パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



アジアーゴの丘陵地とマルガ :: 2016/09/07(Wed)

夏の終わりを惜しむかのように、そそくさと名残惜しい季節を感じにいく週末。

天気のよい1日、子どもを連れて出かけたのは、大好きな土地、アジアーゴの高原地域。

私たちがこの日に訪れた先は、アルトピアーノ・ディ・アジアーゴ(Altopiano di Asiago)と呼ばれる地域で、アジアーゴの街よりもさらに高地となる。

パドヴァの自宅から、普通道路でも2時間ちょっとでこの標高1700mくらいのところまで比較的容易に到着できる。山用の服装なども必要ない気軽さがいい。

DSC_0065_convert_20160907014857.jpg

平地は30℃を越す残暑のこの日、山の上は16℃。肌寒いくらい。

所々の拠点には、山小屋があり、冬はスキー客用に、夏は避暑用に、と食事などを振る舞うロッジがあり、ここに車を置いて周囲の散策が可能。

ハイキング用に道もつくられているので、その道なりに歩くと…

DSC_0061_convert_20160907014838.jpg

この先には、何やら気になるアグリトゥーリズモの看板が。

DSC_0097_convert_20160907015043.jpg

さらに先に行くと、小さな小屋でたくさんの人たちが昼食をとっている。こういう場所はマルガ(malga)と呼ばれ、簡単な食事処であるのだが、多くの場合、夏季の牛の放牧場になっていて、そこでその日に絞られる牛乳でチーズがつくられる。

もちろんこれはれっきとした《アジアーゴチーズ》。若いものは2ヶ月くらいから、熟成のタイプのものは3年くらいのものまで、時間がその旨味を生み出す。

作業場を覗かせていただいた。

DSC_0090_convert_20160907015012.jpg

DSC_0088_convert_20160907014957.jpg

カルダイア(乳を沸かす大きな銅鍋)も木でおこすもの。なんだかレトロでこの薄暗さがなんともいえない”静”を感じさせる。

1日に3個ずつしか生産できない。それを熟成して数ヶ月〜数年したものを私たちがいただくこととなる。

熟成庫には待機組が…

DSC_0086_convert_20160907014928.jpg

チーズの型となるこの丸枠、今や平地ではほぼお見かけしない木製のもの。

DSC_0087_convert_20160907014943.jpg

できあがったチーズはものすごく滋味深い。普段よく知るアジアーゴとはまず、見た目が違う。とにかく色が濃い!

DSC_0083_convert_20160907014912.jpg

それはやはり、美味しい空気のなかで美味しい草を食べているから。与えられる餌ではなくて、自然の、高原の、栄養豊富な草を食べることにより、美味い乳からできるチーズは自ずと旨くなる。

ここのチーズ作りの名人・名物おじさんは、この夏季しか自分のアジアーゴチーズは作らないのだとか。他の季節の草を食べない牛の乳では自分の納得のできるチーズができないから、という。

ちなみにマルガは毎年、天候により多少はずれるが、3〜9月に牛を高原に移動させる。それ以外の季節はアジアーゴのもっと下のほうの牛舎にて飼育される。

DSC_0114_convert_20160907015103.jpg

IMG_5771_convert_20160907015135.jpg

夏場はこんなところで美味しい空気をいっぱい吸って、美味しいチーズを食べるのが、楽しみのひとつ、となる。

こんな温かい人たちが、お手製の食事を振舞ってくれるんだから…格別に決まってる‼︎

DSC_0093_convert_20160907015026.jpg





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Veneto/ヴェネト州
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
イタリア中部地震 :: 2016/09/03(Sat)

8月23日から24日にかけた午前3時40分ごろに起こった、イタリア中部地方の大地震。多くの…とても多くの被害者を出し、連日の救出作業、そして犠牲者の葬儀…。テレビをつけると災害地の悲壮な映像が映し出されていたたまれない気持ちが続く今日この頃。

天災・自然災害でありながらも、もともと地震発生区域であった同地域において、災害対策を全く施していない実情、および対策をしていたはずの欠陥工事が浮き彫りになる…など、多くの大きな問題を改めて知らされるきっかけにもなった大惨事だ。

そんななか、地震発生後、支援の方策も様々な方面から提案もされている。

携帯からの自動義援金、および固定電話からの義援金の方法、Dipartimento protezione civileのページ

http://www.protezionecivile.gov.it/jcms/it/donazioni_denaro_sisma_2016.wp

イタリア赤十字からの支援先

14141687_10153815167813321_9120186801035085945_n_convert_20160903171828.jpg

私の地元でも救援物資の持ち込み先の公開が災害発生直後より始まっている。

14100304_10210563302982867_1407326247457125868_n_convert_20160903171815.jpg

そして、ブロガーであるパオロ・カンパーナ氏による、アマトリチャーナを注文することによる、一部料金の支援提案。
これは、もう周知のごとく、最も被害の大きかったアマトリーチェ村が、有名なパスタ料理であるアマトリーチェの発祥の地として知られていることから。

14046021_10208689166939964_7191849093732106191_n_convert_20160903171757.jpg

これらの支援はイタリア国有放送のなかでも即時に国民に伝えられてきた。

日本でもこの動きを受け、フィレンツェ在住のジャーナリストである池田氏の提案により、アマトリチャーナの運動が非常に活発化しているとも。
現在、この動きに賛同している日本国内のイタリア料理店は現在180軒弱にまで到達しているという。

FBページにて、随時報告があるので、ぜひこちらを。

イタリア中部地震支援情報〜アマトリチャーナの故郷を救え

このページから、日本赤十字を通じての支援なども知ることができます。

とにかくも、被災者の1日も早い日常の復帰と、無念にも犠牲となった多くの方々のご冥福をお祈りしたい、と強く思います。

そして、私個人も少しでも支援の一部ができればと、できることは確実に成していければ、と思っています。スーパーの買い物時などの日常にも、小さな支援方法が提案されている。

先日、訪れたヴェローナの野外オペラにて。開演前に一分間の黙祷を捧げました。失ってしまったものは大きすぎて、実際に被害にあった方々の思いを全て共有することは無理だろう。
それでも、少しでも力の一端になりたい、そしてそれが自分は知らなくても、どこかで形になってくれることを強く願うのみ。

IMG_5714_convert_20160903171858.jpg





テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. 未分類
  2. | trackback:0
  3. | comment:0