パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



インサラータ・ディ・マーレ(海の幸のミックスサラダ) :: 2016/08/19(Fri)

ヴェネツィア料理の前菜として、定番の茹でた(火を通した)魚介を合わせた冷たい前菜、インサラータ・ディ・マーレ(Insalata di mare)。イタリア語で"海"を表す"マーレ(mare)"のサラダ、だから、"海の幸のサラダ"だ。いわゆる、魚介のミックスサラダ。

見た目には、茹でた魚介をミックスして…というようなシンプル料理だが、これを美味しくするには、やはり一手間をかける必要あり。

まずは、材料。エビとイカ(ヤリイカ、甲イカ)、アサリとムール、そしてアンコウの尾の部分であるコーダ・ディ・ロスポ等々…。

DSC_0060_convert_20160817001916.jpg

DSC_0059_convert_20160817001901.jpg

これらをそれぞれ別々に茹でる。茹で時間などがそれぞれに異なるし風味も違うので、丁寧にそれぞれに火を入れていく必要がある。

DSC_0053_convert_20160817001816.jpg

まずは、アサリとムール貝。これらは一緒に鍋に軽くニンンクを加えて炒め、蓋をして殻を開かせる。開いたらそのまま冷まし、殻と身は別にしておく。

DSC_0054_convert_20160817001832.jpg

エビはレモンなどを加えて殻ごと茹でて、やはりそのまま冷まし、殻をはずして…

DSC_0062_convert_20160817001933.jpg

イカも皮をきれいに掃除をし、これもレモンを加えて茹でる。冷めたらヤリイカは輪っかになるように切り、甲イカはそれに大きさを合わせるように。

アンコウも茹でて丁寧に骨を取り除き、一口大に切る。アンコウのように身がしっかりと繊維のある肉質の白身魚がこの場合には適当。

DSC_0072_convert_20160817002013.jpg

そして…ヴェネツィア料理の魚の前菜には欠かせないもの。甲イカの卵巣。

DSC_0056_convert_20160817001847.jpg

ヴェネツィアの魚屋さんでは、定番のもの。これは、牛乳を表す"ラッテ"と呼ばれている。それが白いものだからなのだろう、と思う。同じように呼び名として親しまれているのが、"ウォーヴァ・ディ・セッピア(Uova di seppia)"。いわゆる、"甲イカの卵"と呼ばれるのだが、実際には卵ではなくて、卵巣。これらも別に茹でておく。

こうして別々に火を入れていくのだが、もちろんそれぞれを単独でオイルやパセリ、レモンなどをふって食べるのも、もちろん美味しい。

魚介のサラダ、として数種を一緒にする場合にはこれらを全て合わせて、少しのニンニク、パセリ、オイル、塩、胡椒、レモン汁で味を整える。ここにセロリの細かく切ったものは必須。

DSC_0076_convert_20160817002028.jpg

そして、赤・黄のピーマン。彩りと、味の決め手。大きめの一口大に切り、フライパンで炒めておき、これを冷ましたものも一緒に。

DSC_0069_convert_20160817001959.jpg

しばらくこのままなじませておき…極上の逸品。

簡単、シンプル作業とはいえ、ひとつひとつの材料に合わせて美味しく仕上げたものを合わせていく。これで美味しさは何倍、いや何乗にもなる。

DSC_0093_convert_20160817002049.jpg

夏場のアンティパストにはぴったり。ここに冷たーく冷やしたプロセッコなんかがあると、さらによし‼︎





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
パドヴァの丘の上のレストラン Ristorante Alla Vigna(リストランテ・アッラ・ヴィーニャ) :: 2016/08/16(Tue)

ミラノに住む友人夫妻がヴェネトでの所用の際にパドヴァに立ち寄ってくれ、夏の夜を共にした。普段から何かとお世話になっている友とそのご主人。再会を楽しみにして選んだ店がここ、パドヴァの丘陵地帯、エウガーネイ丘陵地区にある丘の上のレストラン「リストランテ・アッラ・ヴィーニャ(Ristorante Alla Vigna)」。

IMG_5618_convert_20160816171617.jpg

パドヴァ郊外には、いわゆる、アグリトゥーロズモ的な郊外型の素敵なレストランが結構たくさんある。週末や、美味しいものを食べたいときなど、街中に出かけていくよりも車で少しだけ外に出るだけで、穏やかな風景のなかでゆったりとした時間が過ごせる場所がある。

そして、パドヴァの南側に位置する、ローマ時代からのテルメ(温泉保養地)であるアーバノ、モンテグロットからは至近距離。

この日もそんな店のうちの一軒へ。

日中は猛暑ともいえる日、日の暮れ始める夜8時頃を目安に出かけていくと、そこは数度は平野よりも温度が低いのだろう。カラリとした湿気のない日だったため、ひんやりとした夜風がとても心地良し。

IMG_5608_convert_20160816171459.jpg

この一帯はワインの産地でもある。高台にある店からは、広がるぶどう畑とさらに向こう側に見える街の様子がとても美しい。

IMG_5610_convert_20160816171535.jpg

この季節はやはりテラス席がいいよね、ということで、店前に設置されたテーブルを選び、メニュー選び。街中と違い、この店の雰囲気にしてはヒジョーにお得感満載な料理の価格と、そしてもちろん地元料理が並んでいることもあり、期待が高まり…

14054645_10210122395606861_2075462523_n_convert_20160816171432.jpg

選んだものは、ヴェネトの家庭料理、豚のミルク煮。でもとっても繊細に仕上げてある。

IMG_5623_convert_20160816172154.jpg


他、ホロホロ鶏の詰め物をしたローストやら(絵柄的には極似だけど)、バッカラのヴィツェンツァ風煮込み。などなど…

14017717_10210122379286453_38370394_n_convert_20160816171412.jpg

これらのセコンドに、たっぷりの野菜のコントルノをつけてもらい、地元のメルローを頼んで、ちょうどよい腹具合で終了。

美味しい料理を素敵な人たちとともにテーブルを囲むささいなひと時。これも真夏の夜の思い出の一コマだ。

Ristorante Alla Vigna
Via Vallorto, 23 -35038 Torreglia Padova -
Tel. 049.5211113




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. リストランテ・食べ物屋
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
アクイレイアの古代遺跡 :: 2016/08/13(Sat)

ヴェネトから北部へ、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州に入るすぐ、ウーディネ県のアクレイア(Aquileia)。ここは、ローマ時代の古代都市として、当時の遺跡地域が現在も一部見られ、また聖堂を含め、世界遺産に指定されている。

DSC_0165_convert_20160813172651.jpg

紀元前より植民都市として街が形成され、ここを拠点に現在のボローニャやリミニ等、現在の中部イタリアへの街道が建設され、軍事的にも交易的にも重要な都市として発達してきたもの。

当時の都市の遺跡は、街を囲む壁や建物等々、その時代後石材を持ち出されてしまったために現在に残されるものはほぼないのだが、現在の地面よりも低い位置にあったその当時の遺跡が掘り起こされており、その面影を見ることができる。

DSC_0095_convert_20160813171726.jpg

DSC_0132_convert_20160813172245.jpg

DSC_0099_convert_20160813171751.jpg

当時の建物の様子が見て取れる。床部分はモザイクで装飾され、各部屋は各部屋は意外と小さく分割されているのが解る。壁や、もちろん屋根などは残っていないが、2000年以上も昔の人々がどんな風に生活をしていたのか…この敷地横にあったとされるアレーナ(競技場)跡は緑の草に覆われた広い空間となっているだけなのが、眼を閉じると…想像の域を超えるものだったのだろう。

DSC_0128_convert_20160813172213.jpg

DSC_0133_convert_20160813172340.jpg

発掘はもちろん現在見られるものが全てではない。が、古代ローマ時代最大の都市だったのでは、との推測もされているほどだ。

当時は造幣所もあり、ガラス工芸、ワインの製造なども盛んだったとか。

礼拝堂には、動物や幾何学模様など、色彩も美しい特に精巧なモザイクは、強い信仰心ゆえ、なのだろう。

DSC_0102_convert_20160813171919.jpg

DSC_0104_convert_20160813171936.jpg

DSC_0110_convert_20160813172019.jpg

DSC_0112_convert_20160813172054.jpg

その後、時を経て時代はローマ帝国下となると、現在のトルコに向かう街道の出発点となったり現在のクロアチア・イストリアの沿岸都市を結ぶ重要な要所となる。

5世紀にはいると、この地は聖堂を構えていたことから、ゲルマン人の侵入・包囲、さらにはフン族、アッティラの侵入により街が破壊される。それにより、ここからラグーナに散ったことが、ヴェネツィアのオリジナルはこの街から流れてきた、ということが知られている。その際に聖遺物を納めた先が、ヴェネツィアのラグーナにある島、トルチェッロ島だ。

大聖堂はローマ帝国下に建築されたものがオリジナル。その後13世紀までに何度かの再建などを経て現在に残るもの。

DSC_0142_convert_20160813172507.jpg

訪れた時間はミサの時間であったため、聖堂内の主要部には立ち入れなかったのだが、入り口付近で見た、床のモザイクの素晴らしさは、鳥肌がたつほど。

DSC_0147_convert_20160813172527.jpg

DSC_0149_convert_20160813172551.jpg

DSC_0157_convert_20160813172610.jpg

DSC_0160_convert_20160813172631.jpg

今回は旅の途中の休憩に、夕方遅くに立ち寄ったのみだったのだが1日かけてゆっくりと再訪すべき場所。また来よう。





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Friuli/フリウリ
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ローマで王道カルボナーラ :: 2016/08/12(Fri)

「カルボナーラ」というと、5歳か6歳だったか、小さな子供の頃をいつも思い出す。なんの本だったのか忘れたが、姉が持っていた本のおまけの冊子にカルボナーラの作り方が書いてあって、それを何だろう…と姉と試してつくってみたら、びっくりするほど美味しくて…それから、ナンチャッテ・カルボナーラを何度も作って食べた記憶がある。

そして、大きくなってパスタ料理の王道みたいな、カルボナーラをこの料理のオリジナルであるローマで食す…あの頃には想像のできなかったこと。

イタリアに来て、家庭のカルボナーラを食べた衝撃のひとつに。卵がボソボソ、というのがある。日本で知るソレは、生クリームなどを加えて濃厚に、卵トロトロに…という基準がインプットされていたため、初めてテーブルに出されたときは、大げさだけれど大げさでなく頭のなかに???マークが駆け巡ったもの。

それから10数年が経ち、我が家の日常の食卓にも登場するが、やっぱり仕上がりはボソボソ系にて。なんだかそれが美味しいと思うようにもなっている。

何度か他宅でも食する機会があったが、卵を全卵使う、卵黄だけ、もしくは全卵と卵黄を組み合わせて…などと、そのレシピは千差万別。それでもやはり、ここでも王道メニューとして君臨している。

さて…今回のローマ訪問の食事処の選択は、実はあまり予習していなかったので、とりあえず宿のご主人に尋ねて訪れたトラステベレのトラットリア。

IMG_5209_convert_20160812170209.jpg

赤と白の格子のテーブルクロスのいかにも、な店内。

ここで頼んだザ・ローマ料理のひとつがカルボナーラ。

IMG_5206_convert_20160812170134.jpg

ここのはとってもクリーミーでパンチェッタの風味も残る、シンプルだけど旨い。このクリーミー加減はやはりクリームを使っているのか?との疑問に、カメリエーレのシニョリーナ。ニヤリとした笑顔で「使っていないわよー。でも厨房に言って確認してくるわね。」と。やはり、クリームの使用はない、とのこと。

そしたらその後、店主が自信満々な顔でテーブルに登場。これぞ、”本物のカルボナーラ説”を力説しれくれた。

その内容はいろいろとあるが、最も重要な2大ポイントは、
⒈仕上がり時にパスタの茹で汁を加えること
⒉そして、火からはずしてマンテカート(素早くかき混ぜる)こと
とのこと。

もちろん、帰宅してからすぐに実行。私がつくるとやっぱり”家庭のカルボナーラ”になってしまったような感もあるが、それはそれでやっぱり美味しい。

カルボナーラ、王道なり。

そして、仕上げはこれまた王道ドルチェ、ティラミス。

IMG_5213_convert_20160812170235.jpg


la Fraschetta
Via Francesco a Ripa 134, Roma
tel: 06 581 6012





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
チェバプチチとパラチンカ…クロアチアにて :: 2016/08/09(Tue)

今年の夏も、我が家では恒例のクロアチア、ロヴィーニョへ。

もともとイタリア領下(もっと昔はヴェネツィア共和国)だったクロアチアのイストリア半島の地区は、イタリアの特にヴェネツィアの文化が非常に強く残る。現在でもイタリア語もほぼ通じるということも、またパドヴァから車で行けば南イタリアよりも遥かに近い、ということもあり、非常にお手軽なバカンス場所。

DSC_0056_convert_20160808235946.jpg

そんなこともあり、ロヴィーニョにいるとあっちこっちでヴェネツィア訛り、パドヴァ訛り…のヴェネト人の会話が耳に入ってくる。我が家も紛れもなく、そのうちの一家族。

抜けるような青空と、これまた青く澄んだ海、そして自然の広がる海岸線。街の中心街は小さな路地の入り組んだ坂道が入り組み、独特の雰囲気を持つ町。ヨーロッパを中心とした各国からのヴァカンス客で夏は賑わう。

DSC_0003_convert_20160808235833.jpg

夕暮れの街には、子供達の露店が並ぶ。これも恒例の風景。

IMG_5548_convert_20160809000213.jpg

さてさて、美味しいのはやはり新鮮な魚介料理。街中の美味しいレストランはいつも人でいっぱい。

DSC_0045_convert_20160808235916.jpg

DSC_0053_convert_20160808235931.jpg

街の中心のオススメは「Balbi(バルビ)」。ただし、予約は受け付けていないので、早めに行くか、席が埋まっていたらとにかく店前で待つのみ、なので要注意。

IMG_5426_convert_20160809000052.jpg

Restavracija BALBI 
Trg G. Matteottija, Rovinj

美味しいのは魚料理だけではなくて、お肉(牛、豚、羊)も美味しい。魚料理もそうだが、焼くだけ、のシンプルな調理法が多いので、素材が美味しい=料理が旨い。どんな料理にも当てはまること、とはいえるけれど…

肉の加工品として、この地域のどの食事処にもメニューに載っているのが、チェバプチチ(
ćevapčići)。

IMG_5540_convert_20160809000139.jpg

東ヨーロッパの国にはよく見かける料理で、肉のミンチを細長い棒状にして焼いたもの。肉には香辛料などがたっぷりと混ぜてあるので、このまま食べて美味しい。が、通常添えられる玉ねぎ。この、辛味がなく甘い生玉ねぎと、パプリカや野菜を混ぜた赤いペーストを添えて食べるのが旨い。

IMG_5590_convert_20160809000233.jpg

チェバプチチにも国ごとに肉の内容が変わるらしい。クロアチアのそれは豚肉、近隣に行くと牛肉や羊肉などになるそうだ。これもイスラム教などの宗教的な関連もある。

そして…何度訪れてもなかなか覚えられない、ドルチェのメニュー、パラチンカ。いわゆるクレープで、そこにチョコレートソースや、クルミの砕いたのやらを添えて食べる。

IMG_5434_convert_20160809000119.jpg

どこの店も提供スタイルもほぼ同様。素朴&シンプル=ベスト‼︎

ドルチェメニューは比較的バリエーションに乏しくて、何処で尋ねてもたいていはこれだけ。もしくはドルチェなし、という店もあったりする。

美味しいものをいただきながら海でのんびり過ごす…なんとも贅沢な一週間を過ごさせてもらい、今年もここに戻ってこられたことに感謝。

いつも泊まるアパルタメントは今回予約がとれず(早く準備をしないから…)、今年はいつもの家の向かいのアパルタメントを紹介してもらった。
このシニョーラお手製の差し入れ、ジャガイモと玉ねぎのストゥルーデル。焼きたての熱々をお皿にのせて持ってきてくれた。

DSC_0077_convert_20160809000001.jpg

こんな温かいおもてなしに出会えるのも、ほんとに嬉しく有難い。焼きたてのパリパリをまずは一切れ。海に持っていっておやつにしっとりしたところを一切れ。

美味しい旅の思い出。

IMG_5420_convert_20160809000021.jpg



テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 他の国
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
ビーゴリの定番 カモの煮込みソース Bigoli all’anatra :: 2016/07/31(Sun)

ビーゴリには、先述の通りに《イン・サルサ》という、玉ねぎとアンチョビの見た目は非常に素朴な美味しい定番がある。

そして、もう一つ。ビーゴリというと、必ず合わせるソースがもうひとつある。それが、アーナトラ(カモ)の煮込みソース。
いわゆる、カモのラグーなのだが、ヴェネトのそれは、トマトを使ったものでなく、イン・ビアンコ、つまり、トマトを使わずに作る白いラグー、というのが定番。

カモ自体が滋味ある味わい。似ているもので鶏を想像するが、鶏肉は白身肉なのに対し、鴨肉は赤身肉なので、似て非なるもの。

これを、ハーブやスパイスをたっぷりと使って煮込んでいく。

鴨肉は荒くミンチしたものに限る。とても大切。または、個人的には、包丁で粗く刻んだものがよい。

DSC_0005_convert_20160731142902.jpg

玉ねぎとセロリ、ニンジンなどのソフリットに肉を加え、しっかりと焼き付けるようにした後、白ワインを加える。その後、肉または野菜のブロードを加えて煮込みに入る。その際に、ローズマリー、セージ、タイム等々のハーブの刻んだものをしっかりと加えて。

DSC_0006_convert_20160731142922.jpg

仕上がりに近くなったところで、黒コショウ、ナツメグ、クローブ等々のハーブ類も。すべての相乗効果で旨味がさらに増し、極上のラグーに。

DSC_0011_convert_20160731142947.jpg

合わせるのは、やはりビーゴリのようなしっかりと歯ごたえのあるパスタがよい。タリアテッレなどでも美味しいのだが、滋味深いこのラグーには、ビーゴリがやはり一番合う、と思う。

DSC_0020_convert_20160731143006.jpg

ヴェネトにいらしたらぜひこの定番ビーゴリを。魚編と肉編とも、両方とも食していただきたい地元郷土料理だ。

DSC_0028_convert_20160731143025.jpg






テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
ビーゴリ・イン・サルサ Bigoli in salsa :: 2016/07/29(Fri)

ヴェネトの代表的パスタメニューの筆頭。ビーゴリという、太いスパゲティ状のパスタを使う料理。イン・サルサにて、ヴェネトでは玉ねぎとアンチョビを使ったソースを和えるのが、最たる基本だ。

肉を使わないのに意外にもどっしりとするこのパスタ料理は、肉を食べないヴィジーリア(クリスマス・イブ)や、カーニヴァルの終わる…つまり、肉食を控えるパスクア前の時期に振舞われる料理として知られている。

特にヴェネツィア色の強いこのメニュー、ヴェネツィアのマンマ、アダさんに彼女特製のビーゴリ・イン・サルサを披露してもらった。

DSC_0113_convert_20160729140920.jpg

非常にシンプルな材料で作られるこの料理。まずは玉ねぎ。

今までにも何人かのマンマにこの料理を作ってもらったが、アダさんに至っては玉ねぎを包丁で切るのではなく、それをフードカッターで細かくしたものを使う。玉ねぎはこの状態で時間をかけてじっくりと火を入れてき、最終的には玉ねぎが溶けてしまうくらいまでトロトロに煮る。その際に舌触りのよいように、と始めからカッターで処理したものにてスタートするのがアダさん流。

DSC_0092_convert_20160729140846.jpg

そして、とにかくすごい量の玉ねぎを使う。ヴェネツィア料理には、概して大量の玉ねぎを使うが、この料理もそれに追随。

もう一時間くらいかけて、ゆっくりゆっくり玉ねぎの旨味を引き出すように、と火を入れたところで、アンチョビをここへ投入。

DSC_0114_convert_20160729140936.jpg

溶けてトロトロの玉ねぎにアンチョビを溶かし込むようにして加え、ソースが完成。

DSC_0116_convert_20160729140953.jpg

あとは、茹でたビーゴリを"和える"のみ。通常にパスタ料理のように鍋の上で"あおる"ような作業は必要なく、このメニューの場合には、茹でた麺をしっかりと"混ぜる"。

しかも、美味しく食べる秘訣は、和えたものをすぐに食すのもいいけれど、これを一旦休ませて、しばらく置いて味が馴染んだところをいただく。

DSC_0139_convert_20160729141009.jpg

熱々でも美味しいが、ぬるめくらいでいただいても、それも食べ頃。

ヴェネツィアでは7月の第3週の日曜にレデントーレのお祭りというヴェネツィア人にとっては非常に大切なお祭りがある。
祭りを迎える土曜日の夜にはレデントーレ教会を背景にサンマルコ湾に花火があがるのだが、地元の人々はバルカ(船)に食べ物を持ち込んで夏の夜を楽しむ風習がある。
このレデントーレの日には、ビーゴリ・イン・サルサなしでは終わらない、というヴェネツィア人には馴染みの深い一品でもある。





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ボヴォレッティ Bovoletti :: 2016/07/28(Thu)

夏のこの時期にヴェネツィアを中心としたヴェネトではよく食べられるもの。ボヴォレッティ(bovoletti)というが、訛りを加えてさらに親しみやすくボヴォエティ(bovoeti)というほうが、地元流か。

小さな土に住むカタツムリで、この時期に魚屋に行くと、大きなバケツなどに生きたまま売られている。

DSC_0086_convert_20160728215133.jpg

DSC_0177_convert_20160728215235.jpg

DSC_0165_convert_20160728215211.jpg

R0030721_convert_20160728215316.jpg

ヴェネトでも現在のヴェネツィアはもちろん、ヴェネツィアに流れ込む川を日常の商業及び交通の方途としていた、パドヴァを含むヴェネツィア周辺地区ではお馴染みのモノ。

食べ方は茹でて、オイルとたっぷりのプレッツェーモロ、少しニンニクを加えて殻ごと和える。それを楊枝で殻の中から身を引っ張り出して食べる。

DSC_0125_convert_20160728215150.jpg

茹でるときは、必ず水から、が原則。水からゆっくり加熱していくうちにだんだんお湯が熱くなって、中からググーッと、「ア、アツイ〜!」と言わんばかりに伸びて出てくるようにすること。ニョロリと出てきた頃を見計らい、火をつ読めて一気に沸騰させる。仕上がりはちょうど楊枝で中身を引っ張り出しやすく、食べやすくて良い、という理由から。
なんだか可哀想な気もするけれど…

ヴェネツィアには、有名なカルチョッフィの産地があるが、カルチョッフィにはカタツムリがたくさんつく。カルチョツフィの葉っぱを食べているこれらは、ほんのりと苦い、と知られてもいる。

IMG_5332_convert_20160728215257.jpg




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 料理・素材
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
ちょっとヴェネトとロンバルディア、そしてエミリアのお料理レッスン :: 2016/07/23(Sat)

リクエストがあると喜んでお引き受けしている、地元マンマのお料理レッスン。ヴェネトの良さをいらしてくださる方々に知っていただきたく、ヴェネト州内いくつかの拠点に信頼なるマンマとのコラボレーションをしている。

そのうちでも最もヴェネト州の南側の素敵なお宅に住む、ステファーニアさんとのレッスンを開催した。

ヴェネト州とはいえ、もうその先はロンバルディア、そしてエミリアが迫る。ポー川に近い地域にて、豊かな土地柄。
彼女のお宅は古〜い農家を改造したもの。古い建物にモダンなセンス抜群の手入れがしてあり、そして何気なく置いてある家具類がこれまた素敵。彼女のお母様、お爺様から受け継いだ歴史のある調度品が、モダンな屋内にしっくりとしているのだ。

DSC_0156_convert_20160723134543.jpg

DSC_0151_convert_20160723134508.jpg

料理家であるステファニアのつくるお料理は、同じメニューをリクエストしても、いつも何かしらの改善点があって、料理の研究に余念がない、ということが判る。

DSC_0120_convert_20160723134434.jpg

さて、この日に決めたメニューは、この3州のいいとこどり。ここならではの代表メニューをたくさん披露してもらった。

前菜には、ハムの盛り合わせにピンツィーニ(Pinzini)を添えて。生地に豚脂のストゥルッツォを加えてこねてのばし、高温の油で揚げる。油の中でプクッと膨れる。これは熱々をいただくのがベスト。

DSC_0081_convert_20160723134345.jpg

そして、淡水魚を食する土地ならでは。小さなウナギの唐揚げ。じっくりと長時間揚げて、頭も骨も丸ごと食べられる。が、イタリア人、きれいに残す…

DSC_0076_convert_20160723134327.jpg

プリモには、先述のリゾット・アッラ・ピロータにて。

セコンドは、鶏肉のランブルスコ煮。しっかりと掃除した鶏肉をたっぷりのランブルスコでじっくり艶やかに煮て仕上げる。もちろん、美味しく仕上げるには、いくつかのポイントあり‼︎

DSC_0087_convert_20160723134402.jpg

付け合わせには、小玉ねぎのアチェット・バルサミコ煮を…これらは、モデナの某有名バルサミコ醸造所での定番メニューを彼女がより美味しくアレンジしたもの。

ドルチェには、トルタ・デッレ・ローゼ(Torte alle Rose)。とにかくしっかりと発酵させた生地に、バターと砂糖を混ぜたクリームをのせ、それを切って型に並べてさらに発酵。

DSC_0050_convert_20160723134246.jpg

DSC_0063_convert_20160723134303.jpg

DSC_0090_convert_20160723134417.jpg

生地も材料もシンプルながら、この2回の発酵が決め手。

うまく発酵がいくと、そのタイトル通りにまるでバラの花のようなトルタに仕上がる。

DSC_0137_convert_20160723134451.jpg

これ、食後のデザートとしてはカロリーの気になるところだが、焼きたてが一番美味しい‼︎

今日も素敵なレッスンをありがとう‼︎

お土産に、庭の畑で採れた山ほどのジャガイモと桃、庭の放し飼い鶏の産みたて卵をたくさんいただいて帰途へ…

DSC_0153_convert_20160723134526.jpg







テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Corso di cucina/料理教室
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
中世のお祭り、鷹のパリオ Palio dello Sparviero :: 2016/07/20(Wed)

パドヴァの郊外にあるチェルヴァレーゼ(Cervalese)という小さな町。ここには11世紀に建てられたカステッロ(城)が町のシンボルとなっている。

IMG_5391_convert_20160720160046.jpg

毎年この時期になると町をあげてのお祭りが開かれ、それが、スパラヴイエーロ(タカ)のパリオ。
その昔、この町を裾野にするエウガネーイ丘陵地帯は木材の伐採の地域としてヴェネツィア共和国時代に栄えていた場所。そこで頻繁に行われていた鷹狩り及び鷹レースにちなんだお祭り。

IMG_5367_convert_20160720155810.jpg

実際には、タカレースが行われるのではなく、馬兵隊の競技が、カステッロ前の広場にて行われるのが見もの。時代を遡ったようなシーンが繰り広げられ、夏の夕方、夕涼みがてらに結構な人出がある。

IMG_5335_convert_20160720155722.jpg

全体を数世紀前の屋台やら職人、工人たちの再現などをしているが、屋台などでは実際にモノを販売するなども。

IMG_5384_convert_20160720160025.jpg

IMG_5378_convert_20160720155939.jpg

IMG_5372_convert_20160720155830.jpg

IMG_5380_convert_20160720160003.jpg

石焼釜で焼くピアディーニも人気。もちろん地元の人たちのボランティアの手作り。

IMG_5346_convert_20160720155603.jpg

木職人たちのデモも多いのは、前述の通りその昔、ヴェネツィアの時代にはここは、木材の工場として使われていたことから。この近くを流れるバッキリオーネという川を使い、この町が麓となるエウガネーイ丘陵地帯の木をヴェネツィアへ運んでいたという。

IMG_5377_convert_20160720155916.jpg

IMG_5376_convert_20160720155852.jpg

お祭りは今年で16回目を迎えるが、地元を盛り上げるこのお祭りを今後も続けていくために、募金活動も。

IMG_5353_convert_20160720155749.jpg

周囲はトウモロコシと大豆の畑が広がり、町を横切るバッキリオーネ川には、川沿いにのびるサイクリング道が整備されている。パドヴァまで約20km弱、ヴィツェンツァまでは30km。

自然豊かな、ヴェネトの静寂な町の夏の1日…

IMG_5398_convert_20160720160110.jpg

IMG_5333_convert_20160720155637.jpg




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Padova/パドヴァ
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
次のページ