パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ストランゴラプレーティとスパッツゥル :: 2014/05/26(Mon)

う=ん、舌を噛みそうな名前のプリモ・ピアット2種。

どちらもアルト・アディジェで食べた皿。とにかく、2種ともニョッキ状のものではあるが、パンの残りや粉を主体としたいわゆるすいとんみたいなもの。

ストランゴプレーティStrangopreti。

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残ったパンを再利用した皿。水に浸して柔らかく戻したパンにフォルマッジョとホウレンソウを混ぜて団子状にする。スペックなどを加える場合多し。
フォルマッジョを溶かしたものをソースにして合わせる。

こっちが、スパッツゥルSpatzle。

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これは完全なるすいとん。粉と卵、フォルマッジョを混ぜてイレギュラーに切ったものをやはり溶かしたフォルマッジョと合わせていただく。
完全にドイツ語風にて、ドイツ語圏の名前も存在。knöpfle,spätzlâ,spatzâ,spätzli,spatzen,Spatzln

どうも混ぜたり捏ねたりしてフォルマッジョと合わせるもの多し。チロル地方のものだから、メニューの後にはティロネーゼtirolesi(チロル風)とつけられる。

この地方のパン団子みたいなカネーデルリCanederliもまた別に存在するが、おおよそはまとめる形や切り方などにその名称の違いが出てくるのだとか。

泊まった宿で出してもらったカネーデルリはこんな風に。

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訪れた先の肉屋の店先にも種類豊富に揃う。

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ちなみに同店、とても有名なスペックの製造者で、写真に見える生サラミはルガーネガという。ヴェネトあたりでも同様の名で呼ばれるもの。

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ものすごい山道を越えて向かった先のお目当てのカゼイフィーチョ(チーズ製造所)。

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その後に訪れたこれまた絶景を見下ろすところにあるコンフィトゥーレの作り手は、珍しい、尖った粒のトウモロコシの栽培者。

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そして、ここら辺一帯はイタリアを代表するリンゴの産地でもある。

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自分が自転車好きだったら、最高だな、と思う。




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アルトアディジェで見た可愛いもの :: 2014/05/24(Sat)

パドヴァから北へ北へ。

ドロミテの切り立った特殊な山あいの景色のなかへたどり着いた。

訪れた小さな小さな街は、いつものイタリアの風景、雰囲気と異なるもの。そしてドイツ語が飛び交う。

ここはボルツァーノにある小さな街、コルダーノCordano。

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街のなかを歩くと、ホテルやレストランの店先の看板がとっても可愛くて、街の風景に調和しているみたい。

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街にたどり着くまでは、どこまでも続く山の断崖とぶどう畑、そして湖があっちこっちに。特殊な美しい風景。

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この素敵な風景に…びおらも思わずカメラを向ける…笑

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モンタニャーナのプロシュット祭り :: 2014/05/20(Tue)

パドヴァ県内にある、モンタニャーナという町。チッタ・ムラータと呼ばれる、平地であるヴェネトの中世の時代における各町の独特の街の造りで、街全体を壁(ムーロ)に覆われている、その典型的であり、現在その全形がよく残っている街のひとつとして有名。

街を覆う壁の建設の始まりは、1300年代のパドヴァの領主カッラレージによるもの。敵対していたのは、当時のヴェローナのスカリエーリ(スカーラ)。

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サン・ゼーノ城(カステッロ・ディ・サン・ゼーノ)を中心にぐるりと壁で囲まれた街の内部は600×300m、24haほどの大きさで、囲んだ壁の高さは6.5-8mで幅は約1m、そしてその全長は約2kmほど。それが現在もほぼ完全な状態で残っている。

街に入るには、当然、この壁にある門から入っていくのだが、街を目の前にすると、その美しさに誰もがカメラを向けたくなる非常に美しい風景。

そして、パドヴァとはいえ、あくまでもマントヴァに近い南西にある位置関係から、食文化もマントヴァのそれに近いものがあり、生産されるものも、かなりマントヴァ風のものが多い。

たとえば、メロンやスイカ。メロンとスイカの一大産地であるマントヴァの雰囲気を表わすサグラの会場。さすがにスイカの時期にはまだ早いものの、あちこちでメロンがゴロゴロ。…と思っていたら、シチリア産だったりもする。ので、少々詐欺まがい。
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この時期はサクランボの季節でもある。ヴェネトはサクランボも豊富に生産されるが、南側のヴェローナのあたりが今は旬の始まりだ。

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他、地元の美味しいものたちの露店が並ぶ。

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ジェラテリアの店先には、プロシュットのジェラートあります、なんていう張り紙。

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さて、このモンタニャーナは古くから、背景にあるエウガネイ丘陵地帯とベリチ丘陵地帯から成る、自然の気候を生かしたプロシュット作りの盛んな町で、毎年この時期にサグラ(収穫祭)が開催される。

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もちろんD.O.P.のブランドつき。地域にとっても重要な産物だ。

町の中心の広場に建てられた大きなテントの中には、同地にてプロシュットを生産する業者が並んでブースを持ち、来場者は外の小屋でチケットを購入し、好みの製造者のところでプロシュットの皿をいただく。
何人かいれば、それぞれのハムの食べ比べができる、というわけだ。

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ブースの中では、忙しくプロシュットを切る人たち。

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あっちも。

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こっちも。(あ、でもこれは上の写真の人たちと一緒だった…)

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せっかくなので、食事の時間外ではあったが、一皿いただくことに。選んだのは、何度か訪れたことのある馴染みの製造者。ほんとは他を試してみたかったけれど、まあ、そういうわけにもいかない、ということもある。

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切りたての淡く発色したそれは、う~ん、滑らかで甘く、旨い。

ロゼのフリッツァンテを一杯お供に。まさしくペロリと食べ尽くした。

それにしても、この小さな街が大変な混雑。皆、やっぱりサグラが好きなのねぇ…(私も)。





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ヴェネトで水牛の飼育場とモッツァレッラ :: 2014/05/19(Mon)

モッツァレッラは当然カンパーニアのもの、それもブッフォラ(水牛)の、といえば、南で食べたいわぁ、と思うけれど、このご時世、もちろんここにいたって新鮮で美味しいモッツァレッラを食べることだって、それほど難しいことではない。(いや、もちろん、現地で新鮮なのをそこで食べるのとは訳が違うが…)

ここは、トレヴィーゾの北に位置するイストラーナという町にある水牛の飼育と、カゼイフィーチョ(フォルマッジョの製造所)。その名も「Tre Comun(トレコムーネ)」という名からくるように、周辺の3つ(トレ)のコムーネ(自治体)で飼育される水牛の生乳を使用して作られる水牛のフォルマッジョ製造を専門としている。

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直売所の後は製造所が直結していて、毎朝4時から作業が始まる。

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同カゼイフィーチョを始めるにあたり、カンパーニアへ製法を学び、同地での操業は1992年。北イタリアを中心に、北側のヨーロッパへも輸出をしている。

敷地内にある水牛さんたち。

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私が入っていったら、皆興味シンシンの目でこっちを凝視…

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すごい数の目にちょっとたじろぎながらも、その目の全てが妙に人懐っこくて…

きゃ=、クッチョリーニー!!!(子牛さんたち)かわいい~~!!

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飼育場はここを含めて3軒あり、牛の数は全て合わせて1500頭いるのだそうだ。

直売所には、モッツァレッラが出来上がる時間を知ってるお客さんたちがその頃を見計らって新鮮なモッツァレッラを購入していく。

他には、リコッタ、ヨーグルト、ブッファレッラといって、ストラッキーノみたいな柔らかいフレッシュなフォルマッジョ。

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水牛のミルクでつくるパンナコッタもなかなかの人気だとか。

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バッサーノのグラッパ蒸留メーカー ナルディーニ(Nardini)のボッレ(Bolle) :: 2014/05/17(Sat)

バッサーノ・デル・グラッパは、グラッパの製造が非常に有名な地域。いくつかある製造メーカーのなかでも最も古く、由緒正しく、そして人気も高い製造者がナルディーニ(Nardini)。

1779年創業、ボルトーロ・ナルディーニBortolo Nardini氏により、バッサーノ・デル・グラッパの街のシンボルである、ブレンタ川にかかる橋、ポンテ・ベッキオ(通称アルピーニ橋)の麓に今も残る“グラッペリア(=グラッパ飲み屋)”がこの会社の歴史の始まり。

グラッパのことを“アクアヴィーテacquavite”と呼ぶ。グラッパのことを…というのは語弊があるかもしれない。正しくは、アクアヴィーテと呼ばれていたのが、現在、グラッパと呼ばれている、というのが正しい。いわゆる“命の水”。
グラッパという名称が通例になったのは、いつの頃からか。ブドウの房を“グラッポロ”と呼ぶことから、それが語源となっているという。

現在でも同社のグラッパのボトルには“Acqua vite”と記されている。

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さて、街の郊外にある同メーカーの本社。同社の実際のグラッパの製造は、街の郊外に本社を含め2か所で行われているが、2004年に同社の創業225年の記念に建てられたのが、今やナルディーニのシンボルともなっているボッレBolleだ。

建築には、ローマ生まれにて、現在イタリアが誇る現代建築家、マッシミリアーノ・フクサスMassimiliano Fuksas氏により全てを手掛けられた。

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敷地に入るとすぐにその全容が目に飛び込んでくる。卵型の変形型。これはグラッパ蒸留の行程の際に出る泡をイメージしている。全体の建物の素材は、ガラス、木(外観からはあまり見えないが)、ステンレスなどを多く使っているのは、グラッパの製造中から製品に至るまでに使われる道具や器具の素材を再現したことにも通じる。もちろん、水面に浮かぶこの建築物の“水”もその要素に含まれている。
全体でグラッパのストーリーをインスピレーションさせる造りだ。

「伝統と刷新」
この建物を、ボッレを訳する意味として使用される言葉。

建物の内部には、研究及び品質管理室、会議室、視聴室、そしてテイスティングのできる空間などなどとグラッパを巡る様々な環境に対応可能な造り。

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イタリア人ならではの“美しく見せる”ことに対する感覚が往々に感じられるごとく、全体にシンプルなラインのなかに、センスよく設えられたそれぞれのコーナーの家具のデザインや色遣い。

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そして、ハイテク。(…と言ってしまおう…)

トイレだってスゴイ。(写真ボケボケだけど)

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メディアルームは…

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目の前で椅子が椅子として自動整列したり、スクリーンがギューンと出てきたり…。

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伝統を守ることに古さを感じさせることの微塵もない、堂々とした小さな北イタリアの街に生き続ける、健全企業の姿のごく一部。伝統の自社製品を、時代の流れや志向に基本的な部分を揺るぐことなく作り続ける同社の意思と誇りの表現、と受け取った。





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