パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. スポンサー広告
花が咲いて実を結ぶ〜ヴェンキアレッツァ(チヴィダーレ・デル・フリウーリ) :: 2018/06/01(Fri)

ここ数年お世話になっているフリウリのカンティーナ「ヴェンキアレッツァ」。チヴィダーレ・デル・フリウーリにてオーガニックのワインとオリーブオイルを生産している。

ブドウ畑を中心に、畑の作業、カンティーナでの仕事、出荷までの作業などを不定期ではあるが、年間を通して追わせてもらっていて、行く度に新たな発見と刺激をたくさんもらう場所。

今の時期はブドウ畑では花がほぼ終わり、実がこれから育つところ。
樹はみるみるうちに元気に葉を伸ばし、太陽の光をたーっぷり浴びて、畑全体が生き生きしている時期だ。

DSC_0012_convert_20180601155331.jpg

DSC_0006_convert_20180601155209.jpg

品種間の成長の具合にはもちろん差あり、もうしっかり実をつけ始めているものから、まだ花が終わっていないものなど、それぞれの品種の個性がある。

実がいっぱいにつき始めたのは、シャルドネ。

DSC_0005_convert_20180601155144.jpg

こちらは土着の赤品種、レフォスコ。

DSC_0008_convert_20180601155237.jpg

正式名称は、「レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ(Refosco dal Peduncolo rosso)」。梗の部分(ペドゥンコロ)が赤いことからこう呼ばれている。
この品種だけは見た目がわかりやすいので、間違いなく当てられる(笑)。

早くも実がぷっくりし始めているのはピノ・グリジョ。

DSC_0009_convert_20180601155307.jpg

房が長くて葉の形も細眺めの見た目に特徴的なのは、やはり土着品種の赤、スキオッペッティーノ。

DSC_0016_convert_20180601155357.jpg


この品種は非常に扱いがしずらく、オーガニックで使用が唯一認めらる害虫駆除の溶液に非常にデリケートに反応する。
だから、オーガニックワイン作りには手こずる品種として知られている。
とはいえ、葉がわんさかと、それも四方八方に伸びる、いたずらっ子みたいな性質の持ち主だとか。

DSC_0017_convert_20180601155418.jpg

ブドウ畑の脇には、今の時期、小さな白い花でいっぱいのオリーブ畑。

DSC_0018_convert_20180601155439.jpg

DSC_0022_convert_20180601155604.jpg

昨年は春先の受粉〜花の咲く時期に雨が続いたので結実が少なく、非常に生産量が少なかったが、今年の花のつき方から見ると、とても良い状態。収穫が期待できそうだ。

DSC_0026_convert_20180601155742.jpg

DSC_0023_convert_20180601155715.jpg

DSC_0020_convert_20180601155455.jpg

途中、雹の被害にあわないことを願うばかり。

そして…チヴィダーレの街に流れる美しいナティゾーネ川。個性的な色が印象的。

DSC_0042_convert_20180601155810.jpg




スポンサーサイト

テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
バドエーレ産アスパラIGP :: 2018/05/11(Fri)

ラディッキオでお世話になっている農家は、冬野菜が終了すると、今度は春の名産であるアスパラの収穫で忙しくなる。

ヴェネト州でも最も有名なバッサーノ産のアスパラは白のみだが、トレヴィーゾ県下であるバドエーレ産のものは、白と緑との両方ともが生産され、産地呼称であるIGPに2010年より認定されている。生産地区として認定されているのは、トレヴィーゾ、パソヴァ、ヴェネツィア県下の指定地域。

DSC_0403_convert_20180511155050.jpg

DSC_0393_convert_20180511154828.jpg

アスパラの収穫は朝が早い。特に白アスパラに関しては、日の光が強くなる前に行う必要がある。
収穫方法はすでにバッサーノ産のものとほぼ同様、何列にもなった畝の黒ビニールを一列ずつ外し、土の上に穂先が出ているものをめがけて掘り起こす。

DSC_0275_convert_20180511154235.jpg

通常、この畑つくりをするのが冬の終わりである2月の終わりごろ。今年は春先が低温で雨続きだったため、畑つくりがだいぶ遅れ、収穫のスタートのタイミングもずれて心配されたが、その後は気温がグンとあがり、アスパラもどんどんと成長する。

白アスパラは盛り上げた土の中で温度の変化を感じ土の中で伸びる。日光にあたらないので、色素が働かずに白いまま成長する。盛り上げた土表面に出たころには、長さが20㎝以上になっているので、そこでちょうど収穫時期。

DSC_0280_convert_20180511154407.jpg

DSC_0295_convert_20180511154533.jpg

緑に比べて味はデリケート。生産や収穫にも手がかかることから、価格も当然のごとく緑のものに比べて高価となる。

DSC_0272_convert_20180511154149.jpg

DSC_0306_convert_20180511154555.jpg

対し、緑のアスパラは、土の上にニョキニョキと伸びたものを収穫。
こちらは日光をいっぱいに浴びて、いわゆるアスパラらしい野生味あふれる香り豊かな美味しさ。個人的には緑派。

DSC_0377_convert_20180511154642.jpg


DSC_0378_convert_20180511154702.jpg

DSC_0362_convert_20180511154618.jpg

ベッリア家では、毎朝7時から約10人がかりでアスパラ収穫を行う。まずは白アスパラから取り掛かり、緑アスパラまで、約3時間かけて朝の重労働。

DSC_0381_convert_20180511154757.jpg

畑での作業を終えて…次は作業場へ移動。
おつかれさまです。



テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
モンタニャーナのプロシュット :: 2018/05/05(Sat)

ヴェネト州にはプロシュットの産地があり、産地呼称であるDOPに指定されている秀悦品がある。パルマやサンダニエーレに比べると、認知度は多少落ちる…が、品質は保証つきのブランド生ハムだ。

パドヴァ南部のモンタニャーナという町を中心とするのが、Prosciutto Veneto Berico Euganeo DOP (プロシュット・ヴェネト・ベリコ・エウガネオDOP)。この地域の丘陵地である、ベリコ丘陵地とエウガーネイ丘陵地にて熟成される生ハムをさす。

1996年にDOP認定を受けていおり、この地域内15自治体にて生産されるもの。認定マークはヴェネト州ならでは、サンマルコの象徴である翼のついた獅子マーク。最低12ヶ月の熟成期間を経て認定マークの刻印がされる。ただし、生産者によってその後の出荷時期は一定ではない。

最も大切な一番の原材料となる豚肉は、この地域および、同地域が位置するパダーナ平原にて飼育されたもの。DOPの認定を受けるには、豚肉のトレーサビリティも管理されているので、世界各所から集まる豚肉から製造されたものは、同認定マークをつけることは認められていない。

この日に訪れたのは、モンタニャーナの旧市街地のほど近くにある、BRIANZA社。もともとサラミ工場として創業されたものが、プロシュットに特化したのが2000年のこと。比較的大きな工場ではあるが、完全なファミリー企業で、ご夫婦の3人の息子さんも家系を継続すべく、参画している。

豚の原料は同社に入ってきた段階にて、すでに番号が刻印されており、養豚場や生まれなどを追って知ることができる。

全体に塩で覆われ冷蔵庫で約2週間。

IMG_5338_convert_20180505050233.jpg

IMG_5336_convert_20180505050118.jpg

その後、熟成庫に入り、約1年間の長くゆっくりとした熟成が行われる。

IMG_5340_convert_20180505050409.jpg

同社での出荷は12ヶ月の認定マークをおされてからさらに数ヶ月おき、16ヶ月からが出荷のタイミング。

IMG_5343_convert_20180505050514.jpg

品質のチェック方法は馬のすね骨を尖らしたこのスティック。プロシュットの内部の状態を知る唯一の道具だ。これを骨の周囲5箇所に刺しては鼻で嗅ぎ…という原始的だが、最も正しい確認方法。

IMG_5344_convert_20180505050532.jpg

多くの豚の足の吊りさがる熟成庫は圧巻で、庫の扉をあけたときの熟成香はたまらない。

同工房では、ヴェネト独自の太いサラミであるソプレッサ、パンチェッタ等々もつくられており、ひとつひとつが人の手により形がつくられ、そのあとは時間とこの土地の空気でゆっくりと熟成が進められる。

IMG_5335_convert_20180505045910.jpg

IMG_5339_convert_20180505050256.jpg

IMG_5342_convert_20180505050456.jpg

IMG_5341_convert_20180505050432.jpg

一通り工房内を見学したあと、商品の試食タイム。塩味が適度で肉の旨みが甘くまで感じる肉製品たち。

IMG_5350_convert_20180505050553.jpg

モンタニャーナの生ハムの年間生産量は100,000本という。有名なパルマのそれはその20倍ほどもあるのだそうだ。
もっと多くに知られてほしい、ヴェネトの逸品のひとつ。




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ゴリツィアのバラ「ローザ・ディ・ゴリツィア」 :: 2018/02/24(Sat)

数ヶ月前に訪れた、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のゴリツィア地区にてひっそりと栽培されているラディッキオ、ローザ・ディ。・ゴリツィア。
前回は季節の始まりの頃に伺い、その畑に案内してもらったのだが、今回は、出荷をする作業現場を案内してもらう。

生産者の数も少なく、また、非常に長い期間をかけて生育させていくこの野菜は、非常に高価なもの。
ラディッキオの他品種では、それらのほとんどが畑に苗を植えていくのに対し、彼らのそれは、種蒔きからその作業が始まる。苗植え作業よりも3ヶ月ほど前倒しで作業が始まるのだ。

畑では、初夏にものすごい勢いで雑草が育つ。それらは刈ることなくそのまま放置。ラディッキオの畑なのか、雑草を生やし放題にした荒地なのか、区別がつかないほどなのだとか。
夏の終わる頃にそれらの雑草を刈り、ようやく地表に顔を出したラディッキオは日の目を見ることになる。それまでは、草に覆われていて、隠れていたから。

その時期までに、ラディッキオはとにかく土中深くに根をのばすことに一心となる。この地区の土壌は、砂利質なこともあり、根がぐぐっとまっすぐに下方に向けて根太く育っていく。これが、このラディッキオの命となる。

夏を終えて季節が移行するにつれてラディッキオは葉を何層にもつけ、巻きが整ってくる。まるで地表にはいつくばるみたいに畑に点在する感じ。

畑から収穫すると、光を遮った暗い作業場に運ばれる。ここで軟白が行われるのだ。

DSC_0063_convert_20180224013336.jpg

軟白は、このラディッキオの場合、水に通すのではなく、おがくずと馬糞ともみとを混ぜたものを使用する。季節や気候の変化でこれらの割合も変えるのだそうだ。なんでもその昔は、馬糞のみだったのだそうだが、現在は衛生的な問題もあり100%は禁止されている。

DSC_0041_convert_20180224013242.jpg

無造作にように並べられたそれらは、暗闇のなかで美しい真紅〜濃い紫色に輝いている。葉のつくりもしっかりとしていて、触ってみた感触も力強さを感じる。

寒さのなかでも耐え抜き、美しく剛健でありながら可憐。なんとも不思議な野菜…いや、野菜であるのか、と疑いたくなる代物。

DSC_0054_convert_20180224013300.jpg

DSC_0056_convert_20180224013315.jpg

生産者のアンドレア氏が自宅内に案内してくれた。自分の生産物を食べさせたいから、と。

農家の雑然とした造りの家に入ると、一室に私たちを迎えてくれるイキなしつらいが…。

DSC_0066_convert_20180224013355.jpg

この個性ある野菜を中心に、テーブルがセットされる、というなんともこれもイキな計らい。

まずは、生でオイルとビネガーをかけて。肉厚の葉は噛んでしっかりと歯ごたえがあり、甘みを感じる優しいが力強い生命の香り。

DSC_0067_convert_20180224013411.jpg

DSC_0074_convert_20180224013441.jpg

冬季限定なものだけに、彼らはこれをいくつかの瓶詰め商品として販売していく方向だというので、それらを試食させてもらう。

甘酢漬けやオイル漬け。

DSC_0083_convert_20180224013527.jpg

生のまま瓶詰めにしてざくろの絞り汁とともに低温加熱したもの。
細かく刻んでオイルと合わせて仕立てたクリームは、リゾットやパスタ、ブルスケッタの具材に、とそのまま利用もできる。

DSC_0107_convert_20180224013542.jpg

それにしても、ほんとに美しい野菜。価格が高すぎて、どんなふうにこれらに還元していったらいいかな…とは思案中だが、イタリア国内・国外でも、一流の料理人たちにも注目度の高い希少な野菜。

DSC_0075_convert_20180224013456.jpg






テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
ゴリツィアのラディッキオ Rosa di Gorizia(ローザ・ディ・ゴリツィア) :: 2017/11/25(Sat)

自分の住むヴェネトの冬といったら、ラディッキオに尽きる。何種もあるラディッキオのなかで特に個性的であり、特別感のあるトレヴィーゾ産のラディッキオをおいかけて何年にもなるが、ここ数年気にかかっていたフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のゴリツィア産のラディッキオをようやく訪れることができた。

DSC_0011_convert_20171125173613.jpg

それは、ローザ・ディ・ゴリツィアと呼ばれるもので、その名のごとく「ローザ(薔薇)」のような形状が特徴。色は本物の薔薇のように深い真紅、そしてその形も薔薇の蕾から花のような形状をしている。

DSC_0002_convert_20171125173533.jpg

生産者もごく限られた農家のみがこの生産物を生産しており、その規模も非常に小さい。地元の人に聞いても、その存在自体はもちろん知ってはいるが、生産者を知る人は結構少ない。

それもそのはず、生産量が非常に少なく、そして野菜としては、野菜と思えないくらい高価な代物のため、なかなか地元の市場にさえ出回ることがない。生産者もそれをよく知っているからこそ、アルタ・クチーナを目指し、ターゲットもかなり絞り込んでいることにもある。

11月の中旬、冬野菜であるこのラディッキオはまだ出荷ができない状態。霜がしっかり降りるくらいの気温がぐっと下がらないと熟してこないから。

とはいえ、私の一番の興味の先でもある、畑に連れて行ってもらった。普段みているトレヴィーゾの農家とは違い、格段に畑が小さい。そして、土は石ころだらけ。鉄分が多いこの土地ならではで、硬い土壌だ。

DSC_0006_convert_20171125173555.jpg

この土壌だからこそ、根がたくましく土中にしっかりと、太く伸びていく。

DSC_0015_convert_20171125173633.jpg

夏前に種まきをし、畑は雑草が生えてもそのまま、そして夏の終わりごろにその雑草を刈り取り、その時期から太陽の光を浴びさせて成長を促す。

冬の訪れを感じ始め、気温が下がり始めると、この野菜の特徴である、葉がしっかりと巻き込んできて色がより深く鮮やかに変化してくる。

DSC_0017_convert_20171125173651.jpg

畑から収穫後は、しばらく冷暗所に置かれてから出荷となるのだが、その作業は前述の通り、畑での完熟がまだ先のため、この時期にはまだ準備ができていない。

畑から掘り起こしてもらった、ローザ・ディ・ゴリツィア。小さな花のような葉の下に、たくましく伸びた茎が非常に印象的。

DSC_0021_convert_20171125173710.jpg

この野菜自体、とても小さくできあがるもので、ひとつが30から50グラムくらいのものも出荷されるのだとか。そうなると、皿の上にそのもの丸ごとをデコレーションするように使うことになり、それらは星つきの有名レストランの有名シェフなどからも引き合いのあるほどの希少価値なものらしい。

この希少生産物はオイル漬けなどの商品にもなっている。もちろん、これらも結構な値段がつく。
しばらくしたら最終の生産工程を見に訪れる予定。

DSC_0113_convert_20171125173732.jpg

希少価値な生産物を作る生産者はやっぱりもの凄い情熱家で、朝早く会ってお昼すぎに別れるまで、お互いに喋りっぱなしだった…




テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。