パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



パドヴァの街のナターレ :: 2016/12/22(Thu)

毎年この時期になると、街の景色が一変する。

12月8日の無原罪の御宿りの日から、カトリックの本来の意味のナターレがスタート。その日を待っていたかのように、街中はメルカティーノ(クリスマスマーケット)でキラキラとした雰囲気となる。ナターレ用に家族や知人へと渡すプレゼントを購入する買い物客で人々が行き交い、街が一層と華やかになる時期。

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冬の寒さで空気がピンと張り詰めたようになりながらも、明るい雰囲気となるのは、ナターレ時期特有のものだろう。

パドヴァの旧市街値には、今年は150の屋台が軒を並べている。

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売っているものは、地方の美味しいものやお菓子、クリスマスグッズ、手袋や帽子などの防寒グッズやらアクセサリー等々、自分用またはプレゼント用にと、毎年ほぼ同じような顔ぶれの屋台なのに、なんとなく足を止めて、財布を開けてしまうのは、ナターレだから、こそ。

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普段の日曜は閉まっているはずの店も、この時期は営業許可がおりているので、かきいれどき。

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パドヴァ市では、普段は75分間有効のバスチケットも、この時期は4時間有効となって、市内バスやトラムは、中心地へ街歩きする人たちで満員状態。

不況なんてどこにあるんだろう、なんだか豊かな雰囲気いっぱいなパドヴァチェントロ。

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『カフェ・ペドロッキ』の名物コーヒー『カフェ・ペドロッキ』 :: 2016/11/25(Fri)

パドヴァの旧市街地の中心に位置する『Caffè Pedorocchi (カフェ・ペドロッキ) 』。創業は1831年。
イタリアのカフェの歴史は、700〜800年代から広く普及を初め、パドヴァでもちょうどその時期を重ねるように、カフェがオープンしている。当日のカフェの位置付けは、単にブレイクすることが目的というよりも、人が集まり、そこで様々な談義が交わされたもの。

パドヴァのカフェとして特徴的なのは、パドヴァが大学の町であったこと。同カフェの前には、パドヴァ大学(パラッツォ・ボー)がある。現在でこそ、町の中にキャンパスが点在し、複数の学部がそれぞれに存在するのだが、創設当時は、旧市街地の中心地、現在も残るパラッツォ・ボーが歴史的な創設の場所だ。

大学は、多くの見識者、学者たちが集まることで、思想の表現の場であるともいえる。その最たる場でもあるのが、このカフェ・ペドロッキともいえる。

カフェは創設当時から、緑・赤・白のトリコローレの3つの部屋に分かれており、現在でもその姿をそのまま見ることができる。
学生のリソルジメント運動(近代イタリア独立運動)の活動拠点であったこともあり、現在の白の部屋(サーラ・ビアンカ)には、その際の闘争の様子を垣間見ることのできる壁の銃弾の跡なども残る。

カフェの上の階には、リソルジメント博物館として、当時のパドヴァの活発な市民運動の様子が記録されていることでも、パドヴァの歴史の一部として、同カフェの位置付けは重要なもの。

たくさんの歴史を背負う場所ではあるが、市民や観光客、全ての人々に開かれた、オープンな場所であることも、パドヴァのシンボルにもなっている。ゆえに、カフェ・ペドロッキはのキワードとして、よく知られている一節に、 “ Caffè senza porta (カフェ・センツァ・ポルタ=扉のないカフェ) “というのがあり、どんな人も身分や職業、立場の違いなく、全ての人に開かれた場であることを表現されている。

さて、こんなカフェにていただくカフェは、歴史を感じる優雅な空間のなかにて、なかなかオツなものなのだが、同カフェには同名の飲み物が存在する。その名はもちろん『カフェ・ペドロッキ』。

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コーヒーの上に少しホイップされた生クリームを少し、そして、緑色のミントのシロップを少しだけ加えたもの。
注文してしばらくすると運ばれてくるそれには、スプーンがついてこない。

給仕のカメリエーレが必ず付け加える注意事項とは、
・砂糖は加えないこと
・スプーンでかき混ぜないこと→だからスプーンはサービスされない
・最後の泡までしっかりといただくこと
熱くてほろ苦いコーヒーに、冷たくて甘いミント風味が口のなかでクリームと混ざり合う、ちょっと不思議な飲み物。

個人的には、最後に残るクリームが美味しいのに、底に残ってしまうのが残念で、こっそりとカメリエーレにスプーンを持ってきてもらう。

ただし、こういうコーヒーは飲みながら、カップをゆすって最後に泡を残さないように飲むのがよい。スプーンなしにて、正しいコーヒーの飲み方ができるようになったら、正真正銘のパドヴァーナとなる。…のかな。




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パドヴァのソット・サローネからアマトリーチェへ :: 2016/10/13(Thu)

8月下旬に発生したイタリア中部地震に関しては、冬の寒い季節が目前に狭り、住民の方々の生活の立て直し等、大きな問題を抱えている。

私個人的にできることなど、到底小さなこととは思いつつ、小さな義援金のできる機会を見つけては、参加するようにはしているが…

先日、パドヴァの市民の台所として知られる、長い歴史ももつ、ラジョーネ宮下、通称《ソット・イル・サローネ》において、この震災の義援金活動が行われた。

ソット・イル・サローネは、この建物の13世紀の完成時より商業施設として成り立ってきた場所。現在も、約50軒の食料品を中心にした商店が軒を連ね、いわゆる、歴史的商店街、となっている。

我が家も然り、この商店街には常日頃からお世話になっており、チーズ・ハム類、肉・魚、パン、生パスタ等々、頻繁に足を運ぶ場所。お店の人と顔なじみになり、買い物をしない日でも、通りを歩くとあちこちから、威勢のいい声で声をかけてもらうと、なんだかこっちまで元気になる、という、ビタミン剤みたいな場所でもある。

さて、この商店街のなかのいつもの常連として立ち寄るチーズ専門店の一店にて買い物をしていたら、お店の人から、ある企画に誘われた。

それは、同震災にて被害を受けたこの地域のカゼイフィーチョ(チーズ製造所)を助けよう、という企画夕食会を、このソット・サローネで開催する、というもの。

もちろん参加するよ〜、と声をかけて、前日に予約電話をしたら、なんと満席。盛況のため、2回転させる、というので、第2部に参加することにした。

夜のソット・サローネは朝の雰囲気とはまるで違い、なんだかしっとりとした雰囲気。そんななかで多くの人々がテーブルに座り、食事を楽しんでいる。

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いつもは各店のバンコ(カウンター)に居る顔なじみの定員たちが、この日は調理人であり、カメリエーレだ。

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チケットにお金を払い、即席テーブルにつく。
まずはじめは、地元のチーズ、アジアーゴの盛り合わせ。熟成の若いのと1年熟成のもの。

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そして、肉のタリアータ。

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もちろん、各店のショーケースから出してきたものを持よって調理する。
ここにワインとお水がついて15ユーロなり。
これは全て、アマチリーチェに寄付されるらしい。

美味しく、なんだか特別感ある空間に、なんだか急に寒くなった一夜ではあったが、心が少しあったまった気がした。

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中世のお祭り、鷹のパリオ Palio dello Sparviero :: 2016/07/20(Wed)

パドヴァの郊外にあるチェルヴァレーゼ(Cervalese)という小さな町。ここには11世紀に建てられたカステッロ(城)が町のシンボルとなっている。

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毎年この時期になると町をあげてのお祭りが開かれ、それが、スパラヴイエーロ(タカ)のパリオ。
その昔、この町を裾野にするエウガネーイ丘陵地帯は木材の伐採の地域としてヴェネツィア共和国時代に栄えていた場所。そこで頻繁に行われていた鷹狩り及び鷹レースにちなんだお祭り。

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実際には、タカレースが行われるのではなく、馬兵隊の競技が、カステッロ前の広場にて行われるのが見もの。時代を遡ったようなシーンが繰り広げられ、夏の夕方、夕涼みがてらに結構な人出がある。

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全体を数世紀前の屋台やら職人、工人たちの再現などをしているが、屋台などでは実際にモノを販売するなども。

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石焼釜で焼くピアディーニも人気。もちろん地元の人たちのボランティアの手作り。

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木職人たちのデモも多いのは、前述の通りその昔、ヴェネツィアの時代にはここは、木材の工場として使われていたことから。この近くを流れるバッキリオーネという川を使い、この町が麓となるエウガネーイ丘陵地帯の木をヴェネツィアへ運んでいたという。

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お祭りは今年で16回目を迎えるが、地元を盛り上げるこのお祭りを今後も続けていくために、募金活動も。

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周囲はトウモロコシと大豆の畑が広がり、町を横切るバッキリオーネ川には、川沿いにのびるサイクリング道が整備されている。パドヴァまで約20km弱、ヴィツェンツァまでは30km。

自然豊かな、ヴェネトの静寂な町の夏の1日…

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Bigoi Padova パドヴァのビーゴリ屋 :: 2016/05/09(Mon)

パドヴァ旧市街地の目ぬき通りに、新店オープン。「Bigoi Padova」。
「ビゴーイ・パドヴァ」と読むが、正しくは「ビーゴリ・パドヴァ(Bigoli Padova)」

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ヴェネトの土地のパスタ、ビーゴリという太いスパゲティ状のパスタ専門店だ。この店の”新しいこと”といえば、

1. 大きい紙コップを器に使い、持ち帰り・立食い推進スタイル---いわゆるパスタのファストフード
2. 一人前たったの5ユーロこっきり---パニーノ以外で5ユーロ以下で終結できる食事

ということ。イタリアならではの食事スタイルからは逸脱した、ここでは結構な画期的店舗だ。

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ファストフードというのが、ハンバーガーはともかくも、イタリアにはもともと少ない。おまけに道端で座って(または立ちながら)食事をする、なんてことはもってのほか、という食事重視型の食習慣のこの国で、こういうスタイルが始まる(または流行る)ことは、ある年齢層以上の方にはカルチャーショックとしかいえない。

おまけにこの低価格。パニーノを食べたって、今やこれくらい払う必要がある。食事というと今までだったら一番手軽なのが、セルフサービススタイルの店だっただろう。好きなものだけをチョイスして、というものだが、これもできたばかりのことは非常に画期的なものであったに違いない。
ましてやこの「一皿5ユーロ」だと、ちょっと軽食を…というときの選択肢のひとつに必ずしや入る価格帯。ようやく分かってくれたか…と思いたいところだが、それもこれも賛否両論。

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※この写真は、「Il Mattino di Padova」からお借りしました。

話しはそれるが、学校給食で経費削減のために、プリモ→セコンド、コントルノという提供スタイルをやめて、一皿盛り(ピアット・ウニコ)にしようとするだけで、保護者からの大反対で騒ぎになるお国柄だ。

平日でも昼食は平日でも家族で囲んでしっかり食べる、という従来スタイルなど、もう都市部ではほぼお見かけしなくなってはいるだろうが、昼食重視型志向もかなり薄らいでいる現れだろう。
パドヴァは大学の街でもあり、若者が街中に溢れている。彼らには、待ってました、とばかりにこんな店に集うのは一目瞭然。いろいろなことを言う人はいるけれど、消費側の選択肢が広がることは、とても良いことだと思う。

おまけに目の前で調理してくれる”アル・モメント”スタイル。作り手が見えるのも、また不気味なものが入っているかもしれない、という不安を持ちながら体に悪いものを食べる、という観念もないことは、非常にポジティブ。

開店初日はオープン時間の12時から店前には長蛇の列。数時間でこの日に用意したパスタが完売してしまう、という盛況ぶり。

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メニューはポモドーロ(トマトソース)、スーゴ(ミートソース)、ペスト・アッラ・ジェノベーゼ(バジリコのソース)の3種から選べる。

東京出店計画もあるらしい。


Bigoi Padova
Via Umberto 1




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