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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ラディッキオの収穫祭 33°Festa del Radicchio Rosso di Treviso a Dosson :: 2019/02/14(Thu)

ラディッキオの季節のピークももう最高潮を迎え、もうそろそろ終盤にさしかかっている。

1月最終週には毎年恒例の、この地域のほぼ最後となる収穫祭(サグラ)が、トレヴィーゾ県のドッソンという町で開かれた。今年は第33回目の開催となる。

会期は約2週間。その間、ラディッキオを使った料理が振舞われ、また土地の産物などを販売する小さな生産者たちなどが露店を出店する。

盛り上がるのは週末や夜。私は今年のサグラには、東京でこのラディッキオを輸入・販売してくださっている同僚3名、そしてそれをたくさん使ってくださってくださるレストランのシェフやスタッフの方々と参加する、という素敵なチャンスに恵まれた。

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参加した夜は、毎晩、主催者側で企画する特別な宴の場。毎晩趣向が変わるのだが、この夜を狙っていったのは、知り合いのシェフ二人による共演の夕食会であったから。地元でも有名な、いつも非常に質の高い料理を提供してくれる2店のシェフだ。

時間となりこの特別ディーナーの場に参加したのは約400名。ずらっと並ぶ長テーブルは圧巻。そしてみるみるうちにテーブルは予約客で埋まる。

料理はもちろん前菜から全てがラディッキオずくし。なんといっても外せない、リゾットは、続々とお替わりをお願いする声もあがる。

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ドルチェももちろんラディッキオで。地元のドルチェとして外すことのできないティラミスをラディッキオのリキュールを効かせた効果。

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夜がふけてくると、ステージではダンスパーティーなるものも始まる…流れる曲も自分が若い頃にさんざん耳にしていたひと昔前のポップ。そこに集うのは、もちろん若者ではなく、それなりの年齢のカップル…。それでもあちらこちらで笑いが絶えない夜はいつまでも続く…。

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そんななか、この夜の功労者を讃える会の締めが始まって、なんと、私たちにも特別賞などが与えられるハプンニングなども。

ラディッキオという土地の名産を通じて、土地の人たちが一同に会し、そして存分に楽しむ、というとても素敵な会。
来年はどんな形で参加できるのか、楽しみ!

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  1. イベント、見本市
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フリウリの情報ページ完成!《トゥット・フリウリ/ TUTTO FRIULI》 :: 2019/02/10(Sun)

ここ数年、とても興味をもって通っている、ヴェネト州の北側、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州。食文化もそこにある空気もなにもかもがこんなに近いヴェネトとはまたまた違う魅力のある州に、ヴェネトと同様に愛着を感じているところ。

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ヴェネツィアが支配した華やかさのあるヴェネト州とはかなり違う雰囲気をもつこの州のまだまだ探求すべきものあり!との思いから、情報ページを作成してみました。

初の試みとしては、オンラインショッピングを開設しています。まずは友人のワイナリーの商品から。欧州クロネコヤマト、イタリア支店のサービスのご協力を得て、ご自宅までお届けできるサービスです。

まずは、同ページに少しでも多くの方が訪問してくださることを願っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の情報ページ
「トゥット・フリウリ TUTTO FRIULI

トゥット・フリウリ TUTTO FRIULI

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ヴィツェンツァの希少なブロッコリー「ブロッコロ・フィオラーロ (Broccolo Fiolaro) 」 :: 2019/01/20(Sun)

ヴィツェンツァの西側にクレアッツォ(Creazzo)という地区がある。平野から少し小高い丘陵地帯にて栽培される特殊なブロッコリがある。
フォラーロと呼ばれる所以は、その特徴ある生産物の姿から。

地面に沿うようにして成長する主株から、細い子株がいくつも出る。これをフィオーイ(fioi)、つまりはヴェネト弁でフィリオ(figlio=子供)のことをいう。細く数多く成長する
細長い葉が食用部分になるのだが、これがこのブロッコリーの個性。その特徴から名前がついている。

生育場所は、標高150-250mくらいの丘陵地帯のみが質のよいブロッコリーのできる地区。平野から少しあがった場所にて、空気がより静澄である場所。南向きの日当たりのよい丘陵地が生育に関与する。土壌は砂まじりの泥質だが、ミネラル分に富む。

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この土地だからこそのこの環境にて仕上がるこのブロッコリーの美味しさの特徴である、クロッカンテ(コリッとした)で甘みが出てくる。

収穫の最盛期はその年の気候にもよるが、11月後半から1月いっぱいくらいまで。土地に霜がおりるらいのしっかりと低温を感じることで、葉の緑がさらに濃く、表面がまるでキラキラと輝くように、そしてシャキッとした最高のものとなる。
野菜はその適正な環境におかれて成長すると、見た目もより美しく、そして味はそれに比例するかのように、その野菜らしさが一層増すものだ。

収穫は、専用の大きなハサミで茎をザクッと切り、作業場にて、細い子株を切り揃える。

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この日に訪れた農家は、27歳の若いアルベルトが中心となり、その友人のエドワードとでこのブロッコリの生産および販売を数年前から本格的に始めた農家だ。

本格的に…というのも、この野菜自体はこの土地に古くから存在していたもの。小さな農家の畑の片隅で自宅用に栽培されていたくらいのもので、農家の数が減少していくのと同時に、この貴重な農産物もどんどんと作付け面積が減少していった。
それをこの二人の若者が、再度復活させようと着手したもの。500株の栽培を始めたのが2014年のこと。5年後の現在は、それが17000株の栽培にまで増えている。
なんでもこの地区にて、このブロッコリーを栽培する農家はたったの約10軒ほど。こういう若者が先頭にたって、地元野菜を盛り上げていくのは、とても素敵なことだ。

彼らの売り先は、直接レストランなどへの販売が主なもの。野菜の特徴をよく理解し、好んで使ってくれる料理店などが主な消費元だ。

アルベルトの家はもともとの農家であるので、祖父母も含めての農作業。すごい元気なおばあちゃんがはりきって作業現場を見せてくれる。

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そして、家の中に案内されたら彼のお母さんがちょうどブロッコリーを茹でているところだった。旬の一番美味しい時期のものを茹でておいて冷凍にして保存するため。

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大きな鍋に塩を加えて沸騰したところにブロッコリを投入。茹ですぎには注意といわれ、再沸騰したところで湯からひきあげる。

子株の根元に近い芯の部分。ここが柔らかくて甘くて一番美味しいところ。

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それを細かく刻んでオイルをかけて試食させてくれた。

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甘みが口の中にわーっと広がって、ブロッコリーらしい青っぽさと茎のクロッカンテさとが非常によい。
茹でたものをペストにしてパスタと和えるなどしても美味しいのだとか。

またの再会を約束して、夕暮れが一望できるお宅を後にした。
素敵な出会いに感謝。




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パドヴァの希少な土着品種ブロッコリー :: 2019/01/13(Sun)

野菜ってほんとに面白い。北イタリアに住んでいるから、寒い冬にはより寒い土地ならではのものが面白いのかもしれない。

最近知り合った生産者に、パドヴァ土着品種ブロッコリーがあることを知り、農家を訪ねてみた。

生産地域はパドヴァ南部。ヴェネトには、いくつかの土地固有のブロッコリーが残っているが、これもそのひとつ。

「Cavolo Broccolo Padovano (カーヴォロ ブロッコリ パドヴァーノ)」=パドヴァ産ブロッコリ

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ブロッコリーは、キャベツと同じ仲間のアブラナ科だが、この品種は言うなれば、一般によく知られるブロッコリとキャベツの合いの子のような形をしている。要は、開いた葉を持つのが特徴。色も、寒い冬野菜特性の、非常に濃い緑色。だが、株の芯のほうにいくと柔らかく甘みが増す。

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生食にはあまりむかないが、しっかりと火を通していただくのが良い。

低い気温にも耐性のあるもので、霜が降りくらいの氷点下にも耐える。だから、収穫期も遅く、11月の後半から。

それなりに長くパドヴァに住んでいながら、この種のブロッコリーがあるのを今日まで知らずにいたが、市場への出回りは非常に少ない、超希少な野菜
その昔は、出荷の際には、バッサーノのアスパラのように、細い柳の若い枝でこの野菜をしばって出荷していたのだとか。

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同品種を保護し、普及に努める生産者団体が存在し、この種のブロッコリーの生産農家では、交配による種絶滅を防ぐため、各農家にて収穫・出荷のシーズンを終えても、取種用の株を残しておき、開花させて種を保存しているのだそう。畑へは種まきではなくて苗植えをしているので、地元内の苗屋に種を持ち込み、苗まで成長させたものを畑に植苗する。

この日訪れた生産者は、オーガニックの認証を受けており、パドヴァ卸市場にもオーガニック専門業者として、約50生産者とともに協同組合を立ち上げている。

畑では、南部パドヴァ特有のラディッキオもあり、現在、畑にまだ残るものと、軟白工程中のものがあった。

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この地域の軟白工程は、水に浸すのではなく、とにかく日差しから避けて、適度な湿度を与えること。黒いブニールシートの内部には、温度を保つたけに干しワラがかませてある。
この土地に150年以上の歴史を持つ農家の家系という、彼らの話いわく、昔は牛舎の片隅に畑での収穫後のラディッキオが積んであったのが日常だったのだという。牛舎は動物がいるおかげで、真冬でも適度な温度と湿度が自然と保たれていた環境だったから。

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聞いても聞いてもお宝みたいなおもしろ話がとびだし、聞けば聞くほど面白い。土地ならではの歴史背景が垣間見られるのが、土地固有の生産物なのだと思う。



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モンテ・グラッパのチーズ、モルラッコ :: 2019/01/10(Thu)

ヴェネト州、ヴィツェンツァ県の北東から始まる山脈のうちのひとつ、モンテ・グラッパ。西側をアジアーゴ高原とつながり、ここは、第一次世界大戦の際に戦場になった場所として、厳しい冬場をここで乗り越えた山岳隊について語られることが多い場所でもある。

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この山で、希少なチーズを生産するマルガがある。「マルガ・ガスパリン(Malga Gasparin)」。標高約1300mに位置し、春先以降は彼らの所有する乳牛が放牧され、毎朝早くからチーズの生産が行われる。冬場には、生産回数はグンと減り、主な製品は熟成タイプのものとなる。

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その代表となるのが、「モルラッコ(Morlacco)」。地元の人には「モルラック(Morlach)」と呼ばれる。このチーズの起源としては、パストーリ(牛飼い)がもともとバルカン半島のモルラッキアから移動してきた民族であったこと。彼らがこの地で特有のチーズを作り始めたこと、からくる。

そして、このチーズはスローフードに指定されているものでもある。モルラッコと呼んでいるチーズには、一般的には数種の乳牛の乳を使用するのだが、このなかでも特別に扱われるのが、「ブルリーネ(Burline)」と呼ばれる品種のみから絞られる乳を使うもの。「モルラッコ・デッラ・ブルリーナ(Morlacco della Brurila)」とされるのが、この特別品だ。

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写真は、ブルリーナ種のみでつくられたチーズ。モルラッコはこの日、同行人が購入したものが最後のひとかけで、写真をとれず終いだが…

このマルガでは、2人の兄弟が中心となり、チーズの生産を行っているが、このブルリナ種を約50頭飼育する。この牛を所有するマルガというのは、非常に数少ないうちのひとつという。品種が少なくなってきている理由としては、乳の量が少ないことから。

他には、この土地特産の、「バスタルド(Bastard)」やら、リコッタ、燻製のリコッタ、そしてサラミなどを販売している。

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小さな小さなマルガで、夏場は見渡す限りの草原で牛が放され、さぞかしいい風景だろうと想像するが、冬はここは非常に寒さの厳しい場所。積雪もあるし、氷点下に下がることもしばしばなので、路面は凍結している。

夏のいい時期に必ずまた来たい!



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エピファニアの行事「ブーサ・エ・ラ・ヴェーチャ(Busa e la vecia)」 :: 2019/01/07(Mon)

カトリックの暦上、12月8日から始めるナターレ(クリスマス)は年があけた1月6日にて幕を閉じる。
この日は、「エピファニア(Epifania)=公現祭」呼ばれ、パレスチナのベツレヘムに降誕したイエス参りをしたマーギ(東方三博士)の行いを祝うもの。

この日をもって、全てのナターレの行事が終了するのだが、この1月6日を迎えるよるには、マーギ同様にイエスに礼拝をしたかったが叶わなかった老婆(ベファーナ)が子供のいる糧をまわって甘いお菓子を靴下に入れていく、という習慣が残っている。

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マーギに道案内を頼まれたベファーナは、その際に彼らに正しい案内をしなかったのだが、それを悔やみ、後を追って自らもイエス参りをしよう、と思ったときにはもう時遅し。止むを得ずに自分でイエスを探さなければならなくなったことため、新生児のいる家庭を一軒一軒まわり、どのうちの誰かがイエスであることを願って、甘いお菓子を配った、という逸話から残る習慣だ。

こんなことから、ひと昔前まえでは、子供たちが枕元に靴下を置くのはこの1月6日の朝に向けて。このベファーナが各家庭の暖炉から家のなかに降りてきて贈り物を置いていく、と信じられていた。12月25日にサンタクロースが子供たちにプレゼントをもってくるのは、ごく近年の話だ。

知人のシニョーラも、エピファニアの前夜には、翌朝にこの老婆がプレゼントを運んでくることを大いに期待し、自分の食べていた夕食の皿を半分残して、暖炉近くに置いて寝床に入ったという。寒い夜空に飛び回るベファーナが、自分の家にも忘れずにきてくれることを願って。
翌朝はもちろん彼女のお母さんがその皿を片付け、その代わりに贈り物を用意しておいてくれる。

現在でも、子供たちは甘いお菓子がこの日の朝に枕元に置かれる習慣は残っているが、良い子にしていた子供には、甘い菓子が、悪い子には炭が置かれる、といわれているので、朝目覚めた子供はドキドキしながら靴下の中身を確認することとなる。

街中の露店でも、ナターレ時期にはお菓子を売る店が出てくるが、このベファーナに向けて、老婆の姿をした人形がこの時期はあちこちで見られる。

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そして、この日には、ヴェネト州に残る習慣で大きな薪「ファロー(Falò)」を燃やす行事が各地で行われる。パドヴァでは、旧市街地の南端となる広場、プラート・デッラ・ヴァッレにてこの大きな薪が設置される。薪の先端には、ベファーナがつけられるのが恒例で、「Brusa la Vecia (ブルーサ・ラ・ヴェーチャ)」と呼ばれ、親しまれる行事だ。

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「ブルーサ」とは、「ブルチャ(燃える)」のヴェネト弁、「ラ・ヴェーチャ」とは、「ラ・ヴェッキア(老婆)」の同じくヴェネト弁。つまりは、「老婆燃やし」という意味で、この老婆はベファーナにあたる。
意味合いとしては少々恐ろしい感じだが、この行事の意味するところは、この薪を燃やして出る煙の方向でその年の幸運を予測する、というもの。そして、この日のために一晩じゅう働いたベファーナをねぎらう意味もある。

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広場での点火は夕方6時とされていたので、午後から少しずつ人出がある。広場ではエピファニアにちなんだイベントが開催されている。寒い時期のこの行事に欠かせないのが、体を温めるためのホットワインである「Vin brulè(ヴィン・ブリュレ)」やチョコラータ・カルダ。広場の角でもこれらが振舞われる。

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そして、人々が薪の周囲に集まり始め、周囲が暗くなってくるとそろそろと点火の準備も進む。

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大きな火となるため、消防車が何台も待機。時間になって薪に火がつけられると、あっという間にメラメラと燃えていく。一瞬でベファーナの姿も見えなくなって、なんだか可哀想…。

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帰りに近くのバールで温かいカフェを飲んで暖をとり、家路についた。

街の中心に置かれる大きなクリスマスツリーもこの日でお別れ。明日には撤去作業となる。

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今年も1年、よい年でありますように!




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バッカラ料理専門店 「Antica Trattoria Due Spade」 :: 2018/12/21(Fri)

バッカラ (Baccalà)とは、ヴェネト料理を語るうえでは欠かせない存在。これなくしてヴェネト料理は語ることは不可、といえるほど、土地に根付いた食材のひとつ。
干したメルルーサ(タラ)をさす。ヴェネツィアの商人が航海の漂着先で偶然に知り、ヴェネツィアへ持ち帰ったものであり、そのためにヴェネトでは、この食材を使った郷土料理が存在し、親しまれている。

バッカラを使った伝統料理のうち、代表的な料理が、「バッカラ・アッラ・ビチェンティーナ (Baccalà alla Vicentina)」。いわゆる「ビチェンツァ風」だ。

たいてい、ヴェネトで食事処に入ると、かなり高い確率で(冬場は特に)この料理を目にするのだが、そのなかでも特に、伝統的なバカラ料理のスタイルを保ち続ける店がジョヴァンニ・ポッツァンGiovanni Pozzan氏の経営する店。

彼は、ヴィツェンツァ県サンドリーゴという小さな町にあるバカラ専門店『アンティーカ・トラットリア・ドゥエ・スパーデAntica Trattoria DUE SPADE』のオーナーシェフである。

この地元料理を毎日変わることなく作り続けている彼のその仕事は、このレストランの歴史の始まる1880年にそのルーツをもつ。
彼の曾祖父であるルイジ・ポッツァンRuigi Pozzan氏が創業。当時の店名は今とは異なるものの、それから世界大戦などの困難な時代なども経て、現在のジョヴァンニ氏で4代目となる。

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そして、彼の息子の名はルイジ。ポッツァン家の長男の名はジョヴァンニとルイジを繰り返しているので、現在のシェフのジョヴァンニ氏の父親と長男はルイジ。

彼の息子のルイジが5代目を引き継ぐこととなっており、父ジョヴァンニとともに厨房にたつ。また二男のガエターノはホールを担当、まだ学生である娘さんのフランチェスカも近い将来は店を手伝い、もちろんシェフの奥さんパトリツィアも店のマダムとして働く。レストランの上部が自宅となっており、自分たちの生活もレストランの一部、一家でこのレストランを支えるイタリアならではの家族経営の形だ。

ここ『ドゥエ・スパーデ』の店内はアンティーク調で200席ある、比較的大型店。だが、いつも変わることないアンティークな雰囲気は、決して古臭さは感じさせることなく、かえって心地よい温かさを感じさせてくれる。

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メニューは大変にシンプル。メインとしてバカラの煮込み、もしくはインサラータかフリット、そしてプリモ・ピアットのリゾットまたはビーゴリがその主役。

アンティパストには、バッカラの煮込みをパンにのせてオーブンで焼いたもの、バッカラ・マンテカート、そしてバッカラのキャビアをのせたクラッカー。

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その後のプリモはこの日は飛ばして…メインのバッカラの煮込みは…。

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よく知る田舎風なバッカラの煮込みとは異なる、シナモンの効いた非常に繊細とも思える味わい。一人分のバッカラをひとつひとつ丁寧に糸でまいて見た目も美しく、そして食べて一目瞭然、使っているバッカラの質が非常に良い。

それもそのはず、シェフは毎年ノルウェーのルフテン島を訪れ、自ら自分の使うバッカラを買い付けにいく。もう、その生涯をバッカラにかけた…といっても過言でないくらいの方なのだ。

ここでの作り方には、確かいろいろと技やポイントがあって、バッカラ・アッラ・ヴィツェンティーナに使用する、玉ねぎ、アンチョビなどの材料のうち、これらは使わずにデリケートに仕上げる…などの決まりがあって、あえて、「アッラ・ヴィツェンティーナ」とは呼ばず、「アッラ・サンドリネーゼ(サンドリーゴ風の)」と呼んでいたり、通常書く「Baccalà」 とはあえて書かずに「Bacalà」とひとつスペルを変えて表現する、など細かいこだわりがあったりする。

とにかくこだわりの強いバッカラ専門店。数年前には結構とよく通っていたのだが、先日すごく久しぶりに訪れた。
シェフも前と変わらず、シャキッとした佇まいに、真っ白なコックコートがとてもカッコよくて、食べたバッカラがこれまた前にも増して美味しく、感動したよい昼食タイムであった。

Antica Trattoria Due Spade
Via Roma 5, 36006 Sandrigo (VI)
www.duespade.com



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トレヴィーゾ産ラディッキオ プレコーチェ種 :: 2018/11/13(Tue)

ヴェネトの冬の野菜であるラディッキオ。そのなかでも早生種という意味のプレコーチェ種は、もう最盛期を迎えている。

生産地呼称であるI.G.P. (Indicazione Geografica Protetta=保護指定地域)の認証のつくこの野菜は、認証のごとく、生産地域および収穫そして出荷に至るまでが指定地域内にて行われていることが必須条件となる。
つまりは、その生産物のもつ特定の品質や特徴が産地に由来することを示す。生産および加工、出荷が、特定の地域内にて行われるときのみに与えられる品質認定表示、ということだ。

この規定を守るために、生産地区には検査機関が存在し、その生産および出荷を管理がなされている。だから、冬野菜として出荷するために行われる夏場の種植え(その時期、方法、作付け法等)から出荷するまでの工程、そしてその出荷量を管理するための方法などが厳しく定められている。

これは、その認証マーク。

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出荷時の箱には、内容量にも制限がなされているので、それにより出荷量を管理することにもつながる。
このマークを得るためには、各生産者は各自もちろん規定にのっとった方法で作業を進めなければならず、この認証マークを得るためには、もちろん協会にお金も支払う。ただし、これがイコール、いわゆるブランドになるのであるから、その分だけ生産物の価値が上がる、商品価値があるものとして認識されることにも繋がるのだ。

私がかなり親しくさせていただいている生産農家のベッリア家。ヴェネトに住むようになって十数年が過ぎるが、この野菜に対する想いはいつまでもいつまでも深まる一方…。だからこそ、生産物のことをもっともっと知りたくて、しつこいように通っているのだが、行く度ごとに何かしら新しい発見があり、また毎年の変化を感じることができる。

プレコーチェ種は9月以降からがI.G.P.の認証マークをつけることが許されている。畑から収穫されたものは、一気に大型の冷蔵庫に入れられ、出荷のタイミングを見計らって出荷作業が行われる。

同農家も生産地域にいくつかの畑を所有するため、その畑ごとに少しずつ収穫時期をずらす。各生産物の収穫の一番良いタイミングを逃さないよう、収穫が始まると作業員を引き連れ、朝から日が暮れるまで畑の作業が続く。

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その後、作業場にての出荷作業。泥だらけの外葉を一気にはがすと、内部にあるラディッキオ特集の赤×紫色と白色の鮮やかなコントラストが。

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その形状も非常に特徴的で先端に向かって細く巻き込んでいる。最高潮の時期がくるとこの一株が手に持った感じがぎっしりと密な感覚を覚える。

根の部分をナイフで切り落とし、大きな水槽のなかで洗浄。ここで長年働くシニョーラの目と手によってそれらがいち早く選別され、それぞれの箱に箱詰めされる。

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同農家はこのラディッキオ専門農家として毎年毎年少しずつ生産量を増やしており、それを通じて年間を通じて他野菜のオーダーも受けているので、一年間休むことのないような感じだが、やはり冬のラディッキオの季節となると、ようやくシーズン本番、な感じがする。

他にも変形種であるヴァリエガート、ヴェネツィアの海岸沿いの町にオリジナルを持つキオッジャ種、プレコーチェとヴェリエガートの交配種のような淡いピンク色のローザ種などが生産されており、収穫時期が追い追いと迫ってくるので、またそれは別の機会にご紹介…ということにて。



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毎年恒例!コンバイの栗祭り Festa dei Marroni di Combai :: 2018/11/04(Sun)

今年も行ってきました。トレヴィーゾ県、コンバーイ(Combai)の栗のお祭り。プロセッコの産地に隣接するこの地域は、ちょうどぶどうの収穫が終わり、一息ついたころに栗の季節がやってくる。

今年は74回目を数える栗祭り。多くの人々が栗を楽しみにやってくる。

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小さな町はこの期間となると多くの人で賑わう。
栗料理が振舞われるメイン会場のテントにて、まずは栗料理。

栗のパスティッチョ(ラザーニア)と栗入りのスペツッァティーノ(肉の煮込み)。無理やり栗を入れた感のある皿…のような気もするけれど…。

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そして、この日のメインは焼き栗!
アッツアッツのそれを手を真っ黒にしながらいただく。

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カウンターのお姉ちゃんに食事が終わってから取りにくれば?熱いほうが美味しいわよ。と言われたが、食事代わりにしてでも今すぐ食べたい!とすぐに出してもらった。

これのお供には、トルボリーノ(Torbolino)を。この年の収穫ぶどうのまだワインになりきっていない新種。アルコール発酵は終わっているころだが、まだ濁ったまま(トルビド)だから、トルボリーノという。

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会場を変えると、こちらは焼き栗のみ専門のテント。大きな大きな鉄鍋で大量の焼き栗を準備する。

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カウンターでは子供たちもお手伝い。ワインだってもちろんサービス。

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栗の定量袋詰め機にて…

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テント内ではあっちでもこっちでも栗を食べる、食べる、食べる…

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秋の恒例行事はほんとに例年、何も変わらずに同じスタイルそこにいることが、よい。

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ヴェネツィア〜な料理を楽しむヴェネツィア料理レッスン :: 2018/11/02(Fri)

久しぶりにヴェネツィアのマンマ、アダさんと料理レッスンを開講。ここのところ記録的な悪天候にて、ヴェネツィアも記録的なアックア・アルタの続く日々。おまけにこの日は祝日ということもあり、いつものように市場での待ち合わせはしたものの、魚市場はお休み。

もちろん周知のうえにて、アダさんと市場集合だったのだが、アダさんとこの近辺を歩くのはとっても楽しくて、カフェでも一緒にした後に自宅へ…という予定だったのだが…

立ち寄った先は、バールではなくて、バーカロ。歩きながら話をしているうちに、ムゼットが有名な某バーカロの話になり、カフェなんてしてる場合じゃない、ということで、一杯飲みに立ち寄ることになった。

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鍋の中で茹でてあるムゼットを人数分切り分けてもらい、オンブラをする。う、うまい…。沁み渡る〜。

ゆっくり街歩きしながらトラゲットしてアダさん宅へ。

あらかじめ準備していてもらった魚介類をそれぞれ下処理をし、それぞれがスタンダードなヴェネツィア料理へと次々に形を変えていく。

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本日は長野県よりいらしてくださった4人組。アダさんの小さなキッチンを取り囲むようにして、アダさんの料理する姿を真剣に、そして楽しく見守る皆さん。実は数年ごしにようやく実現した本日のプログラム。

できあがった料理は…
サルデ・イン・サオル

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カノッキエ(シャコ)の前菜。身がたっぷり入った近海もののシャコ。大ぶりで見栄えもよし。

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写真はないが、バッカラ・マンテカート
そしてセッピア(甲イカ)のスミ煮とポレンタ。小さな柔らかいイカが手に入ったので、丸ごと煮た。

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季節のキノコとフォルマッジョ、そしてポレンタ。

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ビーゴリ・イン・サルサ(写真なし)。
コッツェのオーブン焼き。

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そして、エビとカラマーリ(ヤリイカ)と野菜のフリット・ミスト。定番だけど、アダさんのフリット・ミスト、サックサクでとっても美味しい!

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美味しいものを囲むと話もはずみ、始終笑いの耐えない楽しい時間を過ごすことができた。

いらしてくださった皆さん、そしていつも変わらず優しいアダさんに感謝。



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