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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



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バッサーノの白アスパラで :: 2018/05/31(Thu)

アスパラの時期も終盤を迎えた。バッサーノにていつもとても美味しい料理を教えてくださるグラツツィエッラのお宅にて、今年最後のアスパラを使った料理レッスンを開催。

今年の収穫状況をみて、以前からこの日にアスパラ間に合うかしら…と心配していた彼女。この時期はすでに生産農家が毎日収穫物を持ち込む集積所も閉鎖している。

前日にいつもの八百屋さんに注文していたアスパラを取りにいったら、期待していたものよりもかなり品がよくなかった、として当日に再度ゴリ押してくれた甲斐あり、新鮮で最高の白アスパラを用意して待っていてくれた。

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穂先がきゅっとしまり、形がきれいに揃っていて、束をはずしてアスパラを触るとピンと張った密の高さを感じるもの。水に放って洗う際にアスパラ同士が擦れてキュッキュッと音がするのも新鮮なアスパラの証拠だ。

丁寧に皮をむいて、細めのものは細かく切ってリゾット用に。

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太めのものは茹でて定番のバッサーノ風に。

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茹でる際に大切なのは、穂先と茎の下部との火の入り加減の違いを把握しておくこと。茹でる鍋は縦型のものを使用し、穂先は水に浸けない程度に。蓋をして、穂先は蒸気で火を入れていく。

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卵をたっぷりと茹でてて、皿の上でナイフで大まかに切ってから、フォークでつぶす。ここにオイルと塩、胡椒、好みでアチェートを加えてソースとする。

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この日の存在感たっぷりの脇役は、ズッキーニの花。若いアジアーゴとクルミを中に入れてさっとオーブンで焼く、簡単でシンプルだけど美味しいアンティパスト。

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ドルチェには、彼女お得意の特製トルタ。たっぷりのナシとりんごを入れ込んで仕上げる素朴で温かなドルチェ。

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この日参加くださったのは、もはや常連さんとなってくださるグラツィエッラの亡き最愛のご主人の同僚のお二人。フライトの合間に足を運んでくださった。

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盛りだくさんの良き1日…




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Cantine Aperte 2018 カンティーナ・アペルタ :: 2018/05/28(Mon)

毎年5月の週末となると、カンティーナ・アペルタといって、イタリア全土のワイナリーを解放した企画が行われている。モヴィメント・トゥーリズモ・デル・ヴィーノ(Movimento Turismo del Vino) という団体がこれを企画する。ワイン産業をひとつのトゥーリズモの一環とし、各地にてこのイベントに参加表明をしているカンティーナを週末に解放し、集客。よい季節でもあることから、かなり多くの人々が週末のドライブがてらにワインを楽しむことのできる楽しい企画だ。

この機会に、カンティーナから直接ワインを購入することもでき、また、大抵の場合が無料でワインの試飲及び食べ物を提供することとなっている。

今年は日曜日の1日をカンティーナ巡りとした。トレヴィーゾ県の東側、フリウリとの州境でもあるピアーヴェ川沿いのあたりを中心に3軒を訪問。

午前中に訪れたこのカンティーナは、地元種のラボーゾを中心に約10種のワインを展開している。午前の早いうちには、まだ訪問者もまだ正気…。到着したらちょうど土壌とブドウ、ワインとの関係についての講義中。長かったソムリエの講習を思い出しながら聞き入る…

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外では、パニーニなどが振舞われ、カンティーナ内では、自社ワインのデグスタツィオーネ(試飲)が。

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この地区のピノ・グリジョ、カベルネ、メルローをはじめ、ラボーゾにいたっては、スプマンテからパッシートまで…となかなか興味深い商品群。タンニンのしっかりとした個性の強い品種だが、ここ最近はその良さが見直されて注目品種のひとつでもある。

場所を移動し、さらにフリウリ方面、プレマッジョーレ地区へ。

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もともと知り合いのカンティーナで、ここのソーヴィニオンはとても好み。畑にてまずはデグスタツィオーネを…と促され、いってみたら、もうすでにほろ酔いの人たちでいっぱい。

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ブドウ畑はブドウの花が咲き終わり、実がしっかりとつき始めてくる時期。

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カンティーナに戻り、空いているテーブルに陣取って、ここでじっくりと再度試飲を…

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この後にももう一軒まわってから帰途へ、と。

天気もよく、楽しい良いイベントな1日。



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メストレのメルカート(市場)にて :: 2018/05/18(Fri)

陸地のヴェネツィアであるメストレは、ヴェネツィアの様々な公的機能の場所として使われている場所であるが、わざわざ足を運んでまで…とはいかない場所でもある(あくまでも個人的に)。

それでも、メストレの中心地は結構な活気があり、素敵なお店もたくさんあったりするので、たまに行くと新たな発見があったりする場所でもある。

毎朝開かれるメルカートもそのひとつ。パドヴァとはまた違った雰囲気で、ヴェネツィアの雰囲気を持ちつつも、本島のそれとはまた違う感じもあり、面白い。

この日は、パドヴァの郊外で料理レッスンを担当してくれているロッサーナのレッスン催行にあたり、メストレにて待ち合わせ→メストレのメルカートでお買い物をしてからレッスンのスタート、となった。

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広々としたメルカートは、さすがヴェネツィアという土地柄か、魚屋さんが非常に多い。

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いくつも軒を並べるそのなかに、ロッサーナの通う魚屋さんで足をとめる。

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この日のお買い物は、近海ものの、小さな甲イカ。この時期の小さめなイカは柔らかくて美味しい。煮込みにするとトロッとする感じに仕上がる。目的はイカの墨煮。

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もう時期はほぼ終わりの脱皮ガニのモエーケ。かなりの高額。

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小さなカタツムリのボヴォレッティは、生きているのであっちこっちにニョロニョロしている。

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八百屋に行くと、旬のアスパラがずらり。ヴェネトではこれから旬を迎えるピゼッリや、生インゲン。

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さくらんぼもそろそろ時期がくる。

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ヴェネツィア、サンテラズモ島の名産であるカストレウーレも。2番め以降の蕾であるボートリは少し値段も安く、そして大量。

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お目当てのものを購入し、ロッサーナ宅へ。

できあがりの料理を写真に収める前にお腹のなかに入ってしまったものが多いのだが、そろそろ旬が終盤となったカストレウーレは、生のままサラダに。美味しいオイルと塩、胡椒、パセリをふって、パルミジャーナの削ったものを散らせるだけで一皿が仕上がる。レモンをキュッと絞るとさらによし。

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アスパラはバドエーレ産の白アスパラをリゾットに。

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イカの墨煮はできあがり写真なしだが、ホタテをオーブンで焼いた、これまた至極の一品も…。

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バドエーレ産アスパラIGP :: 2018/05/11(Fri)

ラディッキオでお世話になっている農家は、冬野菜が終了すると、今度は春の名産であるアスパラの収穫で忙しくなる。

ヴェネト州でも最も有名なバッサーノ産のアスパラは白のみだが、トレヴィーゾ県下であるバドエーレ産のものは、白と緑との両方ともが生産され、産地呼称であるIGPに2010年より認定されている。生産地区として認定されているのは、トレヴィーゾ、パソヴァ、ヴェネツィア県下の指定地域。

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アスパラの収穫は朝が早い。特に白アスパラに関しては、日の光が強くなる前に行う必要がある。
収穫方法はすでにバッサーノ産のものとほぼ同様、何列にもなった畝の黒ビニールを一列ずつ外し、土の上に穂先が出ているものをめがけて掘り起こす。

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通常、この畑つくりをするのが冬の終わりである2月の終わりごろ。今年は春先が低温で雨続きだったため、畑つくりがだいぶ遅れ、収穫のスタートのタイミングもずれて心配されたが、その後は気温がグンとあがり、アスパラもどんどんと成長する。

白アスパラは盛り上げた土の中で温度の変化を感じ土の中で伸びる。日光にあたらないので、色素が働かずに白いまま成長する。盛り上げた土表面に出たころには、長さが20㎝以上になっているので、そこでちょうど収穫時期。

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緑に比べて味はデリケート。生産や収穫にも手がかかることから、価格も当然のごとく緑のものに比べて高価となる。

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対し、緑のアスパラは、土の上にニョキニョキと伸びたものを収穫。
こちらは日光をいっぱいに浴びて、いわゆるアスパラらしい野生味あふれる香り豊かな美味しさ。個人的には緑派。

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ベッリア家では、毎朝7時から約10人がかりでアスパラ収穫を行う。まずは白アスパラから取り掛かり、緑アスパラまで、約3時間かけて朝の重労働。

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畑での作業を終えて…次は作業場へ移動。
おつかれさまです。



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モンタニャーナのプロシュット :: 2018/05/05(Sat)

ヴェネト州にはプロシュットの産地があり、産地呼称であるDOPに指定されている秀悦品がある。パルマやサンダニエーレに比べると、認知度は多少落ちる…が、品質は保証つきのブランド生ハムだ。

パドヴァ南部のモンタニャーナという町を中心とするのが、Prosciutto Veneto Berico Euganeo DOP (プロシュット・ヴェネト・ベリコ・エウガネオDOP)。この地域の丘陵地である、ベリコ丘陵地とエウガーネイ丘陵地にて熟成される生ハムをさす。

1996年にDOP認定を受けていおり、この地域内15自治体にて生産されるもの。認定マークはヴェネト州ならでは、サンマルコの象徴である翼のついた獅子マーク。最低12ヶ月の熟成期間を経て認定マークの刻印がされる。ただし、生産者によってその後の出荷時期は一定ではない。

最も大切な一番の原材料となる豚肉は、この地域および、同地域が位置するパダーナ平原にて飼育されたもの。DOPの認定を受けるには、豚肉のトレーサビリティも管理されているので、世界各所から集まる豚肉から製造されたものは、同認定マークをつけることは認められていない。

この日に訪れたのは、モンタニャーナの旧市街地のほど近くにある、BRIANZA社。もともとサラミ工場として創業されたものが、プロシュットに特化したのが2000年のこと。比較的大きな工場ではあるが、完全なファミリー企業で、ご夫婦の3人の息子さんも家系を継続すべく、参画している。

豚の原料は同社に入ってきた段階にて、すでに番号が刻印されており、養豚場や生まれなどを追って知ることができる。

全体に塩で覆われ冷蔵庫で約2週間。

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その後、熟成庫に入り、約1年間の長くゆっくりとした熟成が行われる。

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同社での出荷は12ヶ月の認定マークをおされてからさらに数ヶ月おき、16ヶ月からが出荷のタイミング。

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品質のチェック方法は馬のすね骨を尖らしたこのスティック。プロシュットの内部の状態を知る唯一の道具だ。これを骨の周囲5箇所に刺しては鼻で嗅ぎ…という原始的だが、最も正しい確認方法。

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多くの豚の足の吊りさがる熟成庫は圧巻で、庫の扉をあけたときの熟成香はたまらない。

同工房では、ヴェネト独自の太いサラミであるソプレッサ、パンチェッタ等々もつくられており、ひとつひとつが人の手により形がつくられ、そのあとは時間とこの土地の空気でゆっくりと熟成が進められる。

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一通り工房内を見学したあと、商品の試食タイム。塩味が適度で肉の旨みが甘くまで感じる肉製品たち。

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モンタニャーナの生ハムの年間生産量は100,000本という。有名なパルマのそれはその20倍ほどもあるのだそうだ。
もっと多くに知られてほしい、ヴェネトの逸品のひとつ。




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