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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



アジアーゴへチーズを買いに :: 2018/01/12(Fri)

アジアーゴはパドヴァから70Kmくらい北上、ドロミーテ山麓の入り口にあたる丘陵地帯。車でしばらく行くと、もうかなり山リゾートの雰囲気満載の場所で、ちょっとしたドライブとしては、夏の避暑、冬のスキーといい位置にある。

冬のお休みの日、午前中から天気もよいので、アジアーゴのチーズを買うことを目的に、家を出た。
山道をくねくねと車で登ったり下ったりしてアジアーゴに到着。お昼時間の終わりくらいに着き、以前にも立ち寄ったちょっと素敵なレストランで軽く昼食。

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このCasa Rossaがレストランとなっていて、店内の半分は「La tana」という今年ミシュランの星も獲得したレストラン。以前に一度訪れてとても印象のよかった店。
その半分のカジュアルラインの店にて今回の昼食。

娘はシカ肉の煮込み。添えてあるのは粗挽きのポレンタ。

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私は卵のタリオリーニと鶏のブロード、鶏レバーのソース添え、というのを頼んだ。
運ばれてきたのは、こちら。

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ポットに入った鶏のブロードと一緒運ばれてきた。

自分に熱々のブロードをかけて。旨みたっぷりの濃いブロードだ。卵色をしたタリオリーニにレバーのソースが絡まり…一皿のバランスがうまく仕上がっている冬ならではのまとまりのある一品。

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周囲はスキー場になっていて、それらを見ながら雪遊び。

あまり遅くなると道路の凍結も怖いし、この日の目的であるチーズを買いに車に再度乗り込んだ。
目指すは、大好きな「Caseificio Pennar(カゼイフィーチョ・ペンナル)」。アジアーゴを代表する生産者のひとつ。

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ここの売店はいつ行ってもたくさんの人で混雑している。番号札をとって、自分の番を待つ。熟成の違う何種かのアジアーゴを購入。

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アジアーゴはヴェネトを代表するDOPのチーズ。
アルトピアーノと呼ばれる、アジアーゴの高原地域で生産されるものが最も伝統的。自然に囲まれた空気とその気候、そしてそこで育つ健康な草を食べる牛の乳が原料となる。その昔は、標高1500mに生息するヤギの乳からつくるチーズだったそうだ。

現在は、牛の乳でつくられるものだが、このアジアーゴ地区にての製造に限定されている。製造地域も、アジアーゴのあるヴィツェンツァ県、一部のパドヴァとトレヴィーゾ県、そして、トレント県でもDOPマークがつけられる。
ただし、標高600m以上の場所で生育する乳牛の乳からできるそれは、「Prodotto della Montagna(プロドット・デッラ・モンターニャ)」=「山のチーズ」としての但し書きをつけることが許されている。

熟成期間によって、フレスコ(ジョーヴァネ)、スタジョナート(メッザーノ、ヴェッキオ、ストラヴェッキオ…)などと呼び名を変え、それに合わせてもちろん状態と風味がかなり変わってくる。
使い方や好みなどで同じアジアーゴでもそれらの間の違いを食べ比べるのも良い。

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マロスティカ :: 2018/01/08(Mon)

パドヴァから車で約1時間、お隣のヴィツェンツァ県の小さな町、マロスティカ。

旧市街は城壁に囲まれているのだが、その城壁を造る要所となる2つのカステッロを中心となり、街が形成されている。

いわゆる、広場があり商店などが並ぶ低い場所(インフェリオーレ)にあるカステッロ・インフェリオーレと…

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そこから見上げる先の小高い丘の上に建つ、高い(スーペリオーレ)にある、カステッロ・スーペリオーレがそれだ。もちろん、これがこの街のシンボルとなっている。

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街の中心の広場は、碁盤の目のように大理石が埋められており、これは、毎偶数年に開催される人間チェスのテアトロに利用される。街は中世の時代の言い伝えで、一人のプリンチペッサを巡って、2人の騎士が戦った、ということから。血を流す争いを避けるため、チェスでその対戦をした、と言われており、それを語る野外テアトロが街全体を舞台にして行われるものだ。
小さな小さな街なので、ちょっと歩くだけで街中はぐるりと一周できるのだが、元気のあるときには、上のカステッロにまで足を運ぶ。
もちろん、車道も整備されているので、車でスイ〜と行くこともできるのだが、ここはちょっとしたハイキングコースのようになっている、歩道を先に…

結構な急な坂道で、途中に立ち止まると、さっきまで同じ高さで目にしていた広場前のカステッロとその広場の全容が…そして、上まで到達したときには、それなりの達成感がある。

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そして、現在は壁のみ残っているカステッロの上まで登ると、マロスティカの街並みとそこから広がるパダーナ平原が一望できる。

ちょうどこの日は夕暮れ時に登ったこともあり、なんだか幻想的なシーンに遭遇。新年にちょうどよいシーン…

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この街に来たら人気のオステリアで腹ごなし。小さな店で居心地よく、料理はいかにも郷土料理的でモダンさはないが、確実に地元のものが食べられる。

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例えば、この店名物のガチョウのレバーの煮込みをソースにした、地元のパスタであるビーゴリ。

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セコンドに注文したトリッパは見た目は超シンプルだが、これは旨い、食べ応え感あり。

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ここで腹ごなししてから運動を兼ねてカステッロに登るか、カステッロに登ってお腹を空かせてからここで食事にするか…
今日の私たちは、昼食時に訪れたこの店が超満席だったので、アペリティーヴォをして時間潰し、そしてしっかり昼食→その後カステッロへ…という経路を辿った。

ま、いずれにしても、小じんまりした静かないい街。

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Osteria Madonnetta
Via Vajenti 2, Marostica
tel: 0424.75859
http://www.osteriamadonnetta.it




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バドエーレのアンティーク市 :: 2017/05/12(Fri)

大好きなアンティーク市。日曜となると、どこかの町で必ず開かれているので、時間があるときは散歩がてらに出かけたりしている。

毎月第1日曜に開かれているのは、トレヴィーゾ県のモルガーノ市バドエーレという町のアンティーク市。小さな町ではあるが、町の中心の広場が、非常に特徴的。半円を囲むように造られた建物の中心が広場になっていて、そこで様々なイベントなども開催される。毎月開催のアンティーク市もここで。

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ここ、結構な掘り出しものが見つかる場所でもある。

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可愛いところで、引き出しの取っ手。

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こちらは、30年代の野菜水切り器。もちろん現役で使える。保存状態もよく、とっても可愛い。

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アジのあるワインオープナー。

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よーく探すと何か出てきそう。玉手箱を開けるときみたいな感覚に陥る。(玉手箱は開けたことはないけど…)

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これは、アイロンなんだそうだ。鉄の部分を熱くして使用する。

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このアンティーク市の出店は約200店舗。その歴史は1689年にさかのぼる、というのだから、由緒正しきアンティークな歴史ある骨董市なのだ。

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それにしても、何時間居ても楽しい…💕

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プロセッコの里にて、主人のいないオステリア『オステリア・センツァ・オステ (Osteria Senz’oste) 』 :: 2017/04/06(Thu)

今やヴェネト州の代表的なワインとなったプロセッコ。爽やかな白の発砲酒で、飲みやすく、また手頃な価格帯でものすごい急成長を遂げていることもあり、生産量も販売量も右上がりの売れ筋商品に成長した。

このワインの産地はヴァルドッビアーデネという、トレヴィーゾ県の北部の丘陵地。この地区は私も個人的に大好きな地域で年間を通して少しドライブに…というときに最高な場所でもある。何より、大好きなプロセッコのカンティーナが点在していることもあり…

この地区でもプロセッコ生産の中枢となる地区に、隠れ家的にあるのが、主人のいないオステリアとして、今や隠れ家ではなくなってしまった場所。

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一番最初に訪れたのは、もう5年以上も前だろうか。今よりもまだ知られていなくて、どうやってたどり着いたらいいのか、実は実在したHPに連絡をとってみたりしていた。主人はいない、とはいえ、HPの連絡先にメールを出したらすぐに返事がきて、行き方やらを丁寧に説明してくれていた。

ここのオステリアの特徴は、何度も繰り返すように、主人のいないこと。客は自分でワインを購入し、店内にあるチーズやサラミ、パンなどを自分たちで切り、食べて、片付けて帰る仕組み。

以前は店内に賽銭箱のような箱があって申告制でお金をおいていったことでそれらしさがあったのだが、数年前に営業的違反として罰金を支払うこととなり、話題にもなった。今は店内のコンピューターで支払いをして、レシートが出る仕組み。なんだかちょっと残念な感じ。

初めて訪れた際、なんと冷蔵庫にオーナーが、私を歓迎してくれたプロセッコの瓶を置いておいてくれた思い出がある。個人的には、ここ数年、来客も増えてなんとなく粗雑感があり、ここで飲食をする気分になれないので、ここから見える景色を楽しむためだけに訪れるようになってしまった。

とはいえ、ここから見える景色とは、プロセッコの里でも最も有名な場所、カルティッツェを一望できる場所なのだ。

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カルティッツェとは、最も価値のあるプロセッコをつくるぶどう畑の一角。写真で見るように、丘陵地が連なり、とにかく日当たりがよく、風通しがよいことから、健康的なよいぶどうが育つ。100haほどの土地にそれと同じくらいの畑の所有者がいる。ここで収穫されるぶどうからつくるプロセッコは”カルティッツェ”を名乗ることで、価値がグンとあがるから。

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この時期、剪定を終えたぶどうの樹には、若芽が育ち始めている。春の息吹を感じる時期。

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さて、オステリアに話しを戻すと、ここ数年、ここで提供されるプロセッコは、店内のオンボロ冷蔵庫から取り出すのではなく、オステリアから少し登った先にある自動販売機から購入するシステムに変わった。

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そして、その上に少しだけできた広場にて、ピクニック気分でプロセッコを味わうこともできる。週末のここは、若者の団欒の場と化していた…

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とにかく、天気のよい日には最高の産地天望地。

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アジアーゴの丘陵地とマルガ :: 2016/09/07(Wed)

夏の終わりを惜しむかのように、そそくさと名残惜しい季節を感じにいく週末。

天気のよい1日、子どもを連れて出かけたのは、大好きな土地、アジアーゴの高原地域。

私たちがこの日に訪れた先は、アルトピアーノ・ディ・アジアーゴ(Altopiano di Asiago)と呼ばれる地域で、アジアーゴの街よりもさらに高地となる。

パドヴァの自宅から、普通道路でも2時間ちょっとでこの標高1700mくらいのところまで比較的容易に到着できる。山用の服装なども必要ない気軽さがいい。

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平地は30℃を越す残暑のこの日、山の上は16℃。肌寒いくらい。

所々の拠点には、山小屋があり、冬はスキー客用に、夏は避暑用に、と食事などを振る舞うロッジがあり、ここに車を置いて周囲の散策が可能。

ハイキング用に道もつくられているので、その道なりに歩くと…

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この先には、何やら気になるアグリトゥーリズモの看板が。

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さらに先に行くと、小さな小屋でたくさんの人たちが昼食をとっている。こういう場所はマルガ(malga)と呼ばれ、簡単な食事処であるのだが、多くの場合、夏季の牛の放牧場になっていて、そこでその日に絞られる牛乳でチーズがつくられる。

もちろんこれはれっきとした《アジアーゴチーズ》。若いものは2ヶ月くらいから、熟成のタイプのものは3年くらいのものまで、時間がその旨味を生み出す。

作業場を覗かせていただいた。

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カルダイア(乳を沸かす大きな銅鍋)も木でおこすもの。なんだかレトロでこの薄暗さがなんともいえない”静”を感じさせる。

1日に3個ずつしか生産できない。それを熟成して数ヶ月〜数年したものを私たちがいただくこととなる。

熟成庫には待機組が…

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チーズの型となるこの丸枠、今や平地ではほぼお見かけしない木製のもの。

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できあがったチーズはものすごく滋味深い。普段よく知るアジアーゴとはまず、見た目が違う。とにかく色が濃い!

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それはやはり、美味しい空気のなかで美味しい草を食べているから。与えられる餌ではなくて、自然の、高原の、栄養豊富な草を食べることにより、美味い乳からできるチーズは自ずと旨くなる。

ここのチーズ作りの名人・名物おじさんは、この夏季しか自分のアジアーゴチーズは作らないのだとか。他の季節の草を食べない牛の乳では自分の納得のできるチーズができないから、という。

ちなみにマルガは毎年、天候により多少はずれるが、3〜9月に牛を高原に移動させる。それ以外の季節はアジアーゴのもっと下のほうの牛舎にて飼育される。

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夏場はこんなところで美味しい空気をいっぱい吸って、美味しいチーズを食べるのが、楽しみのひとつ、となる。

こんな温かい人たちが、お手製の食事を振舞ってくれるんだから…格別に決まってる‼︎

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