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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ラディッキオの苗植え :: 2018/08/08(Wed)

ヴェネトを代表する冬野菜である、トレヴィーゾ産ラディッキオ。寒い寒い冬の時期にその旬を迎えるこの野菜だが、苗植えはこの真夏の時期に行われる。

7月から8月初旬の作業につき、私の通うベッリア家も今週がその作業のピークを迎えている。自宅敷地内約3ヘクタール分以外は、連作による被害を避けるため、数年ごとに土を変える必要があることもあり、地域内各所に畑をもつ。それらを少しずつ苗植えの時期をずらすことにより、収穫時期のコントロールをする。

この日は、そのなかでも大きな土地のひとつ、16ヘクタールの畑の苗植えだ。大きな畑だけあり、この日は苗植え用のトタクター2台を投入、約15名により畑をつくりあげる。

苗業者のトラックも直接畑に到着。

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とにかく、雨が少ないこの連日、畑の土はカラカラに乾いている。この土地の特徴ではあるが、これが水を含むと、粘土のように重い土に変わる。

作業は、苗植え用のトタクターに作業員が座り、各人の前に設置された苗をひとつひとつ機械に設置された溝に入れる。

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これがトラクターの前進とともに回転しながら下部に移動、機械の下方では、2本の歯で土に溝をつくりながらそこに落としていく。

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ゆっくりゆっくり機械との歩調を合わせながら前進する。

もちろん、取りこぼしもあるので、常に人が後ろから機械の後を追い、うまく植え付けができていない箇所にはひとつひとつ手で植えつける、というフォローが必要となる。

とにかく、暑い。何度も水を補給しながら、全身、汗と埃まみれになりながら作業が続けられる。連日の暑いなかの作業のため、1日が終わるころには疲れ果て…

苗植え作業が終了すると、すぐに収穫に向けた畑の手入れが続く。土地の生産物を支えるには、とにかく年間を通した作業が続く、大変な仕事だ、とつくづくと思う。





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フリウリのお菓子「ストゥルッキ (Struchi)」 :: 2018/08/02(Thu)

フリウリを代表するお菓子といったら「グバーナ(Gubana)」。発酵させた生地にアマレティ、干しブドウ、クルミなどをグラッパに浸した中身を巻き、それを再度発酵させてからオーブンで焼いたもの。

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ヴァッレ・デル・ナティゾーネ(Valle del Natisone)という小さな村が発祥の菓子で、この界隈では「グバーナフィーチョ」と呼ばれるグバーナ専門もしくは得意とするの菓子店やパン屋が点在する。

グバーナのあるところにはこの「ストゥルッキ」も必ずや存在する。というのも、材料を同じくしつつ、仕上がりは焼くのではなく、油で揚げたもの。それと同様なものを茹でるやり方もある。

グバーナ自体が本来は、この地方のナターレ菓子として広く知られており、ストゥルッキもその傍らに置かれることが多い。
なにかのお祝いの席などにもグバーナが登場するのは稀ではないが、いわゆるコンフェッティといわれる祝いの席に居合わせた人に配るお礼返しみたいな菓子の変わりにこのストゥルッキがこの地方では使われる。

この地域でグバーナを専門に製造するヴァレリアさんにグバーナ講習をたまにお願いしているのだが、この日はストゥルッキも…ということにて、その作り方を披露してもらう。

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生地はもちろんグバーナのそれと同様。発酵させた生地はのばして、彼女の場合はラビオリの型の上に広げる。

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あらかじめつくってあるグラッパがたっぷりと浸った中身は、グバーナで使うものよりもより細かく混ぜ合わせて、作業しやすいように丸めたものを用意する。

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それを型のひとつひとつのくぼみに乗せ、再度上から生地をのせて切り込みに沿って切り離す。

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今の暑い時期にこれをつくると、切っていると同時に生地もまたさらに発酵が進んでくるので、切り口が開いてしまうため。これらは丁寧に指でおさえつける。これをしないと、油の中で中身が出てきてしまうから。

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鍋にたっぷりの油を入れ、じっくりと油で揚げてできあがり。

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揚げ菓子なので、比較的日持ちのするグバーナに比べてこちらは早めに食べてしまったほうが美味しい。

試食用に用意してくれたグバーナとともにいただく。

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少々夏らしさには欠けるが、焼き、揚げともに違う美味しさ。甘酸っぱさがほんのりと口に広がる。




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フリウリで一番美味しい‼︎FRICO (フリーコ) :: 2018/07/30(Mon)

フリウラーニ(フリウリ人)のまさしくソウルフード。フリウリ料理、といったらまず一番に思い出す料理で、レストランに行けば大抵の店にはメニューとして置かれている。各家庭でも飽きずに比較的頻繁に食べられるもの。そして、皆が大好きなメニュー。

これも各家庭、各マンマごとにそれぞれのレシピがあり、その出来上がりも千差万別なのだ。

私もフリウリへよく足を伸ばすようになってから、様々な場面でフリーコを食べてきたのだが、一番美味しい!と太鼓判を押せるのは、知り合いのマンマ、アミンダさんのそれ。

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フリーコの主な材料は、土地のフォルマッジョ、そしてジャガイモ。そこに玉ねぎを少し加える人もいる。プロシュットを加えて旨みを足す場合もあるそうだが、アミンダさんのはジャガイモとフォルマッジョのみ。超シンプル素材。

とはいえ、フォルマッジョを熟成違いで3種使うのが、彼女のフリーコの美味しさの要因。モンタージオという地元のものを、2ヶ月熟成の若いもの、5-8ヶ月、そして13ヶ月以降のストラヴェッキオと呼ばれるものを用意する。最初の2つは角切りに、熟成のより進んだものはおろしたものを準備。

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そして、ジャガイモは細切りにすり下ろす。それをオリーブオイルを少し加えたフライパンでじっくりと火を入れる。30分以上をかけてじっくり炒めていると、表面がいい感じに焦んがりと…

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ジャガイモはこうして生から使うが、あらかじめ茹でてつぶしたものを使う場合もある。レストランなどはこの方法をとらないと、調理時間がかなり時間を要してしまうのだが、生から調理を始めたジャガイモでつくると、ジャガイモの食感が残り、やはりこれでなくては!と思わせる仕上がりとなる。

さて、ジャガイモにしっかりと火がが入ったところで、用意しておいたフォルマッジョを加える。

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この料理、フリウリを代表する「クチーナ・ポーヴェラ(貧しい料理)」として知られているが、これだけしっかりとフォルマッジョが入ると、ポーヴェラとは言い切れない、なんともリッチな感じだが…

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できあがりは、やはり素朴でシンプル。

フライパンでじっくりと表面を焼き上げて、焦んがりとクロッカンテ。中はジャガイモの食感がしっかりとして非常にうまい。

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彼女自身も自慢のフリーコなのだが、外食の際にメニューにフリーコを見ると思わず注文してしまうのだとか。そして、いかに自分のものが美味しいか、を確かめる…。

でも、私も同調フリウリ一美味しいフリーコは、絶対ここだ!と断言したい、アミンダさんの一皿。





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サウリスのプロシュットとスペック「Wolf(ウォルフ)」 :: 2018/07/23(Mon)

フリウリの奥地、サウリスという小さな小さな村落でつくられるプロシュットとスペックを見学に。

平地から隔離され、海からも遠く、そして長い歴史のなかでドイツ-オーストリア人により統括されていた土地だけあり、独自の特殊な文化を持つ場所で、食文化も同様に独特なものを持ち合わせている。

ここに行くつくまでには、結構な山道をクネクネと車で登っていく必要がある。山道のなかに岩を切り出したようなトンネルが連なってくると、もうそろそろ…。

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サウリス村に入るところに広がるサウリス湖。これは、世界大戦中に捕虜となったニュージーランド人たちの手によってつくられたダムだという。それを指揮していたのは、ドイツ-オーストリア軍。見事なエメラルドブルーの大きな水面を上から覗き込む。

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吸い込まれるかのような錯覚に陥り、少々怖いくらい…奥に連なる山の絶壁も、ここならではの風景。人工的自然な風景で、非常に特殊。

さらに登ると、木を使った山らしい家々が見えてくる。ここがサウリス。標高1200mの場所で、ほかからは完全に隔離されている場所だ。

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ここでほぼ唯一に等しいハムの生産者が1862年創業の「ウォルフ(WOLF)」。この名はいわゆる屋号で、この会社の家族の苗字はペトリス(Petris)というのだが、この小さな集落に住むそのほとんどの家族が同様の苗字を持つため、お互いは屋号で呼び合うのが常。

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生産現場の内部を案内してもらう。

ここで有名なのは、I.G.P.い指定されているプロシュット(Prosciutto di Sauris I.G.P.)と燻製ハムのスペックだ。

塩をまぶした豚は約3日間、塩漬けのまま置かれた後、冷蔵庫でしばらく落ち着かせてから燻製工程に入る。

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燻製室は肉の保存庫の階下にあり、ブナの木を燃やして発生する煙を上階に送り込み、冷蔵保存のまま燻製。いわゆる冷燻である。

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プロシュットは保存庫にて14ヶ月置かれた後、コントロールが入り、それに合格したものだけが認定マークが焼印される。
同製品のなかでも、特に高クオリティなのは、18ヶ月以上熟成されたNonno Beppiというブランドのもの。

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年間50,000本のプロシュットと100,000個のスペックが生産されている。

切りたての美味しいところを…。

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パルマやヴェネト、そして同州のサンダニエーレのものと少々趣を異にする。塩気が少し強めで、そのなかに甘みや旨みを感じる。
スペックは塩漬けを約1日短くしておる、ということからも、塩気が少し弱く、ほんのりとした燻製臭が旨みを相乗しているようだ。

工場内見学後は、併設のショップで購入ももちろん可能。

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そしてこの地域はクラフトビールも有名な場所。ビール製造工場にはビッレリアも併設されていて、自社ビールも楽しめる。

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山あいで飲むビールは最高にうまく、ここに設置されている蛇口には、ほんとにビールが出てきたらいいなぁ…と妄想。

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花が咲いて実を結ぶ〜ヴェンキアレッツァ(チヴィダーレ・デル・フリウーリ) :: 2018/06/01(Fri)

ここ数年お世話になっているフリウリのカンティーナ「ヴェンキアレッツァ」。チヴィダーレ・デル・フリウーリにてオーガニックのワインとオリーブオイルを生産している。

ブドウ畑を中心に、畑の作業、カンティーナでの仕事、出荷までの作業などを不定期ではあるが、年間を通して追わせてもらっていて、行く度に新たな発見と刺激をたくさんもらう場所。

今の時期はブドウ畑では花がほぼ終わり、実がこれから育つところ。
樹はみるみるうちに元気に葉を伸ばし、太陽の光をたーっぷり浴びて、畑全体が生き生きしている時期だ。

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品種間の成長の具合にはもちろん差あり、もうしっかり実をつけ始めているものから、まだ花が終わっていないものなど、それぞれの品種の個性がある。

実がいっぱいにつき始めたのは、シャルドネ。

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こちらは土着の赤品種、レフォスコ。

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正式名称は、「レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ(Refosco dal Peduncolo rosso)」。梗の部分(ペドゥンコロ)が赤いことからこう呼ばれている。
この品種だけは見た目がわかりやすいので、間違いなく当てられる(笑)。

早くも実がぷっくりし始めているのはピノ・グリジョ。

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房が長くて葉の形も細眺めの見た目に特徴的なのは、やはり土着品種の赤、スキオッペッティーノ。

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この品種は非常に扱いがしずらく、オーガニックで使用が唯一認めらる害虫駆除の溶液に非常にデリケートに反応する。
だから、オーガニックワイン作りには手こずる品種として知られている。
とはいえ、葉がわんさかと、それも四方八方に伸びる、いたずらっ子みたいな性質の持ち主だとか。

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ブドウ畑の脇には、今の時期、小さな白い花でいっぱいのオリーブ畑。

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昨年は春先の受粉〜花の咲く時期に雨が続いたので結実が少なく、非常に生産量が少なかったが、今年の花のつき方から見ると、とても良い状態。収穫が期待できそうだ。

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途中、雹の被害にあわないことを願うばかり。

そして…チヴィダーレの街に流れる美しいナティゾーネ川。個性的な色が印象的。

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バッサーノの白アスパラで :: 2018/05/31(Thu)

アスパラの時期も終盤を迎えた。バッサーノにていつもとても美味しい料理を教えてくださるグラツツィエッラのお宅にて、今年最後のアスパラを使った料理レッスンを開催。

今年の収穫状況をみて、以前からこの日にアスパラ間に合うかしら…と心配していた彼女。この時期はすでに生産農家が毎日収穫物を持ち込む集積所も閉鎖している。

前日にいつもの八百屋さんに注文していたアスパラを取りにいったら、期待していたものよりもかなり品がよくなかった、として当日に再度ゴリ押してくれた甲斐あり、新鮮で最高の白アスパラを用意して待っていてくれた。

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穂先がきゅっとしまり、形がきれいに揃っていて、束をはずしてアスパラを触るとピンと張った密の高さを感じるもの。水に放って洗う際にアスパラ同士が擦れてキュッキュッと音がするのも新鮮なアスパラの証拠だ。

丁寧に皮をむいて、細めのものは細かく切ってリゾット用に。

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太めのものは茹でて定番のバッサーノ風に。

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茹でる際に大切なのは、穂先と茎の下部との火の入り加減の違いを把握しておくこと。茹でる鍋は縦型のものを使用し、穂先は水に浸けない程度に。蓋をして、穂先は蒸気で火を入れていく。

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卵をたっぷりと茹でてて、皿の上でナイフで大まかに切ってから、フォークでつぶす。ここにオイルと塩、胡椒、好みでアチェートを加えてソースとする。

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この日の存在感たっぷりの脇役は、ズッキーニの花。若いアジアーゴとクルミを中に入れてさっとオーブンで焼く、簡単でシンプルだけど美味しいアンティパスト。

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ドルチェには、彼女お得意の特製トルタ。たっぷりのナシとりんごを入れ込んで仕上げる素朴で温かなドルチェ。

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この日参加くださったのは、もはや常連さんとなってくださるグラツィエッラの亡き最愛のご主人の同僚のお二人。フライトの合間に足を運んでくださった。

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盛りだくさんの良き1日…




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Cantine Aperte 2018 カンティーナ・アペルタ :: 2018/05/28(Mon)

毎年5月の週末となると、カンティーナ・アペルタといって、イタリア全土のワイナリーを解放した企画が行われている。モヴィメント・トゥーリズモ・デル・ヴィーノ(Movimento Turismo del Vino) という団体がこれを企画する。ワイン産業をひとつのトゥーリズモの一環とし、各地にてこのイベントに参加表明をしているカンティーナを週末に解放し、集客。よい季節でもあることから、かなり多くの人々が週末のドライブがてらにワインを楽しむことのできる楽しい企画だ。

この機会に、カンティーナから直接ワインを購入することもでき、また、大抵の場合が無料でワインの試飲及び食べ物を提供することとなっている。

今年は日曜日の1日をカンティーナ巡りとした。トレヴィーゾ県の東側、フリウリとの州境でもあるピアーヴェ川沿いのあたりを中心に3軒を訪問。

午前中に訪れたこのカンティーナは、地元種のラボーゾを中心に約10種のワインを展開している。午前の早いうちには、まだ訪問者もまだ正気…。到着したらちょうど土壌とブドウ、ワインとの関係についての講義中。長かったソムリエの講習を思い出しながら聞き入る…

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外では、パニーニなどが振舞われ、カンティーナ内では、自社ワインのデグスタツィオーネ(試飲)が。

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この地区のピノ・グリジョ、カベルネ、メルローをはじめ、ラボーゾにいたっては、スプマンテからパッシートまで…となかなか興味深い商品群。タンニンのしっかりとした個性の強い品種だが、ここ最近はその良さが見直されて注目品種のひとつでもある。

場所を移動し、さらにフリウリ方面、プレマッジョーレ地区へ。

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もともと知り合いのカンティーナで、ここのソーヴィニオンはとても好み。畑にてまずはデグスタツィオーネを…と促され、いってみたら、もうすでにほろ酔いの人たちでいっぱい。

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ブドウ畑はブドウの花が咲き終わり、実がしっかりとつき始めてくる時期。

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カンティーナに戻り、空いているテーブルに陣取って、ここでじっくりと再度試飲を…

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この後にももう一軒まわってから帰途へ、と。

天気もよく、楽しい良いイベントな1日。



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メストレのメルカート(市場)にて :: 2018/05/18(Fri)

陸地のヴェネツィアであるメストレは、ヴェネツィアの様々な公的機能の場所として使われている場所であるが、わざわざ足を運んでまで…とはいかない場所でもある(あくまでも個人的に)。

それでも、メストレの中心地は結構な活気があり、素敵なお店もたくさんあったりするので、たまに行くと新たな発見があったりする場所でもある。

毎朝開かれるメルカートもそのひとつ。パドヴァとはまた違った雰囲気で、ヴェネツィアの雰囲気を持ちつつも、本島のそれとはまた違う感じもあり、面白い。

この日は、パドヴァの郊外で料理レッスンを担当してくれているロッサーナのレッスン催行にあたり、メストレにて待ち合わせ→メストレのメルカートでお買い物をしてからレッスンのスタート、となった。

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広々としたメルカートは、さすがヴェネツィアという土地柄か、魚屋さんが非常に多い。

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いくつも軒を並べるそのなかに、ロッサーナの通う魚屋さんで足をとめる。

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この日のお買い物は、近海ものの、小さな甲イカ。この時期の小さめなイカは柔らかくて美味しい。煮込みにするとトロッとする感じに仕上がる。目的はイカの墨煮。

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もう時期はほぼ終わりの脱皮ガニのモエーケ。かなりの高額。

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小さなカタツムリのボヴォレッティは、生きているのであっちこっちにニョロニョロしている。

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八百屋に行くと、旬のアスパラがずらり。ヴェネトではこれから旬を迎えるピゼッリや、生インゲン。

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さくらんぼもそろそろ時期がくる。

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ヴェネツィア、サンテラズモ島の名産であるカストレウーレも。2番め以降の蕾であるボートリは少し値段も安く、そして大量。

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お目当てのものを購入し、ロッサーナ宅へ。

できあがりの料理を写真に収める前にお腹のなかに入ってしまったものが多いのだが、そろそろ旬が終盤となったカストレウーレは、生のままサラダに。美味しいオイルと塩、胡椒、パセリをふって、パルミジャーナの削ったものを散らせるだけで一皿が仕上がる。レモンをキュッと絞るとさらによし。

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アスパラはバドエーレ産の白アスパラをリゾットに。

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イカの墨煮はできあがり写真なしだが、ホタテをオーブンで焼いた、これまた至極の一品も…。

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バドエーレ産アスパラIGP :: 2018/05/11(Fri)

ラディッキオでお世話になっている農家は、冬野菜が終了すると、今度は春の名産であるアスパラの収穫で忙しくなる。

ヴェネト州でも最も有名なバッサーノ産のアスパラは白のみだが、トレヴィーゾ県下であるバドエーレ産のものは、白と緑との両方ともが生産され、産地呼称であるIGPに2010年より認定されている。生産地区として認定されているのは、トレヴィーゾ、パソヴァ、ヴェネツィア県下の指定地域。

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アスパラの収穫は朝が早い。特に白アスパラに関しては、日の光が強くなる前に行う必要がある。
収穫方法はすでにバッサーノ産のものとほぼ同様、何列にもなった畝の黒ビニールを一列ずつ外し、土の上に穂先が出ているものをめがけて掘り起こす。

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通常、この畑つくりをするのが冬の終わりである2月の終わりごろ。今年は春先が低温で雨続きだったため、畑つくりがだいぶ遅れ、収穫のスタートのタイミングもずれて心配されたが、その後は気温がグンとあがり、アスパラもどんどんと成長する。

白アスパラは盛り上げた土の中で温度の変化を感じ土の中で伸びる。日光にあたらないので、色素が働かずに白いまま成長する。盛り上げた土表面に出たころには、長さが20㎝以上になっているので、そこでちょうど収穫時期。

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緑に比べて味はデリケート。生産や収穫にも手がかかることから、価格も当然のごとく緑のものに比べて高価となる。

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対し、緑のアスパラは、土の上にニョキニョキと伸びたものを収穫。
こちらは日光をいっぱいに浴びて、いわゆるアスパラらしい野生味あふれる香り豊かな美味しさ。個人的には緑派。

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ベッリア家では、毎朝7時から約10人がかりでアスパラ収穫を行う。まずは白アスパラから取り掛かり、緑アスパラまで、約3時間かけて朝の重労働。

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畑での作業を終えて…次は作業場へ移動。
おつかれさまです。



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モンタニャーナのプロシュット :: 2018/05/05(Sat)

ヴェネト州にはプロシュットの産地があり、産地呼称であるDOPに指定されている秀悦品がある。パルマやサンダニエーレに比べると、認知度は多少落ちる…が、品質は保証つきのブランド生ハムだ。

パドヴァ南部のモンタニャーナという町を中心とするのが、Prosciutto Veneto Berico Euganeo DOP (プロシュット・ヴェネト・ベリコ・エウガネオDOP)。この地域の丘陵地である、ベリコ丘陵地とエウガーネイ丘陵地にて熟成される生ハムをさす。

1996年にDOP認定を受けていおり、この地域内15自治体にて生産されるもの。認定マークはヴェネト州ならでは、サンマルコの象徴である翼のついた獅子マーク。最低12ヶ月の熟成期間を経て認定マークの刻印がされる。ただし、生産者によってその後の出荷時期は一定ではない。

最も大切な一番の原材料となる豚肉は、この地域および、同地域が位置するパダーナ平原にて飼育されたもの。DOPの認定を受けるには、豚肉のトレーサビリティも管理されているので、世界各所から集まる豚肉から製造されたものは、同認定マークをつけることは認められていない。

この日に訪れたのは、モンタニャーナの旧市街地のほど近くにある、BRIANZA社。もともとサラミ工場として創業されたものが、プロシュットに特化したのが2000年のこと。比較的大きな工場ではあるが、完全なファミリー企業で、ご夫婦の3人の息子さんも家系を継続すべく、参画している。

豚の原料は同社に入ってきた段階にて、すでに番号が刻印されており、養豚場や生まれなどを追って知ることができる。

全体に塩で覆われ冷蔵庫で約2週間。

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その後、熟成庫に入り、約1年間の長くゆっくりとした熟成が行われる。

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同社での出荷は12ヶ月の認定マークをおされてからさらに数ヶ月おき、16ヶ月からが出荷のタイミング。

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品質のチェック方法は馬のすね骨を尖らしたこのスティック。プロシュットの内部の状態を知る唯一の道具だ。これを骨の周囲5箇所に刺しては鼻で嗅ぎ…という原始的だが、最も正しい確認方法。

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多くの豚の足の吊りさがる熟成庫は圧巻で、庫の扉をあけたときの熟成香はたまらない。

同工房では、ヴェネト独自の太いサラミであるソプレッサ、パンチェッタ等々もつくられており、ひとつひとつが人の手により形がつくられ、そのあとは時間とこの土地の空気でゆっくりと熟成が進められる。

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一通り工房内を見学したあと、商品の試食タイム。塩味が適度で肉の旨みが甘くまで感じる肉製品たち。

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モンタニャーナの生ハムの年間生産量は100,000本という。有名なパルマのそれはその20倍ほどもあるのだそうだ。
もっと多くに知られてほしい、ヴェネトの逸品のひとつ。




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