パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ラディッキオ料理でお料理レッスン :: 2018/01/19(Fri)

今がまさしく旬のヴェネトの冬野菜、ラディッキオを随所にメニューに組み込んだ料理レッスンをロッサーナ宅にて。

その形といい、色といい、味わい、そして食感といい、非常に個性的なこの野菜。生でも焼いても煮ても揚げても、アンティパストでもプリモにも、セコンドにももちろん付け合わせとしてのコントルノとしても汎用性の高さもこの野菜の特徴。

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まずは、このラディッキオをヴェネト郷土料理の「イン・サオル」に。

イワシを使った「サルデ・イン・サオル」がその原型で、この日は定番もつくりつつ、ラディッキオでも作ってみる。

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玉ねぎは野菜の色に合わせて赤玉ねぎを使用。フライパンでスライスした玉ねぎを焦げ付かないようにゆっくりじっくりと炒める。

ラディッキオは軸を残して縦割りに。

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炒めた玉ねぎには白ワインビネガーをたっぷり含ませ、干しブドウを加えておく。火の入ったラディキオと交互に重ねてマリネする。

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仕上がりは、甘酸っぱいアグロドルチェに。

定番のサルデ・イン・サオルと一緒にいただく。野菜だけでもしっかりとした味わいの力強さのある一皿。

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そして、これもラディッキオ料理としてははずせない、ラディッキオのリゾット。しっかりと炒めたラディッキオから出る美味しさとその色で、シンプルに美味しい。冬のこのシーズンにこのリゾットを何度口にすることか…と思うくらい、私も大好きな一品。

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この日は他に、ヴェネツィアのバーカロでは定番中の定番、肉のポルペッテとドルチェにはこれも定番中の定番、ザエティを準備した。

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料理レッスン中には、素材や料理、そして土地にまつわる様々な話で始終盛り上がる、私にとっえても非常に楽しい時間。

この日、この楽しい時間を共有してくれたのは、某航空会社の乗務員を務めるさえさん。フライトの空き時間の有効活用でミラノから日帰りでパドヴァまで足を運んでくださった。ご自身の活動として料理を今後の視野として、余暇を費やしていらっしゃるんだとか。

ヴェネト好きの一員になってくださると、嬉しいなー。

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定番ヴェネツィア料理をマンマに習う :: 2018/01/15(Mon)

数年にかけて継続的に行っている、ヴェネト料理の料理レッスン。この日は、東京から素敵なお二人、娘さんとお父様が参加表明をしてくださり、ヴェネツィア生まれでヴェネツィア育ちのロッサーナさん宅に出かけた。

食を職業としているわけではないけれど、美味しいものが好きで作るのももちろん好き、というお二人に、今回は超定番のヴェネツィア料理のメニューをご提案。

メニューは、アンティパストとして、「サルデ・イン・サオル」。サルデ(イワシ)を油で揚げ、たっぷりとした量の玉ねぎをしっかりと炒め、ビネガーでマリネしたもの。ヴェネツィアの定番中の定番で、シンプルな料理だが、ロッサーナのつくるそれは、優しくて美味しい。

サルデと同量、もしくはそれ以上の量の玉ねぎをスライスし、じっくりと焦げ付かないように炒める。そこにビネガーをたっぷり含ませ、揚げたサルデと玉ねぎを交互に重ねていく。
いわゆるマリネしていくので、作ったその日よりも翌日が、そしてその翌々日がさらに美味しい。昔はこれはヴェネツィア人の船の航海の保存食として重宝されていたもの、というのも納得できる。

「イン・サオール」とは「香りに漬けた」という意味のもの。だから、定番はサルデを使うが、そのバリエーションとして他の魚介(エビや白身魚など)や、野菜(ズッキーニ、カボチャなど)などでも応用できる万能レシピだ。

この日はエビも同じように調理し、2種類のイン・サオルを完成させた。作り置きができる料理なので、とっても重宝する。

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そして、プリモ・ピアットには、ヴェネトの冬を代表するラディッキオをつかったリゾット。私が日頃からお世話になっている生産者のものをこの日に持ち込み、それを調理。チコリの仲間のラディッキオの独特の風味と食感、そして色。リゾットに使う米も、ヴェネト産の米、ヴィアノーネ・ナーノにて、ヴェネト色たっぷりの一品。

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セコンドは、これも定番、「バッカラ・アッラ・ヴィツェンティーナ」。干したタラを水で数日間かけて戻し、それを玉ねぎとアンチョビ、牛乳、おろしたたっぷりのグラーナで長時間煮込む。

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調理している途中から、バッカラの個性的な風味がキッチン中に広がり…火の上で調理した後は、低温のオーブンで2時間以上、コトコトと煮込んで仕上げる。はじめはオイルと牛乳とが分離していたように見えた鍋が、時間の経過とともにバッカラにしっかりと溶け込むようになっていく。

煮汁は少し残しておいて、皿の上には必ずや定番のポレンタをこの煮汁と一緒に食べるのが慣例だ。

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ドルチェには、またまた定番のティラミス。ヴェネト発とか、ピエモンテ発祥とか、最近ではフリウリ説も流れるほど、このドルチェの由来には様々な定説がある。が、それも不動の人気のものだからゆえ。
レシピも様々だが、これはやはりオリジナル、そしてシンプルに、卵とマスカルポーネ、サボイアルディ、そしてカフェ。これらを構成して仕上げるシンプルで最高に美味いティラミスが完成。

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これらの定番、ほんとに定番中の定番料理とはいえ、いつでも飽きずに美味しくいただけるのは、皿自体の魅力とマンマ・ロッサーナの腕と愛情の証。

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本当に素敵なお父様と娘さん親子でした。よい時間を皆で共有できました。ありがとうございました。




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お野菜たっぷり。ロッサーナのお料理レッスン :: 2017/09/10(Sun)

ブログの更新、全く手つかず…が続いていますが…

久しぶりにロッサーナのお宅で料理レッスンを開催。
今回のお題は、お野菜たっぷりのメニュー。ロッサーナと事前に打ち合わせ、彼女が家で普通につくる野菜主役メニューと、ヴェネツィアらしさ、ヴェネトらしさのあるメニューを選択し、この日のレッスンとなった。

この日に使用する野菜たち。色鮮やかで見ているだけで元気になる。

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手順もできあがりも写真に撮り忘れてしまったが、まずはこの時期、生のものが手に入る、ッファジョーリ(インゲン豆)を使って、ヴェネト風パスタ・エ・ファジョーリ。

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トマトは中をくりぬいて、パン粉などの詰め物をしてオーブンへ。

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色鮮やかなピーマンたちは、しっかりと煮込んでペペロナータに。

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美味しいキホンのトマトソースを…との要望に、丁寧に仕上げたトマトソースはシンプルにタリアテッレに和えた。本当に美味しかった。

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セコンドには、ヴェネツィア料理である、オゼーイ・スカンパーイ。もともとはスズメ肉の串焼きなのだが、今はそれに代わる肉類を合わせて串にする。この日は、豚、孔子、そして豚のバラ肉。串焼きというよりも、串焼き煮にする。表面を焼いた後にしっかりと火を入れて味を入れていくから。

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ドルチェはヴェネツィア名物のトウモロコシの粉の入った焼き菓子、ザエティを。

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そして、私の大好きなナスのフンゲッティ。ナスの皮だけを使う料理で、ヴェネツィアに昔から伝わるユダヤ料理だ。

皮を細く切って塩をしてしっかりと水分をとり、鍋で火を入れていく。はじめは強火でしっかりと表面に油をなじませるようにし、その後は蓋をして弱火にして焦げ付く寸前までしっかりと火を入れる。

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仕上がりはまるでフンギ(きのこ)の煮物みたいな見た目となることから「フンゲッティ(FUNGHETTI)」と呼ばれている一皿。見た目は地味だが、これはほんとに美味い。

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今回のお客様は福井県からお母様と娘さんのお二人。

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とっても素敵なお二人で、今回の旅はお母様の還暦のお祝いなんだとか。お料理好きのお母さんのために、娘さんが申し込んでくださった。娘さんもとっても素敵な女性で、世界あちこちで活躍するバイタリティあふれる人物。

素敵な時間を過ごさせていただいた、晩夏の一日。




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モエーケを食べる :: 2017/05/06(Sat)

モエーケとは、ヴェネツィアのラグーナ(潟)で採れる脱皮ガニのこと。季節が非常に限られていて、春先の2週間ほど、もしくは秋口にそれにお目にかかることができる。

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とても高価なものなのだが、それもそのはず。朝に脱皮したものしか、モエーケとして扱うことができないから。市場では、生きたままを1kg60ユーロなんて高額な価格がつくこともある。

なので、レストランで「モエーケがある」と勧められて食べるのはいいが、結構その価格に驚くことも。1匹10ユーロ弱、なんてこともヴェネツィアでは珍しくない。1皿10ユーロではなく、1匹だから。

それでも、この特別感ある季節もの、年に一度くらいは食したい。モエーケは生きたままを購入する必要がある、というのも、その下処理に由来する。

まずは、ボウルに卵を溶きほぐし、生きたままのモエーケをそこに漬ける。つまりは彼らに卵液を吸わせるのだ。
半日以上置いておいても生命力の強いものは、まだ生きていたりする。それでもこうして数時間、卵液に漬けておくと、カニのお腹のなかは卵液でいっぱいに。

その表面に粉をまぶし、油で揚げる。お腹のなかにたっぷり吸った卵液が油の熱で膨らんで、中はしっとり、表面はカリカリっとなったものを、熱々のうちにいただく。

春先の至福。

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この日は、ヴェネツィアの料理の師匠であるアダさんの御宅にて、ヴェネツィア料理三昧のお昼。

この日のメニューは、このモエーケのフリットに、春の野草、カルレッティのリゾット。

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そしてアダさんの伝説ポルペッテ(揚げた肉団子)。

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お手製バッカラ・マンテカートは、手でしっかりとマンテカートして。決して機械など使いません。

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シンプルでクラッシック、そして最高に美味しいアダさんのお料理。いつもありがとう。




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ヴィツェンツァにて料理レッスン :: 2017/03/21(Tue)

私個人の活動のベースとして続けている、地元マンマの料理レッスン。今回は少々イレギュラーにて、私の主催するものではないものの、個人レッスンにおつきあいする機会を得て、お客様をお連れすることに。

場所はヴィツェンツァの中心地にほど近い場所で料理サロンを主宰されている、ペルラさん。恰幅のよいシニョーラだ。

ヴェネト料理というテーマで実は行くまでメニューさえも知らされずに伺ってしまったのだが…そういえば、こんなメニューもいいね、と改めて思う素朴ヴェネト料理を何品か披露していただいた。

冬に美味しいヴェルゼを使ったミネストラ。しっかりと火を通すことでしっかりと甘さが出る。そこに相性のよいサルシッチャを加えて一緒に煮込む。ここに少しだけ米を入れて仕上げ。米は入れなくともよいのだが、リゾットになるほどの量ではない、あくまでもミネストラの具材としてくらいの少量を加えることで、なかなかとよい感じに仕上がる。温かな素朴な冬の一皿。

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ベルギーチコリには、地元のアジアーゴの若いのをたっぷりのせてオーブンへ。

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パスタは、カソンツィエール・アッランペッツォ(Casunziel all’ampezzana)。ヴェネトの北端にあたるコルティーナ・ダンペッツォで有名なパスタ。

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卵の入らない生地を丸くくりぬき、ビーツとジャガイモのつぶしたものを合わせて半円形にしたパスタ。セージとバターでいただく。そういえば、こんなメニューもあったなー…と改めて思う。

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同じパスタ生地を使って即席ほかパスタメニュー。ソースは、バジリコがベースのペスト・ジェノヴェーゼなのだが、これ、ラザニア用に大きく切り分けられたパスタ。ラザーニア・アペルタと呼び、つまりはパスタを重ねてオーブンで焼きあげるラザーニアではなくて、茹でた生地を皿の上で重ねただけ、の一皿。

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シンプルだけど、けっこうイケる。この生地とサルサ・ジェノヴェーゼの相性もなかなかよくてとても美味しくいただいた。



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