネツィアの焼き菓子、ザエティでしめる。

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途中、プロセッコも何本も空け、グラッパで終了。お昼休憩で帰ってきたご主人のダニエレさんも途中参加し、とても楽しいレッスン&昼食会となった。

ご参加くださったお二方、そしていつも素敵なホスピタリティで迎えてくれるロッサーナとダニエーレ、皆さんに感謝です。




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  1. Corso di cucina/料理教室
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今年は寒いアスパラのシーズン :: 2019/05/16(Thu)

5月半ばだというのに、雨続きで気温の上がらない日が続いている。春先に急に暖かくなったものだから、油断して暖かい衣類をクリーニングに既に出してしまったのを後悔する今日この頃。

この季節のヴェネトの食材といったら、アスパラがその筆頭。特に白アスパラに関しては、ヴェネトが最大の産地である。

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ことごとくトレヴィーゾ県に近いヴェネツィア県下にて、アスパラ生産者である農家を訪ねた。ここら辺のアスパラは、バドエーレIGPとして、産地呼称に指定されている地域でもある。DOPに認定されているバッサーノ産は最も有名だが、バッサーノ産のそれは白アスパラのみなのに対し、バドエーレ産には白も緑も両方ともIGPとして認定されている。

それぞれの良さはもちろん食す側の好みによるからなんとも言えないが、やはり特殊な白アスパラのほうが人気もあり、生産者側からみると高値がつくことから、白アスパラの生産のほうに力が入っている。

白アスパラは日光にあたると色がついてしまうため、春前に根にそって一列に土を持って畝をつくり、黒いビニールをかぶせてその中でアスパラを成長させる。ちょうど土の山に頭を出すくらいまで伸びたものを、収穫時期になると一本ずつ掘り起こす。

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なかなかの重労働で、もちろん早朝な作業なことと、畝のビニールをいちいち外してまた被せる。収穫には一本一本を人の手によって掘り起こされる、ということから、その分がもちろん価格に反映するのだが、土のなかで伸びるアスパラは繊細な味わいが特徴となり、それが特別感のある人気の理由のひとつでもある。

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とにかく、土のなかにいるアスパラは、日光に当たることはないのだから、土中にて感じるのはその気温の変化。気温がグンとあがるとアスパラもグンと伸びる。そして土は軽いもののほうがアスパラが上方にスッと伸びるのを手伝ってくれるので、乾いた砂地のほうがアスパラが育ちやすい。

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そんな条件が、今年は悪条件ばかり揃っているのだ。気温が上がらず、雨続きで土がいつも湿っている。

とはいえ、自然の力に半分以上頼るのが農産物であるゆえ、今年も例年よりも若干量が少なめだが、質のよい旨味のあるアスパラが毎朝収穫されている。

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でもこの美しい白色はやはり明るい光の下で見たいなぁ。





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  1. Produttore/生産者
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イタリア好き Vol.37 VENETO編 :: 2019/04/27(Sat)

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すっかりブログも放置状態ではありましたが…

なんやかやとバタバタしているうちに、あっと言う間に5月。5月1日、イタリア好きのための雑誌《イタリア好き》がヴェネト特集として発刊される。

いい取材をしてるなぁ…と日頃から思っていた同誌。あるご縁があり、少し前からオンライン上ではお世話になっていて、この度ついに本誌の取材としてヴェネトにいらしていただいた。

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食の分野を自分の分野としてから、大学時代を含めるとはや30年!イタリアに腰を据えてからも有難くもその分野から離れることなく、また、自分の興味はさらに強くなる一方。特に自分の住むヴェネトへの愛着はイタリア人以上かもしれない、と自負している。そんななか、少しづつ少しづつ知り合いの幅を広げていくなかで、特に関心の強いのが、土地ならではの農産物。そしてその生産に関わる人々。
農産物が好きなのか、生産者が好きなのか…と自分でもよくわからない。

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イタリア人というイメージから発想されやすい、"いい加減、ルーズ"なんて言葉は勤勉なヴェネト人には通用しない。信念をもって、よりよいものをつくりだそう、と真面目に取り組んでいながら、それでいて力強く明るい彼らに非常に惹かれている。

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車の荷台には、ゴム長靴と作業用エプロン、手袋は常時し、特に仕事のアポのない日には半日でも出かける。行くたびに必ず何かを教えられる。それがなんとも心地よく、いつも初心を忘れずにいるように、という自分なりのやり方だ。

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こうして日頃からお世話になっている彼らを、どんな形で日本に紹介できるのかは、それぞれに違う。それが今回の取材は自分の惚れ込んだ食材やそれに携わる人々にスポットをあてられる絶好のチャンス。話をいただいた段階で、どんなにか嬉しかったことか。

1週間の取材のなか、時間に追われてヴェネトじゅうを走り回り、生産者本人へのインタビューに加え、車を運転しながら自分の知っている情報はできる限り話し続けた。

編集長、ライター、カメラマンという取材陣。なかなかついてくるポイントが面白くて、さすがだなーと思いながら、コーディネイトがうまくいけていたのか不安でもあった(今でも不安)。

取材が終わり、しばらくして送られてきた初校を見て、ほんとに感動。限られた小さなスペースのなかに取材中に聞いたり見たりしたことのなかの、ものすごいいいポイントが詰まっていたから。紙面上に笑顔でいる各生産者の表情と文章を読んでいたら、ほんとに涙が出るくらい嬉しかったから。

古き良きものばかりがいいのではない。土地ならではの個性を守るためには、新しいアイデアや技術はどんどん取り入れてよりよいものを作り出す。伝統を守る、ということは口でいうほど簡単なことじゃない。
全体に共通するスローガンみたいなものだ。

もっとああすれば…という思いは今も拭えないではないが、ほんとに素敵な仕上がりは、取材陣の感性の豊かさからくるものと思う。ほんとにありがとうございました。

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早く実際に手にとってページをめくってみたい!
今まで知っているヴェネトとはまた違うヴェネトが垣間見れるはずです。ぜひ読んでみてください!

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ラディッキオの収穫祭 33°Festa del Radicchio Rosso di Treviso a Dosson :: 2019/02/14(Thu)

ラディッキオの季節のピークももう最高潮を迎え、もうそろそろ終盤にさしかかっている。

1月最終週には毎年恒例の、この地域のほぼ最後となる収穫祭(サグラ)が、トレヴィーゾ県のドッソンという町で開かれた。今年は第33回目の開催となる。

会期は約2週間。その間、ラディッキオを使った料理が振舞われ、また土地の産物などを販売する小さな生産者たちなどが露店を出店する。

盛り上がるのは週末や夜。私は今年のサグラには、東京でこのラディッキオを輸入・販売してくださっている同僚3名、そしてそれをたくさん使ってくださってくださるレストランのシェフやスタッフの方々と参加する、という素敵なチャンスに恵まれた。

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参加した夜は、毎晩、主催者側で企画する特別な宴の場。毎晩趣向が変わるのだが、この夜を狙っていったのは、知り合いのシェフ二人による共演の夕食会であったから。地元でも有名な、いつも非常に質の高い料理を提供してくれる2店のシェフだ。

時間となりこの特別ディーナーの場に参加したのは約400名。ずらっと並ぶ長テーブルは圧巻。そしてみるみるうちにテーブルは予約客で埋まる。

料理はもちろん前菜から全てがラディッキオずくし。なんといっても外せない、リゾットは、続々とお替わりをお願いする声もあがる。

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ドルチェももちろんラディッキオで。地元のドルチェとして外すことのできないティラミスをラディッキオのリキュールを効かせた効果。

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夜がふけてくると、ステージではダンスパーティーなるものも始まる…流れる曲も自分が若い頃にさんざん耳にしていたひと昔前のポップ。そこに集うのは、もちろん若者ではなく、それなりの年齢のカップル…。それでもあちらこちらで笑いが絶えない夜はいつまでも続く…。

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そんななか、この夜の功労者を讃える会の締めが始まって、なんと、私たちにも特別賞などが与えられるハプンニングなども。

ラディッキオという土地の名産を通じて、土地の人たちが一同に会し、そして存分に楽しむ、というとても素敵な会。
来年はどんな形で参加できるのか、楽しみ!

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