FC2ブログ

パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. スポンサー広告
トレヴィーゾ産ラディッキオ プレコーチェ種 :: 2018/11/13(Tue)

ヴェネトの冬の野菜であるラディッキオ。そのなかでも早生種という意味のプレコーチェ種は、もう最盛期を迎えている。

生産地呼称であるI.G.P. (Indicazione Geografica Protetta=保護指定地域)の認証のつくこの野菜は、認証のごとく、生産地域および収穫そして出荷に至るまでが指定地域内にて行われていることが必須条件となる。
つまりは、その生産物のもつ特定の品質や特徴が産地に由来することを示す。生産および加工、出荷が、特定の地域内にて行われるときのみに与えられる品質認定表示、ということだ。

この規定を守るために、生産地区には検査機関が存在し、その生産および出荷を管理がなされている。だから、冬野菜として出荷するために行われる夏場の種植え(その時期、方法、作付け法等)から出荷するまでの工程、そしてその出荷量を管理するための方法などが厳しく定められている。

これは、その認証マーク。

DSC_0005_convert_20181113041946.jpg

出荷時の箱には、内容量にも制限がなされているので、それにより出荷量を管理することにもつながる。
このマークを得るためには、各生産者は各自もちろん規定にのっとった方法で作業を進めなければならず、この認証マークを得るためには、もちろん協会にお金も支払う。ただし、これがイコール、いわゆるブランドになるのであるから、その分だけ生産物の価値が上がる、商品価値があるものとして認識されることにも繋がるのだ。

私がかなり親しくさせていただいている生産農家のベッリア家。ヴェネトに住むようになって十数年が過ぎるが、この野菜に対する想いはいつまでもいつまでも深まる一方…。だからこそ、生産物のことをもっともっと知りたくて、しつこいように通っているのだが、行く度ごとに何かしら新しい発見があり、また毎年の変化を感じることができる。

プレコーチェ種は9月以降からがI.G.P.の認証マークをつけることが許されている。畑から収穫されたものは、一気に大型の冷蔵庫に入れられ、出荷のタイミングを見計らって出荷作業が行われる。

同農家も生産地域にいくつかの畑を所有するため、その畑ごとに少しずつ収穫時期をずらす。各生産物の収穫の一番良いタイミングを逃さないよう、収穫が始まると作業員を引き連れ、朝から日が暮れるまで畑の作業が続く。

DSC_0040_convert_20181113042055.jpg

DSC_0041_convert_20181113042113.jpg

DSC_0001_convert_20181113041859.jpg

その後、作業場にての出荷作業。泥だらけの外葉を一気にはがすと、内部にあるラディッキオ特集の赤×紫色と白色の鮮やかなコントラストが。

DSC_0048_convert_20181113042207.jpg

DSC_0044_convert_20181113042148.jpg

その形状も非常に特徴的で先端に向かって細く巻き込んでいる。最高潮の時期がくるとこの一株が手に持った感じがぎっしりと密な感覚を覚える。

根の部分をナイフで切り落とし、大きな水槽のなかで洗浄。ここで長年働くシニョーラの目と手によってそれらがいち早く選別され、それぞれの箱に箱詰めされる。

DSC_0021_convert_20181113042022.jpg

DSC_0023_convert_20181113042041.jpg

同農家はこのラディッキオ専門農家として毎年毎年少しずつ生産量を増やしており、それを通じて年間を通じて他野菜のオーダーも受けているので、一年間休むことのないような感じだが、やはり冬のラディッキオの季節となると、ようやくシーズン本番、な感じがする。

他にも変形種であるヴァリエガート、ヴェネツィアの海岸沿いの町にオリジナルを持つキオッジャ種、プレコーチェとヴェリエガートの交配種のような淡いピンク色のローザ種などが生産されており、収穫時期が追い追いと迫ってくるので、またそれは別の機会にご紹介…ということにて。



スポンサーサイト

テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
毎年恒例!コンバイの栗祭り Festa dei Marroni di Combai :: 2018/11/04(Sun)

今年も行ってきました。トレヴィーゾ県、コンバーイ(Combai)の栗のお祭り。プロセッコの産地に隣接するこの地域は、ちょうどぶどうの収穫が終わり、一息ついたころに栗の季節がやってくる。

今年は74回目を数える栗祭り。多くの人々が栗を楽しみにやってくる。

DSC_0047_convert_20181101054857.jpg

小さな町はこの期間となると多くの人で賑わう。
栗料理が振舞われるメイン会場のテントにて、まずは栗料理。

栗のパスティッチョ(ラザーニア)と栗入りのスペツッァティーノ(肉の煮込み)。無理やり栗を入れた感のある皿…のような気もするけれど…。

DSC_0062_convert_20181101054949.jpg

DSC_0065_convert_20181101055023.jpg

そして、この日のメインは焼き栗!
アッツアッツのそれを手を真っ黒にしながらいただく。

DSC_0064_convert_20181101055009.jpg

カウンターのお姉ちゃんに食事が終わってから取りにくれば?熱いほうが美味しいわよ。と言われたが、食事代わりにしてでも今すぐ食べたい!とすぐに出してもらった。

これのお供には、トルボリーノ(Torbolino)を。この年の収穫ぶどうのまだワインになりきっていない新種。アルコール発酵は終わっているころだが、まだ濁ったまま(トルビド)だから、トルボリーノという。

DSC_0056_convert_20181101054934.jpg

会場を変えると、こちらは焼き栗のみ専門のテント。大きな大きな鉄鍋で大量の焼き栗を準備する。

DSC_0068_convert_20181101055045.jpg

DSC_0076_convert_20181101060201.jpg

カウンターでは子供たちもお手伝い。ワインだってもちろんサービス。

DSC_0090_convert_20181101055305.jpg

DSC_0097_convert_20181101055339.jpg

栗の定量袋詰め機にて…

DSC_0094_convert_20181101055322.jpg

テント内ではあっちでもこっちでも栗を食べる、食べる、食べる…

DSC_0077_convert_20181101055100.jpg

DSC_0086_convert_20181101055129.jpg

DSC_0087_convert_20181101055248.jpg

DSC_0106_convert_20181101055354.jpg

秋の恒例行事はほんとに例年、何も変わらずに同じスタイルそこにいることが、よい。

DSC_0109_convert_20181101055409.jpg




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. イベント、見本市
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ヴェネツィア〜な料理を楽しむヴェネツィア料理レッスン :: 2018/11/02(Fri)

久しぶりにヴェネツィアのマンマ、アダさんと料理レッスンを開講。ここのところ記録的な悪天候にて、ヴェネツィアも記録的なアックア・アルタの続く日々。おまけにこの日は祝日ということもあり、いつものように市場での待ち合わせはしたものの、魚市場はお休み。

もちろん周知のうえにて、アダさんと市場集合だったのだが、アダさんとこの近辺を歩くのはとっても楽しくて、カフェでも一緒にした後に自宅へ…という予定だったのだが…

立ち寄った先は、バールではなくて、バーカロ。歩きながら話をしているうちに、ムゼットが有名な某バーカロの話になり、カフェなんてしてる場合じゃない、ということで、一杯飲みに立ち寄ることになった。

IMG_8519_convert_20181102034045.jpg

鍋の中で茹でてあるムゼットを人数分切り分けてもらい、オンブラをする。う、うまい…。沁み渡る〜。

ゆっくり街歩きしながらトラゲットしてアダさん宅へ。

あらかじめ準備していてもらった魚介類をそれぞれ下処理をし、それぞれがスタンダードなヴェネツィア料理へと次々に形を変えていく。

IMG_8530_convert_20181102034124.jpg

本日は長野県よりいらしてくださった4人組。アダさんの小さなキッチンを取り囲むようにして、アダさんの料理する姿を真剣に、そして楽しく見守る皆さん。実は数年ごしにようやく実現した本日のプログラム。

できあがった料理は…
サルデ・イン・サオル

IMG_8522_convert_20181102034028.jpg

カノッキエ(シャコ)の前菜。身がたっぷり入った近海もののシャコ。大ぶりで見栄えもよし。

IMG_8533_convert_20181102034156.jpg

写真はないが、バッカラ・マンテカート
そしてセッピア(甲イカ)のスミ煮とポレンタ。小さな柔らかいイカが手に入ったので、丸ごと煮た。

IMG_8531_convert_20181102034141.jpg

季節のキノコとフォルマッジョ、そしてポレンタ。

IMG_8534_convert_20181102034221.jpg

ビーゴリ・イン・サルサ(写真なし)。
コッツェのオーブン焼き。

IMG_8537_convert_20181102034238.jpg

そして、エビとカラマーリ(ヤリイカ)と野菜のフリット・ミスト。定番だけど、アダさんのフリット・ミスト、サックサクでとっても美味しい!

IMG_8540_convert_20181102034253.jpg

美味しいものを囲むと話もはずみ、始終笑いの耐えない楽しい時間を過ごすことができた。

いらしてくださった皆さん、そしていつも変わらず優しいアダさんに感謝。



テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Corso di cucina/料理教室
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
粉挽き水車の集落のお祭り Molinetto della Croda :: 2018/10/30(Tue)

水の流れの多い、ヴェネト地方には、特に丘陵部に行くと水流を利用した粉挽き小屋があちこちに見られる。こういう水車の粉挽き場のことをムリーノ(Mulino)といい、ここでトウモロコシの粉や小麦を挽いていた。

トレヴィーゾ県、レフロントロ(Refrontolo)という場所に、1630年に作られたムリーノがあり、現在も使用可能な状態にあるが、戦後、1953年には実際のその役割を終えている。

DSC_0001_convert_20181030184150.jpg

DSC_0032_convert_20181030185527.jpg

山間部からトレヴィーゾの平野部に流れるソリーゴ(Soligo)川の入江であるリエルツァ(Lierza)の水流を利用している。勾配差12mの水力を生かした水車小屋だ。プロセッコの産地として、今や非常に有名で訪問者も多い地区ではあるが、山間のひっそりした集落。

そのムリーノは、この土地で養豚や粉類の倉庫を管理していた家族のものであったらしい。いわゆる一階部分は粉挽き場であり、上階に登ると、その持ち主の住居として利用されていた当時の様子を見ることができる。

DSC_0020_convert_20181030185130.jpg

DSC_0024_convert_20181030185252.jpg

10月中旬の1週間、この粉挽き小屋を中心とした集落のお祭りが開催される。その名も「イル・ムリーノ・エ・イル・スオテンポ(Il Mulino e Il Suo Tempo)」。訳すとすれば、「粉挽き小屋とその時代」。

素晴らしい好天に恵まれた日曜日の朝、お散歩がてらに覗いてみると…

DSC_0018_convert_20181030185101.jpg

朝早くから楽しそうにもう始まっている!

DSC_0005_convert_20181030184729.jpg

DSC_0004_convert_20181030184338.jpg

DSC_0010_convert_20181030184853.jpg

中世時代の生活を、集落全体として当時のシーンを再現する。職人さんの手仕事とその風景、昔の人々の生活を地元の人たちが演じるのだ。
演じる、とは言っても、セリフがあるような劇を演じるわけではなくて、その場にいて当時の仕事を再現をする…訪れる人々はそれを自由に歩いて回り、一緒に楽しむ、という仕組み。
とはいっても、こういう風景にはやはりお年寄りがよく似合う…

羊毛を紡ぐおばあちゃんたち。

DSC_0043_convert_20181030190353.jpg

靴職人のおじいちゃん。

DSC_0042_convert_20181030185803.jpg

針仕事とおしゃべりに忙しいおばあちゃんたち。

DSC_0035_convert_20181030185718.jpg

ポレンタ鍋でポレンタを一生懸命仕込み…

DSC_0028_convert_20181030185350.jpg

ここ周辺の名物でもある串さしロースト、スピエードを仕込んだり…このスピエードはもちろんこの後試食ができるが、5時間以上かけてじっくり焼くので、要忍耐力。

DSC_0012_convert_20181030184940.jpg

子供たちには紙芝居も。

DSC_0008_convert_20181030184812.jpg

一瞬だけタイムスリップしたような感覚に陥る、秋の休日。






テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Veneto/ヴェネト州
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ラディッキオの苗植え :: 2018/08/08(Wed)

ヴェネトを代表する冬野菜である、トレヴィーゾ産ラディッキオ。寒い寒い冬の時期にその旬を迎えるこの野菜だが、苗植えはこの真夏の時期に行われる。

7月から8月初旬の作業につき、私の通うベッリア家も今週がその作業のピークを迎えている。自宅敷地内約3ヘクタール分以外は、連作による被害を避けるため、数年ごとに土を変える必要があることもあり、地域内各所に畑をもつ。それらを少しずつ苗植えの時期をずらすことにより、収穫時期のコントロールをする。

この日は、そのなかでも大きな土地のひとつ、16ヘクタールの畑の苗植えだ。大きな畑だけあり、この日は苗植え用のトタクター2台を投入、約15名により畑をつくりあげる。

苗業者のトラックも直接畑に到着。

DSC_0017_convert_20180808163552.jpg

とにかく、雨が少ないこの連日、畑の土はカラカラに乾いている。この土地の特徴ではあるが、これが水を含むと、粘土のように重い土に変わる。

作業は、苗植え用のトタクターに作業員が座り、各人の前に設置された苗をひとつひとつ機械に設置された溝に入れる。

DSC_0033_convert_20180808163636.jpg

DSC_0035_convert_20180808163650.jpg

これがトラクターの前進とともに回転しながら下部に移動、機械の下方では、2本の歯で土に溝をつくりながらそこに落としていく。

DSC_0018_convert_20180808163607.jpg

DSC_0023_convert_20180808163622.jpg

DSC_0053_convert_20180808163704.jpg

ゆっくりゆっくり機械との歩調を合わせながら前進する。

もちろん、取りこぼしもあるので、常に人が後ろから機械の後を追い、うまく植え付けができていない箇所にはひとつひとつ手で植えつける、というフォローが必要となる。

とにかく、暑い。何度も水を補給しながら、全身、汗と埃まみれになりながら作業が続けられる。連日の暑いなかの作業のため、1日が終わるころには疲れ果て…

苗植え作業が終了すると、すぐに収穫に向けた畑の手入れが続く。土地の生産物を支えるには、とにかく年間を通した作業が続く、大変な仕事だ、とつくづくと思う。





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
フリウリのお菓子「ストゥルッキ (Struchi)」 :: 2018/08/02(Thu)

フリウリを代表するお菓子といったら「グバーナ(Gubana)」。発酵させた生地にアマレティ、干しブドウ、クルミなどをグラッパに浸した中身を巻き、それを再度発酵させてからオーブンで焼いたもの。

DSC_0141_convert_20180802002312.jpg

ヴァッレ・デル・ナティゾーネ(Valle del Natisone)という小さな村が発祥の菓子で、この界隈では「グバーナフィーチョ」と呼ばれるグバーナ専門もしくは得意とするの菓子店やパン屋が点在する。

グバーナのあるところにはこの「ストゥルッキ」も必ずや存在する。というのも、材料を同じくしつつ、仕上がりは焼くのではなく、油で揚げたもの。それと同様なものを茹でるやり方もある。

グバーナ自体が本来は、この地方のナターレ菓子として広く知られており、ストゥルッキもその傍らに置かれることが多い。
なにかのお祝いの席などにもグバーナが登場するのは稀ではないが、いわゆるコンフェッティといわれる祝いの席に居合わせた人に配るお礼返しみたいな菓子の変わりにこのストゥルッキがこの地方では使われる。

この地域でグバーナを専門に製造するヴァレリアさんにグバーナ講習をたまにお願いしているのだが、この日はストゥルッキも…ということにて、その作り方を披露してもらう。

DSC_0177_convert_20180802002555.jpg

生地はもちろんグバーナのそれと同様。発酵させた生地はのばして、彼女の場合はラビオリの型の上に広げる。

DSC_0172_convert_20180802002538.jpg

DSC_0198_convert_20180802002609.jpg

あらかじめつくってあるグラッパがたっぷりと浸った中身は、グバーナで使うものよりもより細かく混ぜ合わせて、作業しやすいように丸めたものを用意する。

DSC_0204_convert_20180802002623.jpg

それを型のひとつひとつのくぼみに乗せ、再度上から生地をのせて切り込みに沿って切り離す。

DSC_0211_convert_20180802002637.jpg

DSC_0216_convert_20180802002651.jpg

DSC_0239_convert_20180802002810.jpg

今の暑い時期にこれをつくると、切っていると同時に生地もまたさらに発酵が進んでくるので、切り口が開いてしまうため。これらは丁寧に指でおさえつける。これをしないと、油の中で中身が出てきてしまうから。

DSC_0248_convert_20180802002831.jpg

DSC_0249_convert_20180802002847.jpg

鍋にたっぷりの油を入れ、じっくりと油で揚げてできあがり。

DSC_0263_convert_20180802002904.jpg

DSC_0279_convert_20180802002935.jpg

揚げ菓子なので、比較的日持ちのするグバーナに比べてこちらは早めに食べてしまったほうが美味しい。

試食用に用意してくれたグバーナとともにいただく。

DSC_0284_convert_20180802002954.jpg

少々夏らしさには欠けるが、焼き、揚げともに違う美味しさ。甘酸っぱさがほんのりと口に広がる。




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Dolce/ドルチェ
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
フリウリで一番美味しい‼︎FRICO (フリーコ) :: 2018/07/30(Mon)

フリウラーニ(フリウリ人)のまさしくソウルフード。フリウリ料理、といったらまず一番に思い出す料理で、レストランに行けば大抵の店にはメニューとして置かれている。各家庭でも飽きずに比較的頻繁に食べられるもの。そして、皆が大好きなメニュー。

これも各家庭、各マンマごとにそれぞれのレシピがあり、その出来上がりも千差万別なのだ。

私もフリウリへよく足を伸ばすようになってから、様々な場面でフリーコを食べてきたのだが、一番美味しい!と太鼓判を押せるのは、知り合いのマンマ、アミンダさんのそれ。

DSC_0103_convert_20180728141333.jpg

フリーコの主な材料は、土地のフォルマッジョ、そしてジャガイモ。そこに玉ねぎを少し加える人もいる。プロシュットを加えて旨みを足す場合もあるそうだが、アミンダさんのはジャガイモとフォルマッジョのみ。超シンプル素材。

とはいえ、フォルマッジョを熟成違いで3種使うのが、彼女のフリーコの美味しさの要因。モンタージオという地元のものを、2ヶ月熟成の若いもの、5-8ヶ月、そして13ヶ月以降のストラヴェッキオと呼ばれるものを用意する。最初の2つは角切りに、熟成のより進んだものはおろしたものを準備。

DSC_0106_convert_20180728141400.jpg

DSC_0104_convert_20180728141348.jpg

そして、ジャガイモは細切りにすり下ろす。それをオリーブオイルを少し加えたフライパンでじっくりと火を入れる。30分以上をかけてじっくり炒めていると、表面がいい感じに焦んがりと…

DSC_0099_convert_20180728141242.jpg

DSC_0112_convert_20180728141413.jpg

ジャガイモはこうして生から使うが、あらかじめ茹でてつぶしたものを使う場合もある。レストランなどはこの方法をとらないと、調理時間がかなり時間を要してしまうのだが、生から調理を始めたジャガイモでつくると、ジャガイモの食感が残り、やはりこれでなくては!と思わせる仕上がりとなる。

さて、ジャガイモにしっかりと火がが入ったところで、用意しておいたフォルマッジョを加える。

DSC_0118_convert_20180728141426.jpg

この料理、フリウリを代表する「クチーナ・ポーヴェラ(貧しい料理)」として知られているが、これだけしっかりとフォルマッジョが入ると、ポーヴェラとは言い切れない、なんともリッチな感じだが…

DSC_0121_convert_20180728141439.jpg

できあがりは、やはり素朴でシンプル。

フライパンでじっくりと表面を焼き上げて、焦んがりとクロッカンテ。中はジャガイモの食感がしっかりとして非常にうまい。

DSC_0134_convert_20180728141451.jpg

彼女自身も自慢のフリーコなのだが、外食の際にメニューにフリーコを見ると思わず注文してしまうのだとか。そして、いかに自分のものが美味しいか、を確かめる…。

でも、私も同調フリウリ一美味しいフリーコは、絶対ここだ!と断言したい、アミンダさんの一皿。





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
サウリスのプロシュットとスペック「Wolf(ウォルフ)」 :: 2018/07/23(Mon)

フリウリの奥地、サウリスという小さな小さな村落でつくられるプロシュットとスペックを見学に。

平地から隔離され、海からも遠く、そして長い歴史のなかでドイツ-オーストリア人により統括されていた土地だけあり、独自の特殊な文化を持つ場所で、食文化も同様に独特なものを持ち合わせている。

ここに行くつくまでには、結構な山道をクネクネと車で登っていく必要がある。山道のなかに岩を切り出したようなトンネルが連なってくると、もうそろそろ…。

DSC_0145_convert_20180723213104.jpg

サウリス村に入るところに広がるサウリス湖。これは、世界大戦中に捕虜となったニュージーランド人たちの手によってつくられたダムだという。それを指揮していたのは、ドイツ-オーストリア軍。見事なエメラルドブルーの大きな水面を上から覗き込む。

DSC_0139_convert_20180723213051.jpg

DSC_0140_convert_20180723213033.jpg

吸い込まれるかのような錯覚に陥り、少々怖いくらい…奥に連なる山の絶壁も、ここならではの風景。人工的自然な風景で、非常に特殊。

さらに登ると、木を使った山らしい家々が見えてくる。ここがサウリス。標高1200mの場所で、ほかからは完全に隔離されている場所だ。

DSC_0250_convert_20180723213403.jpg

ここでほぼ唯一に等しいハムの生産者が1862年創業の「ウォルフ(WOLF)」。この名はいわゆる屋号で、この会社の家族の苗字はペトリス(Petris)というのだが、この小さな集落に住むそのほとんどの家族が同様の苗字を持つため、お互いは屋号で呼び合うのが常。

DSC_0209_convert_20180723213311.jpg

生産現場の内部を案内してもらう。

ここで有名なのは、I.G.P.い指定されているプロシュット(Prosciutto di Sauris I.G.P.)と燻製ハムのスペックだ。

塩をまぶした豚は約3日間、塩漬けのまま置かれた後、冷蔵庫でしばらく落ち着かせてから燻製工程に入る。

DSC_0157_convert_20180723213129.jpg

DSC_0155_convert_20180723213117.jpg

DSC_0160_convert_20180723213142.jpg

燻製室は肉の保存庫の階下にあり、ブナの木を燃やして発生する煙を上階に送り込み、冷蔵保存のまま燻製。いわゆる冷燻である。

DSC_0176_convert_20180723213207.jpg

プロシュットは保存庫にて14ヶ月置かれた後、コントロールが入り、それに合格したものだけが認定マークが焼印される。
同製品のなかでも、特に高クオリティなのは、18ヶ月以上熟成されたNonno Beppiというブランドのもの。

DSC_0164_convert_20180723213155.jpg

年間50,000本のプロシュットと100,000個のスペックが生産されている。

切りたての美味しいところを…。

DSC_0185_convert_20180723213243.jpg

パルマやヴェネト、そして同州のサンダニエーレのものと少々趣を異にする。塩気が少し強めで、そのなかに甘みや旨みを感じる。
スペックは塩漬けを約1日短くしておる、ということからも、塩気が少し弱く、ほんのりとした燻製臭が旨みを相乗しているようだ。

工場内見学後は、併設のショップで購入ももちろん可能。

DSC_0188_convert_20180723213256.jpg

DSC_0183_convert_20180723213231.jpg

そしてこの地域はクラフトビールも有名な場所。ビール製造工場にはビッレリアも併設されていて、自社ビールも楽しめる。

DSC_0239_convert_20180723213442.jpg

DSC_0233_convert_20180723213336.jpg

山あいで飲むビールは最高にうまく、ここに設置されている蛇口には、ほんとにビールが出てきたらいいなぁ…と妄想。

DSC_0224_convert_20180723213323.jpg

DSC_0247_convert_20180723213350.jpg





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
花が咲いて実を結ぶ〜ヴェンキアレッツァ(チヴィダーレ・デル・フリウーリ) :: 2018/06/01(Fri)

ここ数年お世話になっているフリウリのカンティーナ「ヴェンキアレッツァ」。チヴィダーレ・デル・フリウーリにてオーガニックのワインとオリーブオイルを生産している。

ブドウ畑を中心に、畑の作業、カンティーナでの仕事、出荷までの作業などを不定期ではあるが、年間を通して追わせてもらっていて、行く度に新たな発見と刺激をたくさんもらう場所。

今の時期はブドウ畑では花がほぼ終わり、実がこれから育つところ。
樹はみるみるうちに元気に葉を伸ばし、太陽の光をたーっぷり浴びて、畑全体が生き生きしている時期だ。

DSC_0012_convert_20180601155331.jpg

DSC_0006_convert_20180601155209.jpg

品種間の成長の具合にはもちろん差あり、もうしっかり実をつけ始めているものから、まだ花が終わっていないものなど、それぞれの品種の個性がある。

実がいっぱいにつき始めたのは、シャルドネ。

DSC_0005_convert_20180601155144.jpg

こちらは土着の赤品種、レフォスコ。

DSC_0008_convert_20180601155237.jpg

正式名称は、「レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ(Refosco dal Peduncolo rosso)」。梗の部分(ペドゥンコロ)が赤いことからこう呼ばれている。
この品種だけは見た目がわかりやすいので、間違いなく当てられる(笑)。

早くも実がぷっくりし始めているのはピノ・グリジョ。

DSC_0009_convert_20180601155307.jpg

房が長くて葉の形も細眺めの見た目に特徴的なのは、やはり土着品種の赤、スキオッペッティーノ。

DSC_0016_convert_20180601155357.jpg


この品種は非常に扱いがしずらく、オーガニックで使用が唯一認めらる害虫駆除の溶液に非常にデリケートに反応する。
だから、オーガニックワイン作りには手こずる品種として知られている。
とはいえ、葉がわんさかと、それも四方八方に伸びる、いたずらっ子みたいな性質の持ち主だとか。

DSC_0017_convert_20180601155418.jpg

ブドウ畑の脇には、今の時期、小さな白い花でいっぱいのオリーブ畑。

DSC_0018_convert_20180601155439.jpg

DSC_0022_convert_20180601155604.jpg

昨年は春先の受粉〜花の咲く時期に雨が続いたので結実が少なく、非常に生産量が少なかったが、今年の花のつき方から見ると、とても良い状態。収穫が期待できそうだ。

DSC_0026_convert_20180601155742.jpg

DSC_0023_convert_20180601155715.jpg

DSC_0020_convert_20180601155455.jpg

途中、雹の被害にあわないことを願うばかり。

そして…チヴィダーレの街に流れる美しいナティゾーネ川。個性的な色が印象的。

DSC_0042_convert_20180601155810.jpg




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
バッサーノの白アスパラで :: 2018/05/31(Thu)

アスパラの時期も終盤を迎えた。バッサーノにていつもとても美味しい料理を教えてくださるグラツツィエッラのお宅にて、今年最後のアスパラを使った料理レッスンを開催。

今年の収穫状況をみて、以前からこの日にアスパラ間に合うかしら…と心配していた彼女。この時期はすでに生産農家が毎日収穫物を持ち込む集積所も閉鎖している。

前日にいつもの八百屋さんに注文していたアスパラを取りにいったら、期待していたものよりもかなり品がよくなかった、として当日に再度ゴリ押してくれた甲斐あり、新鮮で最高の白アスパラを用意して待っていてくれた。

DSC_0002_convert_20180531155945.jpg

穂先がきゅっとしまり、形がきれいに揃っていて、束をはずしてアスパラを触るとピンと張った密の高さを感じるもの。水に放って洗う際にアスパラ同士が擦れてキュッキュッと音がするのも新鮮なアスパラの証拠だ。

丁寧に皮をむいて、細めのものは細かく切ってリゾット用に。

DSC_0030_convert_20180531160057.jpg

太めのものは茹でて定番のバッサーノ風に。

DSC_0051_convert_20180531160150.jpg

茹でる際に大切なのは、穂先と茎の下部との火の入り加減の違いを把握しておくこと。茹でる鍋は縦型のものを使用し、穂先は水に浸けない程度に。蓋をして、穂先は蒸気で火を入れていく。

DSC_0023_convert_20180531160039.jpg

卵をたっぷりと茹でてて、皿の上でナイフで大まかに切ってから、フォークでつぶす。ここにオイルと塩、胡椒、好みでアチェートを加えてソースとする。

DSC_0027_convert_20180531160955.jpg

DSC_0043_convert_20180531160133.jpg

この日の存在感たっぷりの脇役は、ズッキーニの花。若いアジアーゴとクルミを中に入れてさっとオーブンで焼く、簡単でシンプルだけど美味しいアンティパスト。

DSC_0001_convert_20180531155919.jpg

DSC_0034_convert_20180531160116.jpg

ドルチェには、彼女お得意の特製トルタ。たっぷりのナシとりんごを入れ込んで仕上げる素朴で温かなドルチェ。

DSC_0010_convert_20180531160000.jpg

DSC_0021_convert_20180531160544.jpg

この日参加くださったのは、もはや常連さんとなってくださるグラツィエッラの亡き最愛のご主人の同僚のお二人。フライトの合間に足を運んでくださった。

DSC_0004_convert_20180531160937.jpg

盛りだくさんの良き1日…




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Corso di cucina/料理教室
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。