パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



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おばあちゃんのポルペッティ :: 2009/08/31(Mon)

義母の家に数日滞在。パドヴァからユーロスターでナポリまで約5時間半。日本の新幹線にあたるユーロスターも最近はさらに高速度を増し、サービスもそして車内整備も、そして遅延も少なくなり電車の旅も随分と快適になった。(ユーロスターでの旅に限っては)社内アナウンスでも「車内での携帯電話の使用は他の乗客の迷惑にならぬように注意」などと日本では聞きなれたフレーズもここイタリアでは新鮮。

とはいうもののローマ以南ではガラリと変わるイタリアの事情はやはりここでも同じ。ローマまでは順調に進んでいた電車も急に速度ダウン、冷房は止まり線路の真ん中で停車。停車理由を説明するアナウンスもないまま暑い車内を乗客はウロウロするのみ。結局ナポリには約40分の遅れで到着した。30分以上の遅れだと乗車料金の50%が返金される、ということを知り、途中からは遅延を願う態度に皆が急変した。

夫の実家はナポリ郊外にある小さな町。北とは全く異なる乾いた土地が広がる。ノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)がこの土地の特産で見渡す限りにノッチョーラの畑。そしてトマトの水煮缶を缶詰めにする工場が集まるこの地域では、収穫したトマトを積んだ埃まみれの大型トラックが行き来する光景がある。

80歳を超える義母は、一人で暮らしているが、近くに親戚やら知り合いがたくさんいて彼女を気遣い毎日家を出入りする人が絶えない。人が集まり食事をする機会も多いのだが、彼女のスペチャリテ、得意料理のひとつがポルペッティ(肉団子のトマト煮)だ。

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私も今までに何度も口にしたのだが、本当に美味しい。柔らかくてしかも肉が美味い。煮込んだソースも格別でソースはパンで皿のソースをぬぐい取るようにしてまで味わう。あまり行儀のよい行為ではないのだが、これも家で食べる楽しさ。

柔らかく仕上げる秘訣は水で浸して柔らかくし、それをしっかりと絞ったパンをたっぷりと入れること。ハンバーグをつくる際などにパンを水や牛乳に浸して加えるのは知られているところだが、彼女のポルペッティに入るパンの量は結構な量がある。でも、仕上がりが美味くなるのは、肉の美味さとこの加えるパンの美味さにもよると思っている。

ナポリ周辺で食べられるパンは北のそれとは違い、大きな素朴な形が特徴、そして素朴な粉の美味さがある。1週間も日持ちのする(そして美味しい)ここのパンは私も大好きで南へ行く度に重いながらにも必ず持ち帰るもの。美味いパスタの産地、グラニャーナのあるこの地域は、小麦の産地でもある。美味しい小麦のできる土地ならではのパンの美味さなのだろう。

さて、私たちの到着した昼食のテーブルにも、もちろん出されたこのポルペッティ。やっぱり美味しい。私が一生懸命に真似てもなかなか同じようには仕上がらない、彼女秘伝の味だ。

それにしてもこの日の食卓に集まった人たち、女性たちは皆太りすぎ。テーブル左側に陣取った彼女たちのよく肥えていること。圧巻。

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カンティーナPigafetta/ピガフェッタ :: 2009/08/19(Wed)

引き続き、エウガネイ丘陵地帯Colli Euganeiの小さなカンティーナ訪問。
ピガフェッタ家の80歳になる現役グイド氏とその双子の息子さんが中心となり、ブドウの栽培及びワイン製造を行っている。

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だから、会社の名前は「ピガフェッタ・グイドとその息子たちPigafetta Guido e Figli」という。このピガフェッタという姓は起源をヴィツェンツァにもつ1000年も前から受け継がれている姓。

この家族でつくられるワインはカベルネ、セルプリーノ、メルロー、シャルドネ、プロセッコ、モスカート、そしてマルツェミーノmarzeminoというドルチェワイン。発砲酒は現在ではガスは注入されるものだが、同カンティーナのガスは真の自然発生されたもの。温度によりガスの発生が起きるとのことでその温度の境は18度。温度によりガスの程度にも差異が生じる。しかしながら微炭酸の甘いなかにキリリとした質の良いワインだ。

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カンティーナ兼自宅はもちろんブドウ畑に囲まれた丘陵地帯に位置する。ここでは果物の栽培も盛んであり、グイド氏の奥様が手がけるマルメラータ(ジャム)なども販売されている。サクランボ、桃、ナシやリンゴなどが収穫される。

現在彼らは敷地内を改装中。中にレストランをつくる計画なのだが、私が半年前に訪れたときからその状態は何も変わらず。工事の再開は、そしてレストランの実現化はいつなのかな。

Azienda Agricola
Pigafetta Guido e Figli
Via Torre 14, Rovolon, padova

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カンティーナ La Chiesetta/ラ・キエゼッタ :: 2009/08/18(Tue)

パドヴァ県下、エウガネイ丘陵地帯Colli Euganeiには、多くのカンティーナ(ワイン醸造所)が点在している。そのどれもが家族代々に続く大変に小規模なもの。

ここLa Chiesettaもそんなカンティーのひとつである。エウガネイ丘陵のロヴォロンRovolonという場所にある。
“小さな教会”という意味の“La Chiesetta”という名の通り、ここのカンティーナの見所は1200年代に建てられた小さな教会の建物が目印。この内部をワインの熟成所として使っている。周りの丘陵は見渡す限りブドウ畑。

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ここで生産されるワインはメルロー、カベルネ・フラン、プロセッコ、シャルドネイ、セルプリーノ、そしてモスカートなど。

ブドウの収穫は今月末から序序に始まるので、今はちょうど樽の中は空の状態のものが多い。

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なんでもこの地区ではそれぞれの家が皆カンティーナ、というほどのワイン製造が盛んだが、それのほとん小規模経営。一度は事業拡大を図ろうとあちこちで製造量を増やす方向に動いたそうだが、やはり品質の劣化などワインの仕上がりや経営方針に悪影響を及ぼした経緯があるという。現在では、また元のように、小さく少量ながら丁寧にワインを仕上げ、質の良いものを、との傾向が強まり定着。その年のワインは8か月ほどでさばいて終了、できたものだけを無理なく、と肩の力をぬいての製造体勢だという。

現実には、こういった小規模なカンティーナではそれのみでの生活は無理なのだろう。家族の主要な働き手は会社勤めなどをする兼業の形をとるようだ。

ブドウ畑では強い太陽の日差しを浴びて力強く熟し始めているブドウが実っている。案内してくれた彼らはこれを、「太陽の恵みを受けた黄金色の産物」と表現してくれたのが印象的。


Azienda Vitivinicola 『la Chiesetta』
Via S.Pietro, 23-Rovolon, Padova

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すいか屋ジョヴァンニ :: 2009/08/17(Mon)

夜、夫の友人に車で送ってもらっている途中にスイカを食べよう、という話になった。てっきり私の留守中に冷蔵庫にスイカを冷やしておいてくれているものと思っていたら、城壁沿いの簡素な仮設小屋みたいなところに駐車。???と思いながら車を降りると、そこはスイカ屋だった。

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店内(?)の端には大きな水槽に水が貼られ、そこにこれまた大きなスイカがゴロゴロ。テーブルを見渡すと皆が大きなスイカをほおばっている。

テーブルに着くと店主のおじさんが寄ってきて、人数を確認。しばらくすると運ばれてきたのはものすごい大きくカットされたスイカと大胆にも中心にブスッと刺されたナイフ。かなりデカイ。

この大きく切られたスイカ、スイカ好きの私には大歓迎なのだがさすがに昨日から一緒に行動しているMさん達は驚いた様子。常にテンション高めの(食べるときには特に)ご主人もさすがにお手あげ。テーブルに運ばれてきた時点で、このカットがひとりにつき1カットであることに驚きの声。
奥さまのTちゃんはもう既に食べ始めている隣のイタリア人たちのスイカの食べ方を密かに鋭く観察しながらそれに習い、涼しげな顔でほぼ完食。

このスイカはスイカの産地マントヴァ産のもの。少し楕円形の特大なのが特徴。ご主人のジョヴァンニは「マントヴァのスイカは最高のスイカ。そしてマントヴァーニ(マントヴァ出身の人)もね。」と言う。マントヴァ出身なのか、と尋ねたら、いや、そうではない。なんだかオチのつかない話を陽気にするちょっと変わったおじさんだった。

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時間は午前12時近く。こんなシンプルな(半分潰れかけたような)“すいかレストラン”。それでも結構な人がスイカを食べにやってきている。

あまりのデカさに圧倒されて食べる前の写真を撮り忘れたが、写真は他テーブルできれいにたいらげられた後のスイカ。

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フェラゴストferragosto :: 2009/08/16(Sun)

8月15日は、イタリアの祝日。フェラゴストferragostoといい、言葉の起源はラテン語の“feriale augustiフェリアレ・アウグスティ”つまり、“8月の休暇”ということだが、その意味するところは、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの祝日という。8月は一か月に渡り神々を讃え祭るのだというが、18世紀中頃にカトリック教会、当時のローマ教皇により8月15日を聖母(マリア)の被昇天として、聖母マリアが現世での生涯を終え、肉体と霊魂を伴い天に昇ったという信仰、またはそれを記念する日として設定された。

この日は特に様々なことが機能しなくなるが(店や交通機関など)、避暑地などは人で賑わう。
パドヴァではこの日は毎年、チェントロ南側にある大きな広場プラート・デッラ・ヴァッレprato della valleにおいて花火が上げられる。日本のそれとは少々趣を異とし、ボリューム全開の音楽とともにリズミカルにそしてカラフルに絶え間なく打ち上げられる花火はまたそれはそれで美しい。打ち上げ場所が至近距離にあるのもまたその迫力を増大。多くの人が集結するので現場は大混雑だが、花火の終わった午前0時過ぎ、昼間かと思うような人ごみのなかをゆっくりと他と歩調を合わせるようにして家路につくのも、また夏の夜らしくて楽しいもの。

この日はヴェネトの料理教室ツアーに参加するために富山県から来てくれた、Mご夫妻とキオッジャの漁港と魚市場の見学、そしてその後料理実習へ、という魚づくしの一日。

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ご主人は今冬トラットリアをオープン予定のイタリア料理のコックさん。そして旦那さま曰く「僕とジェラートぬきでは生きていけない。」というジェラート大好きの美容師さんの奥さまとは、仲よしラブラブカップル。

キオッジャではふらりと入ったオステリアにて、隣テーブルに座った人なつっこい地元のおじさんに、彼らが食べているカキのリゾットを強引に味見させられたり(自主的でもあったが)しておおいに笑う。夕方からは魚を使ったヴェネトの地元料理を調理、そしてそれを目当てにやってきた騒々しい来客とともに食事。

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滞在期間はほんのわずかですが、楽しんでいってくださいね。

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