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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ザ・ベジタリアンチャンス(The Vegetarian Chance) :: 2019/10/15(Tue)

10月の半ばの週末にかけ、トリノにて、ベジタリアンに関するイベント「The Vegetarian Chance」というイベントが、トリノの元FIATの工場を改造した飲食&イベント施設の「EDIT」を会場に開催された。

今回は第4回目の開催。昨年まではミラノを会場にしていたが、今年はスローフードのお膝元でもあるピエモンテにて、トリノへとその会場を移しての開催。

主催者あり発起人は、元ジャーナリストで現在は様々なコンサルティングなどを手がけているGabriele Eschenazi氏と、現在イタリア料理会では、野菜料理に関しては第一人者であるpietro Leemann氏。リーマン氏は、いわずとしれた、ミラノのミシュランひとつ星のレストラン「Joia」のシェフでもある。ミラノで約30年にもわたり、野菜や自然にこだわり続けた料理とその思想を定着させてきた人物。

この会の最も大切な主旨としては、「Cibo del futuro」。つまりは、「未来への食事」。現在の食環境の問題を今後の食環境へとどのようにつなげていくのか、私たちがどのような姿勢で食事や食材、そしてそれらをとりまく環境に関わっていくべきなのか、というメッセージを高く掲げている。

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私はこのイベントに、日本の某企業のスポンサー参加をアシストするために数ヶ月前から動きだしていた。同社は日本を母体にした世界各地に拠点を持つホールディング会社であるが、その一部署に、大豆をベースとした商品を生産していて、イタリアにもそのマーケットを広げようと数年前から活動をしている。
会の主旨ともつながるし、何よりも、リーマン氏に誘われたこともあり、今回スポンサー(パートナー)参加となった。

会期中は様々なイベント、コンベンション、パネルディカッション、メッセージフィルム放映、ショークッキング等々が企画され、私たちも施設内の一角をいただき、来場者に商品の紹介などをしながら、ショークッキングの枠では、大豆に対するレクチャー及び、商品を使ったシェフによる料理デモンストレーションなどを行った。(忙しくて写真が一枚も撮れず!!)
大豆製品は、すでに市場にも多くのものが出回っているものの、その商品の質の高さに試食された方々からも高評価を得られたので、今後のよい展開につながれば、と願っている。

こちらは、リーマンシェフとスーシェフのSauro Ricci氏による料理デモ。

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世界各国からの学識者などの公演やら、トリノにてベジタリアンのレストランを展開している店舗などのイベントなども。とにかくテーマに沿った内容が盛りだくさんだ。

そして、クライマックスは料理コンテスト。
世界各地より選考を勝ち抜いた料理人8名によるベジタリアンの皿を製作、それらを審査員に評価される。

当日のキッチンは緊張が漲る!

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時間制にて、一人ずつ、各人2皿を紹介する。各皿は審査員の前に運ばれ、その皿の内容を説明。

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観客は遠巻きにそれを見守るのだが、その間にはこんな美味しいリゾットが提供された。

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アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノのリゾットに、カーヴォロ・ネーロの凝縮ソース、パウダー、そして乾燥したものが乗せられている。

その後は会場を変えての表彰式。

1位に輝いたのは、イタリアで頑張っている日本人の料理人さん。画面でしか見えなかったが、素晴らしい皿を表現していた。

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来年開催は、また都市を変えて…という構想もあるそうだ。そうそう、来年6月には、日本での同名のイベント開催も正式に予定されている。

ベジタリアンにこだわる必要はない、とは思う。実際に私もベジタリアンではない。ただ、この会の主旨、メッセージの大切なポイントには非常に共感できる部分があり、今回こんな素晴らしいイベントに参加できたことを非常に嬉しく感じた。





  1. イベント、見本市
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一年で一番特別な日 :: 2019/10/09(Wed)

12年前の10月6日に私の娘が誕生した。
イタリアに来て数年は経ってはいたものの、今よりもまださらに、ずーっと未知の世界に生きているような感覚のなか、妊娠期間を終えて、正午近くにパドヴァの大学付属病院で娘のびおらが生まれた。

今でもなんでだろー、と思うけれど、母も父も出産前後にも来なくて、夫側の親戚も近所にはいずに、なんだか心細いながらに手探り子育てで今までが経過。手探りのままこれからも進むんだろうと、確信に近い感覚を持ちながらも、娘はどんどん成長して、母親なんかよりも逞しくなっていく。
最近では、私のお誘いなどにはあまり興味を示さないで、もっぱらお友達と出かけてばかりいるようになってしまって少々寂しい感もあるが、これも成長の証。そして、今までも、今でも、これからもずっと一番大切な宝物だ。

私の誕生日とちょうど一週間違いなので、お祝いを一緒にしたりするのだが、今年は誕生日が週末にあたり、二人でトレンティーノ・アルト・アディジェに一泊小旅行に出かけた。

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もう肌寒いくらいの季節で、観光シーズンも終わったこの頃は、予約したアグリトゥーリズモも私たちの他は宿泊客は他にもう一組のみ。

ロヴェレートの街並みを見下ろす高台にあるこの宿は、静かでなんともいい感じ。

メトド・クラッシコのスプマンテの土地だから、と夕方は近くのエノテカでゆっくりアペリティーヴォに行った後は街散策。その後は近くのレストランで軽く夕食を。

一晩ゆっくり寝て、翌朝は気持ちのいい朝を迎えた。

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パドヴァに戻る前に、ガルダ湖のトレンティーノ側、リーヴァ・デル・ガルダによって、湖畔を散歩してお昼を食べて帰ってきた。

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途中、羊さんの群れに遭遇したりして、ゆっくり帰宅。

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来年のお誕生日も、一緒にゆっくり過ごせたらよいねー。

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  1. 子供
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イーゾラ・デッラ・スカーラの米の大収穫祭 :: 2019/10/01(Tue)

イタリア好き通信の投稿にイーゾラ・デッラ・スカーラ収穫祭の記事を掲載しています。
毎年恒例のイベントは、今年もとても楽しかった!

イタリア好き通信
http://italiazuki.com/2019/10/01/リゾット・アッラ・イゾラーナ〜ヴェネトの米産/


いつもお世話になっている、リーゾ・リッコ社。オーナーのロベルト氏はこの2日前に第一子が生まれたばかりでお祝いムードいっぱいでした。
いつもありがとう!

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  1. 行事、習慣
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ビッレリア・パダヴェーナ Birreria Padavena :: 2019/08/22(Thu)

ヴェネト州北部、パドヴァからはとにかく北上し、ドロミーテの麓に位置するベッルーノ県パダヴェーナにあるこの地区随一のビール工場。
19世紀初旬にこの地で本格的にビール製造が始められた。

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ビールの原料といえば、大麦(穀物)、酵母、ホップ、そして水。大麦を発芽させる(麦芽)工程から水は欠かせない要素。ドロミーテ山麓の麓にて、清澄な水は豊富な地にてビール製造に適していた土地であるがゆえ、ビール製造が盛んになったことはいうまでもなく、明らかだ。
最近はイタリアもクラフトビール流行りであるが、これはその最も先駆けと言える。

この地でビール製造をかなり大規模で行っていて、製造現場は見学可能。そしてレストランを併設していて、夏の間中は、ビールと食事を楽しむことができる。
レストランもかなりの規模でメニューには、ビールに合うつまみから、土地の料理まで様々。結構なボリュームででてくるのは、ビッレリアならでは。

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バカンス中、もしくはこれを目当てに来る客でいつもいっぱい。お目当てのビールはさすがに安めな設定なので、ビール好きにはたまらなく楽しい空間だ。

私たちはこの日、朝からトレンティーノの山に出かけて、お山で過ごした一日の締めくくりにここに寄った。
山では平地と10度くらい気温が違って、涼しいを通り越して寒いくらいl。おまけに雨も降ってきていたのが…

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平野よりもかなり涼しいものの、山から降りてきたら、空気が温かくビールには最高な環境(あんまり関係ないか…)。

とにかく大きな建物と多くの人に圧倒されたのはほんの一瞬。一口だけ飲むつもりが、すっかり長居。

敷地内には、製造現場の一部が見られたり、ミニ動物園のようになった庭園があったり。環境が整備されている。

ここはサーラ・コットゥーラ。麦芽を浸水させて発酵させる、いわゆる銅製の鍋だ。

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ここのビールは、そのほとんどが、低温長期発酵をとっている。おそらく10〜20度で数週間という具合かと思うが、この製法により、香りや味わいがデリケートで複雑に、泡もきめ細かく余韻の残る仕上がりとなる。

楽しい仲間と行くには最高の場所。夏らしさを楽しむ素敵な空間だ。

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La Birreria Padavena
Viale Vittorio Veneto., 76 Padavena (BL)
labirreriapedavena.it

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  1. Veneto/ヴェネト州
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フリウリ・ブットゥリオ (Buttrio) へ :: 2019/08/14(Wed)

ここ最近、ワイナリー訪問やら他事やらでフリウリ地方に出向くことが多い。

ワイナリー訪問だと、ここのところ人気のゴリツィア・コッリオ地区やらイゾンツォ、もしくはウーディネ県下のコルモンス周辺のカンティーナ訪問が多くなりがち。

先日は、ちょっとそこからずれた地域にてあるカンティーナを訪ねた。ウーディネ県ブットゥリオ (Buttrio)。電話で日程を調整したときから想像していたカンティーナのオーナーはパオロさんは、会ってみたら予想的中の人物で、一人で忙しそうにあちこちに動き回っている。
(写真なし!!!忘れたー)

軽く挨拶を交わしたら、とにかく「畑、見に行く?」と言われ、もちろん!と彼の車に乗り込んだ。彼の作業車、FIATのきったなーい車で畑をまわる。

彼のつくるワインは、白はフリウラーノ、ソーヴィニオン、シャルドネ、リボッラ・ジャッラ、ピノ・グリジョ、ピコリットなどの品種を主にバリック(新、古)にて熟成させたもの。赤はレフォスコ、メルローなど。

それぞれにグラン・クリュとしていくつかの畑の品種をそれぞれに分けて瓶詰めして商品にしている。

それらの畑を丁寧にひとつずつ畑の位置と気候、土壌などを説明してくれる。

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この時期は、黒品種でも一番早く色づき始めるメルローがいい色に実に色をつけはじめた。

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この土地はいわゆるポンカといわれる土壌が特徴。泥灰土と砂石が堆積層となった特殊な土壌。灰分が多いので、全体的に白い部分と赤土とが層になっているのがわかる。乾いていると石のように硬いが、少し水を含むとポロリと崩れる。ミネラル分が豊富なこの土壌が、この土地独特のワインをつくりあげる。この辺り一帯は、ほぼこの土壌で覆われており、ポンカの深部にまでぶどうが根をのばして土壌のミネラル分を吸い上げるという。

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以前にこの付近の丘陵地の森を崩してぶどう畑をつくる現場に案内してもらったことがあるが、畑づくりはこの岩のような土を掘り起こすことから始まるのを目にした。とにかく岩を割り砕いて土を起こしていく必要があるので、ブルドーザーで端から丁寧に割り進んでいくのだ。

こんな状況からできるブドウからつくられるワインは非常に土台のしっかりとした力強さが与えられる。

ワインの写真もカンティーナの写真もなにもないのだけれど、この後はパオロ氏のカンティーナにて熟成中の樽やステンレスタンクからこれから瓶詰めになるワインをいただく。

途中、帰ってきた奥さんの派手さにおののきながらも、敷地内彼らのレストランの中なども見せてもらい…

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とっても可愛い。古い鍋やらまな板などが並んだ壁--

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そしてこの古いふるいを使った照明!

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この訪問時は夏季休業中で営業していなかったのだが、次回はぜひ!

ほんとはパオロ氏訪問前にお昼をここで食べる予定でいたのだが、店が開いていない、とのことなので、彼に他店はどこに…と尋ねてこの街唯一の他の候補地にて食事。

思いがけず、魚介料理専門店で頼んだものは、魚介のクスクス、そしてお通しには、スキーエ(小エビ)とポレンタ。予想に反したものの、美味しくいただいた。

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  1. Friuli/フリウリ
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ビーゴリと鴨の煮込みソース Bigoli all’Anatra :: 2019/08/10(Sat)

ヴェネトの地元料理として、太いスパゲティ状のパスタ、ビーゴリがあげられる。粉と卵を合わせて捏ねた生地を、トルキオという機械をつかって押し出してつくるパスタだ。家庭ではトルキオを使って自家製ビーゴリをつくることはほとんど見かけなくなってはいるが、生パスタ専門店や街場のスーパーなどでは、簡単に入手することができる。

このパスタには、代表的な2種のメニューがある。ひとつは、ビーゴリ・イン・サルサといい、じっくりと炒めた玉ねぎにアンチョビを溶かし込んだものをソースとする。見た目は色味も渋くてシンプルだが、食べると滋味深くて美味い。

もうひとつは、アーナトラ)の煮込みソースで、ビーゴリ・アッラーナトラという。いわゆる肉のラグーなのだが、よく知られるラグーはトマトをたっぷり入れて赤く仕上がっているもの。こちらはトマトは少しだけ旨味に使い、全体的に白いラグーに仕上げる。いわゆる、ラグー・ビアンコ。

玉ねぎ、人参、セロリのみじん切りをじっくりと炒める。そこにのミンチした肉を入れて肉の表面をしっかりと焼き付ける。

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鍋の中には肉から出てくる水分がかなりあるが、それがなくなるまでしっかりと焼き付けることで肉の臭みをとる。途中、ローズマリーやタイムを加えながら。

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水分がなくなった頃に、白ワインを加えてアルコールをとばすようにさらに火を入れたら、トマトペースト、そして様々なスパイスを投入。これがこのラグーのポイントだ。

使うスパイスはシナモン、クローブ、ナツメグ、コショウ、ジネーブロなど。スパイシーに仕上げるのが目的ではなくて、これももともとは肉の臭みを緩和するために使ったのだろう。途中、様子をみてブロードなどを加えながらしばらく煮込んでできあがり。

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モチモチ感のある太いビーゴリによく絡ませて、しっかり噛みしめながらいただくパスタ。アルデンテ、という食感とはまた違うパスタだけに、このラグーがとてもよく合う。

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  1. 料理・素材
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プロセッコの里がユネスコの世界遺産登録へ :: 2019/07/08(Mon)

ヴェネト州はイタリア随一のワインの生産高を誇る州。そのうち、近年非常にその生産量及び売上を上げているのが、発泡酒であるプロセッコだ。
そのプロセッコを生産するトレヴィーゾ県の北部の丘陵地である、コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ丘陵地が昨日、2019年7月7日にイタリアでは55番目にあたるユネスコ世界遺産に登録された。

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その登録の正式名は、プロセッコの丘陵地、コネリアーノ・ヴェネトとヴァルドッビアーデネ(Colline del prosecco di Conegliano Veneto e Valdobbiadene)という。

プロセッコは、グレーラ(glera)という品種のぶどうを主にしたスプマンテ(発泡酒)で、ペラーラ(perera)、ビアンケッタ(bianchetta)、ヴェルディーゾ(verdiso)などの他白品種を数パーセント加えることも許されている。

見た目にもフレッシュ感を思わせるグリーンがかった淡い麦わらの色がベース。そして、ぶどう品種の持つキャラクター…ナシや青リンゴなどの淡いフレッシュなフルーツ、白い野草を思わせるデリケートな香り…を特徴とする。口に含むと、繊細な泡とともに、先に感じたフルーツの味わいが残り、その余韻を楽しむ…というのが、プロセッコの美味しさ。フレッシュな爽やかさがとにかくこのワインを語る上では欠かせない要素な故、この土地にいてアペリティーヴォにはほぼ100%に近い割合でプロセッコを親しむ習慣がある。

そして、その商業的意義も高く、生産量としては年間約47億本、注目すべきはそのうちの約2/3量はイタリア国外への出荷されている。スプマンテの部類のなかでは、世界市場でも、シャンパンを抜いて世界第1位の輸出量に成長している。

ワインの格付けあるDOC, DOCGを獲得したのは2009年。それをきっかけに品質にもお墨付きを得て、質実を伴うヴェネトワイン業界を支える大切なワインだ。そして、特にそのなかでも歴史と品質として特に価値のある、Conegliano Valdobbiadene Prosecco DOCGの生産地が、ユネスコ世界遺産に登録された、というわけだ。

コネリアーノは、もともとイタリア初の醸造学校が発足した場所でもあり、また、1868年にコネリアーノのアントニオ・カルペネ(Antonio Carpenè)氏が、フランスのシャンパンの技術をイタリアで一番早くに導入を試みた、というイタリアのスプマンテの歴史的にも非常に重要な位置付けにある。それは、Trento DOCとして、現在イタリアのスプマンテ界では最も権威のあるFerrari社のジュリオ・フレッラーリ(Giulio Ferrari)氏によるそれよりも約30年ほど先駆けている。

とにかく、この地域は、世界的に注目されるべき美しい景観を持つ地域と、イタリアのワイン及びスプマンテ醸造の歴史に非常に深く影響している場所である。

この美しい景観は、丘陵地内を何層にも丘が連なり、それらが整然としたブドウ畑で覆われている。140年もの昔からこの丘陵地はブドウ栽培として成り立ってきた、という歴史的背景もその評価の対象となっている。
同地域は、ヴァルドッビアーデネからコネリアーノにかかる、東西30kmに及ぶ丘陵地がひとつの鎖の連なりのように形成されている丘陵地。

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平野からプレ・アルピ(山岳地域)、つまりはアドリア海からドロミーテ間に位置する、非常に自然と気候など自然環境に恵まれた地域といえる。さらには、歴史的にも重要なブドウ栽培及びワイン生産が行われている地域である。小さな生産者たちによる手仕事と、その仕事への愛情がこの環境を作り上げたこと、現在の環境として至る経緯には、それらのマン・パワーもその恩恵の一部として認められた、という証だ。
つまりは、世界遺産の認定を受けるきっかけは、もともとの自然環境に加えて、こん土地の人々のブドウ栽培とワイン製造によって成り立っていることを明らかに認められたことは、非常に興味深いところである。

小さなブドウ畑が段々畑のように形成されており、それを遠距離から眺めるとひとつの森のようにも感じる美しい景観…これが、同地域の美しい景観。

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この地域内の約中心には、カルティッツェ(Cartizze)と呼ばれる地域があり、その面積はほんの約107haほど。とはいえ、その小さななだらかな渓谷となる地域は、その土壌とポジション、及び日照や風の通り具合などから、特にプロセッコのなかでも貴重な価値のある地域とされている。視覚的にも非常に見るべき価値のあるところ。そして、当然のことながら、生産者の密集する地域でもある。

ヴェネト州は、ここ数日で、2026年のミラノ・コルティーナ冬季オリンピック誘致獲得に続き、このユネスコ世界遺産認定のビッグニュース続き。暑〜い夏だ。
ヴェネトばんざ〜い!!




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  1. Veneto/ヴェネト州
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こだわりのメルロー  Az. agr. Cà Olivassi :: 2019/06/20(Thu)

私のよく通うラディッキオの生産地の地区にて、小さなカンティーナがあるから見においで、と前々から誘われていた。ようやくお互いの都合が合い、訪問を。

ヴェネツィア県に属するノアーレの郊外、シーレ川をベースにする湧き水がこの土地の地中深くに巡らされている、きれいな水が豊富な地域。ここで小さな、約2haのみのブドウ畑を、それもほぼメルローのみにて持ち、それらを全てほぼ一人の手で醸造が行われている。ワインを作るのは、リーノ・トサット (Lino Tosatto) さんという、もともとこの土地で普通の農家として育った方。現在は普段は会社員として働き、ご自身の個人の時間はブドウ作り、ワイン作りに打ち込む。ブドウ畑の周囲には、彼の別の作物の畑、麦やトウモロコシの畑も広がる。

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ブドウ畑は自然に任せ、科学的な肥料などは一切排除している。現在、オーガニックの認定を取るための申請期間中だが、3年間の期間の後にはおそらく間違いなく認定マークが許可されるであろうはずだ。

整備された畑のメルローは、きれいに手入れされたグイヨー仕立て。葉も青々と元気に育ち、病気なども現在は見られる感じもなし。

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今はちょうど花がつくところ。

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収穫後は、カセットに並べ、45日間ほどの軽いアパッシメントが施される。その後、醸造作業に入り、アルコール発酵後は、50HLの木樽またはバリックにて30ヶ月、その後、瓶詰めして最低6ヶ月寝かせて商品となる。

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年間5000本ほどしか生産量がないので、全てが手作業。これから大きく生産量を伸ばしていくのか、というと現在はそのつもりもあまりないらしい。とにかくワイン作りが好きでその情熱が彼らを動かす原動力となっている。

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商品は2点のみ。「クアルテーゼ (qualtese)」はメルロー100% (IGP Veneto) 、「ラ・デチーマ (la decima) 」はメルロー95%、ラボーゾ5% (DOP Venezia) だ。

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このメルロー、非常に良い。深ーい真紅に適度な粘度。初めは甘い完熟したベリー系のフルーツの甘い香り、そしてだんだんと香りの要素が複雑になり、アルコールを感じる黒いベリー系の香りに。口に含むと口中に広がるふくよかさ、後にはほのかな程よい酸味も感じつつ、強すぎないタンニンもこれまた程よい。
時間を置いて飲んだらもっと変化が楽しめそうな、そして年月を経て寝かせておいたら、また面白い変化をしそうな良いメルローだ。

…と話しをしながら試飲をしながら畑を眺めていたらふと気づいた仕立ての違うブドウの木。少しばかりのリースリングだという。リーノさんの思惑は、今後少しずつ白ワインにも挑戦したい、らしい。

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このタイミングにて、「出しちゃおっかなー」といたずらしてる子供みたいな顔になったリーノさん。カンティーナの奥に入っていった彼の後に付いていったら、端っこにホコリにまみれた瓶の小さな山が。おもむろに一本をとりあげて開けてくれた。

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グラスに注がれたそれは、深い黄金色。粘度がしっかりしているので、糖度もアルコール度もそれなりのもの、と容易に想像できる。

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収穫後は24時間の皮とのコンタクトの後、皮を取り除き、カスとともに15日間のマチェラツィオーネが施され、その後さらにカスの大まかな取り除きも行って、4ヶ月。そしてアカシアのバリックにて18ヶ月。

金柑みたいな甘さと少し感じるほろ苦さ。熟成タイプのフォルマッジョに合わせたい。

なんでも、この床に転がっている2012年のものが数本しか在庫がないらしく、もったいなくて滅多なことがない限り、開けることはない代物なんだとか。私に気を使って言ってくれた分を差し引いても、嬉しい。

極少量生産の良品。いいワインだ。

最後に撮った写真は、造り手のリーノさん、そして彼を助けて、販売を担当するリッカルドさん。

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  1. Produttore/生産者
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オリーブの花 :: 2019/06/15(Sat)

数年前から定期的に通っているフリウリのカンティーナは、ウーディネ郊外に位置する世界遺産の街、チヴィダーレ・デル・フリウーリにて、ワインオリーブオイルともにオーガニックの認定を受ける農家だ。
家族経営にて、約11haの自宅周辺のぶどう畑及びオリーブ畑、そして、近くの丘陵地帯に約2haのぶどう畑を持つ。

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整然と整ったぶどう畑は、非常に手入れが行き届いているのが見てわかる。それもぞのはず、年間を通してほんとに毎日の仕事は山のようにあるが、それをひとつひとつ丁寧にこなしているから。
私自身の興味もあり、頻繁に同農家には通い続けているなかで、お手伝いできることは積極的に参加している。おかげでいろいろなことを学ぶいい機会にもなっている。

今年は5月いっぱいまで低温で雨が続き、全体的に植物の成長が遅れている。野菜農家などは5月の種植え、苗植えの時期が雨続きであったこともあり、作業が非常に困難で遅れていることは、別農家からよく知ること。

このフリウリのカンティーナでも(もちろん彼らだけの問題ではないが)、今年は花がつくのかどうか…と非常に心配をしていたところ。

6月に入ったら、急激に夏がやってきて、ぶどうもオリーブも、グングンと成長をしている。オリーブは先週は蕾がついた状態だったのが…

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今週は一気に花が咲き、もうすでに終わりかけ。

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今年は実が少ないだろう…と予想していたが、花のつき具合からみると今年も結構な豊作な年になりそうだ。

ぶどうのほうも、もうすでにワッサワッサと葉がつき、ツルが伸びている。あっちこっちに伸び放題なツルを方向修正してあげたり、葉の密度を調整したりするのも大切な仕事。
実も花をつけはじめている。

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もうしばらくすると今年の収穫の予測もだんだんとたってくることだろう。

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継承語を学ぶこと :: 2019/06/12(Wed)

私の娘は現在11歳、数ヶ月で12歳を迎える。中学校一年生を今月で終了した。もう私のイタリア語力はとうに越しているので、宿題を手伝ってあげることもままならない状況ではあるが、どうにか毎日元気で学校に通い、友達もたくさんいて、楽しそうな毎日を過ごしている。なんとなく思春期も迎えつつある年頃にて、少々気難しくなってきたなぁ…とも感じているが、それも仕方がないのだと思う。

母親を日本人に持つ、という、ここでは一種の特異な環境にあり、学校では英語とフランス語を学び、そこに日本語も、となるとなかなかと大変。学校の宿題、学校終了後の午後の習い事、と毎日を多忙に過ごしているため、幼いときにはそれなりに継続していた日本語の勉強も、これは私の責任もあるが、少々なおざりになりつつある。

とはいえ、どうにか日本語のベースだけは保っていってほしい、と願う気持ちから、家庭での日本語での会話を無理やりに続行しつつ(もちろん私と娘間のみ)、月に一回の定期開催にて行われる同様な環境にいるヴェネトの子供達を対象とした「どんぐりの会」という自主サークルには、特別なことがない限りは出席するよう心がけている。

同サークルは、ヴェネト州内、パドヴァ、ヴェネツィア、ヴィツェンツァ、トレヴィーゾ、ヴェローナ県に住む、乳幼児から小学校に通う年齢の子供のいる家族が会員となり、現在は約30家族の会員により構成され、ミラノ領事館から日本の小学校の教科書を学年に応じて随時配布いただいている。

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当然のことながら、我が娘の日本語レベルは同年代の日本人の子供には到底おいついていない。とはいえ、そこにはあまり固執しておらず、楽しく日本語の環境に身を置くことを主眼としている。これは私のサボりからくる考えなので、正しくはないのだろう。とはいえ、本人の意識を保つためには、非常に良い機会と信じているがゆえ、会の運営にも積極的に参加するよう心がけてはいるのだが…。

6月の同会の開催は、夏休みに入ることもあり、月の初めに開催。いつもは学年ごとに分かれての授業を行い、その後は全学年を一斉に集めて日本の季節行事などに関連するレクリエーションの時間にあてている。
今月期に限っては、同会の保護者の尽力により、アメリカのブリンストン日本語学校にて、継承語を研究、実践されている小野桂子先生を迎え、保護者との座談会が企画された。

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継承語教育」とは、初めて耳にする言葉だった。

まずは、「継承語」とは何か。母語、継承語、現地語とは?という話から始まり、その教育的意義、継承語を学ぶ環境、その際のルール、そして私たち母親の対応法等々、様々な話題に触れながらその意味を知ることとなった。実際の実践における内容と、バイリンガル(またはそれ以上)の子供の教育を研究している学者の研究結果などを交えた裏付けのある内容に、思い当たること、そしてそうしたいと願っているが現実は…と、参加した母親たちが各人、頭のなかで様々なことを感じたことはいうまでもない。

日常に子供たちへ継承語を伝えていくうえで小さな積み重ねを続けていかなければならないことの重要さ、そして子供たちが単に言葉を覚える、という単純な意味以上のものがあることを短時間のなかでも十分に感じることができた。
母親が日本人だから、ということだけで日本語を習得できるのか、というと完全にノー。それの難しさは今自分達が十分に体験真っ只中。

小野先生が何度も繰り返し、強調し、そして私達も共感、いや、再認識したのは、子供に日本語を話してもらいたい、との思いやそれに準じる日本語の環境作りや日本語の勉強は、完全に親のエゴだということ。親が日本語を覚えてもらいたいと思っているから…。いやー、その通りだ。

そして、それだけではもちろん終わらない。大切なのは、それを踏まえた母親が、常に自信を持って話しかけ、行動すること。
ハッとした瞬間。




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