パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



アジアーゴの丘陵地とマルガ :: 2016/09/07(Wed)

夏の終わりを惜しむかのように、そそくさと名残惜しい季節を感じにいく週末。

天気のよい1日、子どもを連れて出かけたのは、大好きな土地、アジアーゴの高原地域。

私たちがこの日に訪れた先は、アルトピアーノ・ディ・アジアーゴ(Altopiano di Asiago)と呼ばれる地域で、アジアーゴの街よりもさらに高地となる。

パドヴァの自宅から、普通道路でも2時間ちょっとでこの標高1700mくらいのところまで比較的容易に到着できる。山用の服装なども必要ない気軽さがいい。

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平地は30℃を越す残暑のこの日、山の上は16℃。肌寒いくらい。

所々の拠点には、山小屋があり、冬はスキー客用に、夏は避暑用に、と食事などを振る舞うロッジがあり、ここに車を置いて周囲の散策が可能。

ハイキング用に道もつくられているので、その道なりに歩くと…

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この先には、何やら気になるアグリトゥーリズモの看板が。

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さらに先に行くと、小さな小屋でたくさんの人たちが昼食をとっている。こういう場所はマルガ(malga)と呼ばれ、簡単な食事処であるのだが、多くの場合、夏季の牛の放牧場になっていて、そこでその日に絞られる牛乳でチーズがつくられる。

もちろんこれはれっきとした《アジアーゴチーズ》。若いものは2ヶ月くらいから、熟成のタイプのものは3年くらいのものまで、時間がその旨味を生み出す。

作業場を覗かせていただいた。

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カルダイア(乳を沸かす大きな銅鍋)も木でおこすもの。なんだかレトロでこの薄暗さがなんともいえない”静”を感じさせる。

1日に3個ずつしか生産できない。それを熟成して数ヶ月〜数年したものを私たちがいただくこととなる。

熟成庫には待機組が…

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チーズの型となるこの丸枠、今や平地ではほぼお見かけしない木製のもの。

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できあがったチーズはものすごく滋味深い。普段よく知るアジアーゴとはまず、見た目が違う。とにかく色が濃い!

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それはやはり、美味しい空気のなかで美味しい草を食べているから。与えられる餌ではなくて、自然の、高原の、栄養豊富な草を食べることにより、美味い乳からできるチーズは自ずと旨くなる。

ここのチーズ作りの名人・名物おじさんは、この夏季しか自分のアジアーゴチーズは作らないのだとか。他の季節の草を食べない牛の乳では自分の納得のできるチーズができないから、という。

ちなみにマルガは毎年、天候により多少はずれるが、3〜9月に牛を高原に移動させる。それ以外の季節はアジアーゴのもっと下のほうの牛舎にて飼育される。

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夏場はこんなところで美味しい空気をいっぱい吸って、美味しいチーズを食べるのが、楽しみのひとつ、となる。

こんな温かい人たちが、お手製の食事を振舞ってくれるんだから…格別に決まってる‼︎

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イタリア中部地震 :: 2016/09/03(Sat)

8月23日から24日にかけた午前3時40分ごろに起こった、イタリア中部地方の大地震。多くの…とても多くの被害者を出し、連日の救出作業、そして犠牲者の葬儀…。テレビをつけると災害地の悲壮な映像が映し出されていたたまれない気持ちが続く今日この頃。

天災・自然災害でありながらも、もともと地震発生区域であった同地域において、災害対策を全く施していない実情、および対策をしていたはずの欠陥工事が浮き彫りになる…など、多くの大きな問題を改めて知らされるきっかけにもなった大惨事だ。

そんななか、地震発生後、支援の方策も様々な方面から提案もされている。

携帯からの自動義援金、および固定電話からの義援金の方法、Dipartimento protezione civileのページ

http://www.protezionecivile.gov.it/jcms/it/donazioni_denaro_sisma_2016.wp

イタリア赤十字からの支援先

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私の地元でも救援物資の持ち込み先の公開が災害発生直後より始まっている。

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そして、ブロガーであるパオロ・カンパーナ氏による、アマトリチャーナを注文することによる、一部料金の支援提案。
これは、もう周知のごとく、最も被害の大きかったアマトリーチェ村が、有名なパスタ料理であるアマトリーチェの発祥の地として知られていることから。

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これらの支援はイタリア国有放送のなかでも即時に国民に伝えられてきた。

日本でもこの動きを受け、フィレンツェ在住のジャーナリストである池田氏の提案により、アマトリチャーナの運動が非常に活発化しているとも。
現在、この動きに賛同している日本国内のイタリア料理店は現在180軒弱にまで到達しているという。

FBページにて、随時報告があるので、ぜひこちらを。

イタリア中部地震支援情報〜アマトリチャーナの故郷を救え

このページから、日本赤十字を通じての支援なども知ることができます。

とにかくも、被災者の1日も早い日常の復帰と、無念にも犠牲となった多くの方々のご冥福をお祈りしたい、と強く思います。

そして、私個人も少しでも支援の一部ができればと、できることは確実に成していければ、と思っています。スーパーの買い物時などの日常にも、小さな支援方法が提案されている。

先日、訪れたヴェローナの野外オペラにて。開演前に一分間の黙祷を捧げました。失ってしまったものは大きすぎて、実際に被害にあった方々の思いを全て共有することは無理だろう。
それでも、少しでも力の一端になりたい、そしてそれが自分は知らなくても、どこかで形になってくれることを強く願うのみ。

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インサラータ・ディ・マーレ(海の幸のミックスサラダ) :: 2016/08/19(Fri)

ヴェネツィア料理の前菜として、定番の茹でた(火を通した)魚介を合わせた冷たい前菜、インサラータ・ディ・マーレ(Insalata di mare)。イタリア語で"海"を表す"マーレ(mare)"のサラダ、だから、"海の幸のサラダ"だ。いわゆる、魚介のミックスサラダ。

見た目には、茹でた魚介をミックスして…というようなシンプル料理だが、これを美味しくするには、やはり一手間をかける必要あり。

まずは、材料。エビとイカ(ヤリイカ、甲イカ)、アサリとムール、そしてアンコウの尾の部分であるコーダ・ディ・ロスポ等々…。

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これらをそれぞれ別々に茹でる。茹で時間などがそれぞれに異なるし風味も違うので、丁寧にそれぞれに火を入れていく必要がある。

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まずは、アサリとムール貝。これらは一緒に鍋に軽くニンンクを加えて炒め、蓋をして殻を開かせる。開いたらそのまま冷まし、殻と身は別にしておく。

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エビはレモンなどを加えて殻ごと茹でて、やはりそのまま冷まし、殻をはずして…

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イカも皮をきれいに掃除をし、これもレモンを加えて茹でる。冷めたらヤリイカは輪っかになるように切り、甲イカはそれに大きさを合わせるように。

アンコウも茹でて丁寧に骨を取り除き、一口大に切る。アンコウのように身がしっかりと繊維のある肉質の白身魚がこの場合には適当。

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そして…ヴェネツィア料理の魚の前菜には欠かせないもの。甲イカの卵巣。

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ヴェネツィアの魚屋さんでは、定番のもの。これは、牛乳を表す"ラッテ"と呼ばれている。それが白いものだからなのだろう、と思う。同じように呼び名として親しまれているのが、"ウォーヴァ・ディ・セッピア(Uova di seppia)"。いわゆる、"甲イカの卵"と呼ばれるのだが、実際には卵ではなくて、卵巣。これらも別に茹でておく。

こうして別々に火を入れていくのだが、もちろんそれぞれを単独でオイルやパセリ、レモンなどをふって食べるのも、もちろん美味しい。

魚介のサラダ、として数種を一緒にする場合にはこれらを全て合わせて、少しのニンニク、パセリ、オイル、塩、胡椒、レモン汁で味を整える。ここにセロリの細かく切ったものは必須。

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そして、赤・黄のピーマン。彩りと、味の決め手。大きめの一口大に切り、フライパンで炒めておき、これを冷ましたものも一緒に。

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しばらくこのままなじませておき…極上の逸品。

簡単、シンプル作業とはいえ、ひとつひとつの材料に合わせて美味しく仕上げたものを合わせていく。これで美味しさは何倍、いや何乗にもなる。

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夏場のアンティパストにはぴったり。ここに冷たーく冷やしたプロセッコなんかがあると、さらによし‼︎





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パドヴァの丘の上のレストラン Ristorante Alla Vigna(リストランテ・アッラ・ヴィーニャ) :: 2016/08/16(Tue)

ミラノに住む友人夫妻がヴェネトでの所用の際にパドヴァに立ち寄ってくれ、夏の夜を共にした。普段から何かとお世話になっている友とそのご主人。再会を楽しみにして選んだ店がここ、パドヴァの丘陵地帯、エウガーネイ丘陵地区にある丘の上のレストラン「リストランテ・アッラ・ヴィーニャ(Ristorante Alla Vigna)」。

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パドヴァ郊外には、いわゆる、アグリトゥーロズモ的な郊外型の素敵なレストランが結構たくさんある。週末や、美味しいものを食べたいときなど、街中に出かけていくよりも車で少しだけ外に出るだけで、穏やかな風景のなかでゆったりとした時間が過ごせる場所がある。

そして、パドヴァの南側に位置する、ローマ時代からのテルメ(温泉保養地)であるアーバノ、モンテグロットからは至近距離。

この日もそんな店のうちの一軒へ。

日中は猛暑ともいえる日、日の暮れ始める夜8時頃を目安に出かけていくと、そこは数度は平野よりも温度が低いのだろう。カラリとした湿気のない日だったため、ひんやりとした夜風がとても心地良し。

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この一帯はワインの産地でもある。高台にある店からは、広がるぶどう畑とさらに向こう側に見える街の様子がとても美しい。

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この季節はやはりテラス席がいいよね、ということで、店前に設置されたテーブルを選び、メニュー選び。街中と違い、この店の雰囲気にしてはヒジョーにお得感満載な料理の価格と、そしてもちろん地元料理が並んでいることもあり、期待が高まり…

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選んだものは、ヴェネトの家庭料理、豚のミルク煮。でもとっても繊細に仕上げてある。

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他、ホロホロ鶏の詰め物をしたローストやら(絵柄的には極似だけど)、バッカラのヴィツェンツァ風煮込み。などなど…

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これらのセコンドに、たっぷりの野菜のコントルノをつけてもらい、地元のメルローを頼んで、ちょうどよい腹具合で終了。

美味しい料理を素敵な人たちとともにテーブルを囲むささいなひと時。これも真夏の夜の思い出の一コマだ。

Ristorante Alla Vigna
Via Vallorto, 23 -35038 Torreglia Padova -
Tel. 049.5211113




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アクイレイアの古代遺跡 :: 2016/08/13(Sat)

ヴェネトから北部へ、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州に入るすぐ、ウーディネ県のアクレイア(Aquileia)。ここは、ローマ時代の古代都市として、当時の遺跡地域が現在も一部見られ、また聖堂を含め、世界遺産に指定されている。

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紀元前より植民都市として街が形成され、ここを拠点に現在のボローニャやリミニ等、現在の中部イタリアへの街道が建設され、軍事的にも交易的にも重要な都市として発達してきたもの。

当時の都市の遺跡は、街を囲む壁や建物等々、その時代後石材を持ち出されてしまったために現在に残されるものはほぼないのだが、現在の地面よりも低い位置にあったその当時の遺跡が掘り起こされており、その面影を見ることができる。

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当時の建物の様子が見て取れる。床部分はモザイクで装飾され、各部屋は各部屋は意外と小さく分割されているのが解る。壁や、もちろん屋根などは残っていないが、2000年以上も昔の人々がどんな風に生活をしていたのか…この敷地横にあったとされるアレーナ(競技場)跡は緑の草に覆われた広い空間となっているだけなのが、眼を閉じると…想像の域を超えるものだったのだろう。

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発掘はもちろん現在見られるものが全てではない。が、古代ローマ時代最大の都市だったのでは、との推測もされているほどだ。

当時は造幣所もあり、ガラス工芸、ワインの製造なども盛んだったとか。

礼拝堂には、動物や幾何学模様など、色彩も美しい特に精巧なモザイクは、強い信仰心ゆえ、なのだろう。

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その後、時を経て時代はローマ帝国下となると、現在のトルコに向かう街道の出発点となったり現在のクロアチア・イストリアの沿岸都市を結ぶ重要な要所となる。

5世紀にはいると、この地は聖堂を構えていたことから、ゲルマン人の侵入・包囲、さらにはフン族、アッティラの侵入により街が破壊される。それにより、ここからラグーナに散ったことが、ヴェネツィアのオリジナルはこの街から流れてきた、ということが知られている。その際に聖遺物を納めた先が、ヴェネツィアのラグーナにある島、トルチェッロ島だ。

大聖堂はローマ帝国下に建築されたものがオリジナル。その後13世紀までに何度かの再建などを経て現在に残るもの。

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訪れた時間はミサの時間であったため、聖堂内の主要部には立ち入れなかったのだが、入り口付近で見た、床のモザイクの素晴らしさは、鳥肌がたつほど。

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今回は旅の途中の休憩に、夕方遅くに立ち寄ったのみだったのだが1日かけてゆっくりと再訪すべき場所。また来よう。





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ローマで王道カルボナーラ :: 2016/08/12(Fri)

「カルボナーラ」というと、5歳か6歳だったか、小さな子供の頃をいつも思い出す。なんの本だったのか忘れたが、姉が持っていた本のおまけの冊子にカルボナーラの作り方が書いてあって、それを何だろう…と姉と試してつくってみたら、びっくりするほど美味しくて…それから、ナンチャッテ・カルボナーラを何度も作って食べた記憶がある。

そして、大きくなってパスタ料理の王道みたいな、カルボナーラをこの料理のオリジナルであるローマで食す…あの頃には想像のできなかったこと。

イタリアに来て、家庭のカルボナーラを食べた衝撃のひとつに。卵がボソボソ、というのがある。日本で知るソレは、生クリームなどを加えて濃厚に、卵トロトロに…という基準がインプットされていたため、初めてテーブルに出されたときは、大げさだけれど大げさでなく頭のなかに???マークが駆け巡ったもの。

それから10数年が経ち、我が家の日常の食卓にも登場するが、やっぱり仕上がりはボソボソ系にて。なんだかそれが美味しいと思うようにもなっている。

何度か他宅でも食する機会があったが、卵を全卵使う、卵黄だけ、もしくは全卵と卵黄を組み合わせて…などと、そのレシピは千差万別。それでもやはり、ここでも王道メニューとして君臨している。

さて…今回のローマ訪問の食事処の選択は、実はあまり予習していなかったので、とりあえず宿のご主人に尋ねて訪れたトラステベレのトラットリア。

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赤と白の格子のテーブルクロスのいかにも、な店内。

ここで頼んだザ・ローマ料理のひとつがカルボナーラ。

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ここのはとってもクリーミーでパンチェッタの風味も残る、シンプルだけど旨い。このクリーミー加減はやはりクリームを使っているのか?との疑問に、カメリエーレのシニョリーナ。ニヤリとした笑顔で「使っていないわよー。でも厨房に言って確認してくるわね。」と。やはり、クリームの使用はない、とのこと。

そしたらその後、店主が自信満々な顔でテーブルに登場。これぞ、”本物のカルボナーラ説”を力説しれくれた。

その内容はいろいろとあるが、最も重要な2大ポイントは、
⒈仕上がり時にパスタの茹で汁を加えること
⒉そして、火からはずしてマンテカート(素早くかき混ぜる)こと
とのこと。

もちろん、帰宅してからすぐに実行。私がつくるとやっぱり”家庭のカルボナーラ”になってしまったような感もあるが、それはそれでやっぱり美味しい。

カルボナーラ、王道なり。

そして、仕上げはこれまた王道ドルチェ、ティラミス。

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la Fraschetta
Via Francesco a Ripa 134, Roma
tel: 06 581 6012





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チェバプチチとパラチンカ…クロアチアにて :: 2016/08/09(Tue)

今年の夏も、我が家では恒例のクロアチア、ロヴィーニョへ。

もともとイタリア領下(もっと昔はヴェネツィア共和国)だったクロアチアのイストリア半島の地区は、イタリアの特にヴェネツィアの文化が非常に強く残る。現在でもイタリア語もほぼ通じるということも、またパドヴァから車で行けば南イタリアよりも遥かに近い、ということもあり、非常にお手軽なバカンス場所。

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そんなこともあり、ロヴィーニョにいるとあっちこっちでヴェネツィア訛り、パドヴァ訛り…のヴェネト人の会話が耳に入ってくる。我が家も紛れもなく、そのうちの一家族。

抜けるような青空と、これまた青く澄んだ海、そして自然の広がる海岸線。街の中心街は小さな路地の入り組んだ坂道が入り組み、独特の雰囲気を持つ町。ヨーロッパを中心とした各国からのヴァカンス客で夏は賑わう。

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夕暮れの街には、子供達の露店が並ぶ。これも恒例の風景。

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さてさて、美味しいのはやはり新鮮な魚介料理。街中の美味しいレストランはいつも人でいっぱい。

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街の中心のオススメは「Balbi(バルビ)」。ただし、予約は受け付けていないので、早めに行くか、席が埋まっていたらとにかく店前で待つのみ、なので要注意。

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Restavracija BALBI 
Trg G. Matteottija, Rovinj

美味しいのは魚料理だけではなくて、お肉(牛、豚、羊)も美味しい。魚料理もそうだが、焼くだけ、のシンプルな調理法が多いので、素材が美味しい=料理が旨い。どんな料理にも当てはまること、とはいえるけれど…

肉の加工品として、この地域のどの食事処にもメニューに載っているのが、チェバプチチ(
ćevapčići)。

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東ヨーロッパの国にはよく見かける料理で、肉のミンチを細長い棒状にして焼いたもの。肉には香辛料などがたっぷりと混ぜてあるので、このまま食べて美味しい。が、通常添えられる玉ねぎ。この、辛味がなく甘い生玉ねぎと、パプリカや野菜を混ぜた赤いペーストを添えて食べるのが旨い。

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チェバプチチにも国ごとに肉の内容が変わるらしい。クロアチアのそれは豚肉、近隣に行くと牛肉や羊肉などになるそうだ。これもイスラム教などの宗教的な関連もある。

そして…何度訪れてもなかなか覚えられない、ドルチェのメニュー、パラチンカ。いわゆるクレープで、そこにチョコレートソースや、クルミの砕いたのやらを添えて食べる。

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どこの店も提供スタイルもほぼ同様。素朴&シンプル=ベスト‼︎

ドルチェメニューは比較的バリエーションに乏しくて、何処で尋ねてもたいていはこれだけ。もしくはドルチェなし、という店もあったりする。

美味しいものをいただきながら海でのんびり過ごす…なんとも贅沢な一週間を過ごさせてもらい、今年もここに戻ってこられたことに感謝。

いつも泊まるアパルタメントは今回予約がとれず(早く準備をしないから…)、今年はいつもの家の向かいのアパルタメントを紹介してもらった。
このシニョーラお手製の差し入れ、ジャガイモと玉ねぎのストゥルーデル。焼きたての熱々をお皿にのせて持ってきてくれた。

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こんな温かいおもてなしに出会えるのも、ほんとに嬉しく有難い。焼きたてのパリパリをまずは一切れ。海に持っていっておやつにしっとりしたところを一切れ。

美味しい旅の思い出。

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ビーゴリの定番 カモの煮込みソース Bigoli all’anatra :: 2016/07/31(Sun)

ビーゴリには、先述の通りに《イン・サルサ》という、玉ねぎとアンチョビの見た目は非常に素朴な美味しい定番がある。

そして、もう一つ。ビーゴリというと、必ず合わせるソースがもうひとつある。それが、アーナトラ(カモ)の煮込みソース。
いわゆる、カモのラグーなのだが、ヴェネトのそれは、トマトを使ったものでなく、イン・ビアンコ、つまり、トマトを使わずに作る白いラグー、というのが定番。

カモ自体が滋味ある味わい。似ているもので鶏を想像するが、鶏肉は白身肉なのに対し、鴨肉は赤身肉なので、似て非なるもの。

これを、ハーブやスパイスをたっぷりと使って煮込んでいく。

鴨肉は荒くミンチしたものに限る。とても大切。または、個人的には、包丁で粗く刻んだものがよい。

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玉ねぎとセロリ、ニンジンなどのソフリットに肉を加え、しっかりと焼き付けるようにした後、白ワインを加える。その後、肉または野菜のブロードを加えて煮込みに入る。その際に、ローズマリー、セージ、タイム等々のハーブの刻んだものをしっかりと加えて。

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仕上がりに近くなったところで、黒コショウ、ナツメグ、クローブ等々のハーブ類も。すべての相乗効果で旨味がさらに増し、極上のラグーに。

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合わせるのは、やはりビーゴリのようなしっかりと歯ごたえのあるパスタがよい。タリアテッレなどでも美味しいのだが、滋味深いこのラグーには、ビーゴリがやはり一番合う、と思う。

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ヴェネトにいらしたらぜひこの定番ビーゴリを。魚編と肉編とも、両方とも食していただきたい地元郷土料理だ。

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ビーゴリ・イン・サルサ Bigoli in salsa :: 2016/07/29(Fri)

ヴェネトの代表的パスタメニューの筆頭。ビーゴリという、太いスパゲティ状のパスタを使う料理。イン・サルサにて、ヴェネトでは玉ねぎとアンチョビを使ったソースを和えるのが、最たる基本だ。

肉を使わないのに意外にもどっしりとするこのパスタ料理は、肉を食べないヴィジーリア(クリスマス・イブ)や、カーニヴァルの終わる…つまり、肉食を控えるパスクア前の時期に振舞われる料理として知られている。

特にヴェネツィア色の強いこのメニュー、ヴェネツィアのマンマ、アダさんに彼女特製のビーゴリ・イン・サルサを披露してもらった。

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非常にシンプルな材料で作られるこの料理。まずは玉ねぎ。

今までにも何人かのマンマにこの料理を作ってもらったが、アダさんに至っては玉ねぎを包丁で切るのではなく、それをフードカッターで細かくしたものを使う。玉ねぎはこの状態で時間をかけてじっくりと火を入れてき、最終的には玉ねぎが溶けてしまうくらいまでトロトロに煮る。その際に舌触りのよいように、と始めからカッターで処理したものにてスタートするのがアダさん流。

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そして、とにかくすごい量の玉ねぎを使う。ヴェネツィア料理には、概して大量の玉ねぎを使うが、この料理もそれに追随。

もう一時間くらいかけて、ゆっくりゆっくり玉ねぎの旨味を引き出すように、と火を入れたところで、アンチョビをここへ投入。

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溶けてトロトロの玉ねぎにアンチョビを溶かし込むようにして加え、ソースが完成。

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あとは、茹でたビーゴリを"和える"のみ。通常にパスタ料理のように鍋の上で"あおる"ような作業は必要なく、このメニューの場合には、茹でた麺をしっかりと"混ぜる"。

しかも、美味しく食べる秘訣は、和えたものをすぐに食すのもいいけれど、これを一旦休ませて、しばらく置いて味が馴染んだところをいただく。

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熱々でも美味しいが、ぬるめくらいでいただいても、それも食べ頃。

ヴェネツィアでは7月の第3週の日曜にレデントーレのお祭りというヴェネツィア人にとっては非常に大切なお祭りがある。
祭りを迎える土曜日の夜にはレデントーレ教会を背景にサンマルコ湾に花火があがるのだが、地元の人々はバルカ(船)に食べ物を持ち込んで夏の夜を楽しむ風習がある。
このレデントーレの日には、ビーゴリ・イン・サルサなしでは終わらない、というヴェネツィア人には馴染みの深い一品でもある。





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ボヴォレッティ Bovoletti :: 2016/07/28(Thu)

夏のこの時期にヴェネツィアを中心としたヴェネトではよく食べられるもの。ボヴォレッティ(bovoletti)というが、訛りを加えてさらに親しみやすくボヴォエティ(bovoeti)というほうが、地元流か。

小さな土に住むカタツムリで、この時期に魚屋に行くと、大きなバケツなどに生きたまま売られている。

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ヴェネトでも現在のヴェネツィアはもちろん、ヴェネツィアに流れ込む川を日常の商業及び交通の方途としていた、パドヴァを含むヴェネツィア周辺地区ではお馴染みのモノ。

食べ方は茹でて、オイルとたっぷりのプレッツェーモロ、少しニンニクを加えて殻ごと和える。それを楊枝で殻の中から身を引っ張り出して食べる。

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茹でるときは、必ず水から、が原則。水からゆっくり加熱していくうちにだんだんお湯が熱くなって、中からググーッと、「ア、アツイ〜!」と言わんばかりに伸びて出てくるようにすること。ニョロリと出てきた頃を見計らい、火をつ読めて一気に沸騰させる。仕上がりはちょうど楊枝で中身を引っ張り出しやすく、食べやすくて良い、という理由から。
なんだか可哀想な気もするけれど…

ヴェネツィアには、有名なカルチョッフィの産地があるが、カルチョッフィにはカタツムリがたくさんつく。カルチョツフィの葉っぱを食べているこれらは、ほんのりと苦い、と知られてもいる。

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