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パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ビッレリア・パダヴェーナ Birreria Padavena :: 2019/08/22(Thu)

ヴェネト州北部、パドヴァからはとにかく北上し、ドロミーテの麓に位置するベッルーノ県パダヴェーナにあるこの地区随一のビール工場。
19世紀初旬にこの地で本格的にビール製造が始められた。

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ビールの原料といえば、大麦(穀物)、酵母、ホップ、そして水。大麦を発芽させる(麦芽)工程から水は欠かせない要素。ドロミーテ山麓の麓にて、清澄な水は豊富な地にてビール製造に適していた土地であるがゆえ、ビール製造が盛んになったことはいうまでもなく、明らかだ。
最近はイタリアもクラフトビール流行りであるが、これはその最も先駆けと言える。

この地でビール製造をかなり大規模で行っていて、製造現場は見学可能。そしてレストランを併設していて、夏の間中は、ビールと食事を楽しむことができる。
レストランもかなりの規模でメニューには、ビールに合うつまみから、土地の料理まで様々。結構なボリュームででてくるのは、ビッレリアならでは。

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バカンス中、もしくはこれを目当てに来る客でいつもいっぱい。お目当てのビールはさすがに安めな設定なので、ビール好きにはたまらなく楽しい空間だ。

私たちはこの日、朝からトレンティーノの山に出かけて、お山で過ごした一日の締めくくりにここに寄った。
山では平地と10度くらい気温が違って、涼しいを通り越して寒いくらいl。おまけに雨も降ってきていたのが…

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平野よりもかなり涼しいものの、山から降りてきたら、空気が温かくビールには最高な環境(あんまり関係ないか…)。

とにかく大きな建物と多くの人に圧倒されたのはほんの一瞬。一口だけ飲むつもりが、すっかり長居。

敷地内には、製造現場の一部が見られたり、ミニ動物園のようになった庭園があったり。環境が整備されている。

ここはサーラ・コットゥーラ。麦芽を浸水させて発酵させる、いわゆる銅製の鍋だ。

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ここのビールは、そのほとんどが、低温長期発酵をとっている。おそらく10〜20度で数週間という具合かと思うが、この製法により、香りや味わいがデリケートで複雑に、泡もきめ細かく余韻の残る仕上がりとなる。

楽しい仲間と行くには最高の場所。夏らしさを楽しむ素敵な空間だ。

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La Birreria Padavena
Viale Vittorio Veneto., 76 Padavena (BL)
labirreriapedavena.it

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フリウリ・ブットゥリオ (Buttrio) へ :: 2019/08/14(Wed)

ここ最近、ワイナリー訪問やら他事やらでフリウリ地方に出向くことが多い。

ワイナリー訪問だと、ここのところ人気のゴリツィア・コッリオ地区やらイゾンツォ、もしくはウーディネ県下のコルモンス周辺のカンティーナ訪問が多くなりがち。

先日は、ちょっとそこからずれた地域にてあるカンティーナを訪ねた。ウーディネ県ブットゥリオ (Buttrio)。電話で日程を調整したときから想像していたカンティーナのオーナーはパオロさんは、会ってみたら予想的中の人物で、一人で忙しそうにあちこちに動き回っている。
(写真なし!!!忘れたー)

軽く挨拶を交わしたら、とにかく「畑、見に行く?」と言われ、もちろん!と彼の車に乗り込んだ。彼の作業車、FIATのきったなーい車で畑をまわる。

彼のつくるワインは、白はフリウラーノ、ソーヴィニオン、シャルドネ、リボッラ・ジャッラ、ピノ・グリジョ、ピコリットなどの品種を主にバリック(新、古)にて熟成させたもの。赤はレフォスコ、メルローなど。

それぞれにグラン・クリュとしていくつかの畑の品種をそれぞれに分けて瓶詰めして商品にしている。

それらの畑を丁寧にひとつずつ畑の位置と気候、土壌などを説明してくれる。

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この時期は、黒品種でも一番早く色づき始めるメルローがいい色に実に色をつけはじめた。

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この土地はいわゆるポンカといわれる土壌が特徴。泥灰土と砂石が堆積層となった特殊な土壌。灰分が多いので、全体的に白い部分と赤土とが層になっているのがわかる。乾いていると石のように硬いが、少し水を含むとポロリと崩れる。ミネラル分が豊富なこの土壌が、この土地独特のワインをつくりあげる。この辺り一帯は、ほぼこの土壌で覆われており、ポンカの深部にまでぶどうが根をのばして土壌のミネラル分を吸い上げるという。

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以前にこの付近の丘陵地の森を崩してぶどう畑をつくる現場に案内してもらったことがあるが、畑づくりはこの岩のような土を掘り起こすことから始まるのを目にした。とにかく岩を割り砕いて土を起こしていく必要があるので、ブルドーザーで端から丁寧に割り進んでいくのだ。

こんな状況からできるブドウからつくられるワインは非常に土台のしっかりとした力強さが与えられる。

ワインの写真もカンティーナの写真もなにもないのだけれど、この後はパオロ氏のカンティーナにて熟成中の樽やステンレスタンクからこれから瓶詰めになるワインをいただく。

途中、帰ってきた奥さんの派手さにおののきながらも、敷地内彼らのレストランの中なども見せてもらい…

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とっても可愛い。古い鍋やらまな板などが並んだ壁--

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そしてこの古いふるいを使った照明!

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この訪問時は夏季休業中で営業していなかったのだが、次回はぜひ!

ほんとはパオロ氏訪問前にお昼をここで食べる予定でいたのだが、店が開いていない、とのことなので、彼に他店はどこに…と尋ねてこの街唯一の他の候補地にて食事。

思いがけず、魚介料理専門店で頼んだものは、魚介のクスクス、そしてお通しには、スキーエ(小エビ)とポレンタ。予想に反したものの、美味しくいただいた。

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ビーゴリと鴨の煮込みソース Bigoli all’Anatra :: 2019/08/10(Sat)

ヴェネトの地元料理として、太いスパゲティ状のパスタ、ビーゴリがあげられる。粉と卵を合わせて捏ねた生地を、トルキオという機械をつかって押し出してつくるパスタだ。家庭ではトルキオを使って自家製ビーゴリをつくることはほとんど見かけなくなってはいるが、生パスタ専門店や街場のスーパーなどでは、簡単に入手することができる。

このパスタには、代表的な2種のメニューがある。ひとつは、ビーゴリ・イン・サルサといい、じっくりと炒めた玉ねぎにアンチョビを溶かし込んだものをソースとする。見た目は色味も渋くてシンプルだが、食べると滋味深くて美味い。

もうひとつは、アーナトラ)の煮込みソースで、ビーゴリ・アッラーナトラという。いわゆる肉のラグーなのだが、よく知られるラグーはトマトをたっぷり入れて赤く仕上がっているもの。こちらはトマトは少しだけ旨味に使い、全体的に白いラグーに仕上げる。いわゆる、ラグー・ビアンコ。

玉ねぎ、人参、セロリのみじん切りをじっくりと炒める。そこにのミンチした肉を入れて肉の表面をしっかりと焼き付ける。

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鍋の中には肉から出てくる水分がかなりあるが、それがなくなるまでしっかりと焼き付けることで肉の臭みをとる。途中、ローズマリーやタイムを加えながら。

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水分がなくなった頃に、白ワインを加えてアルコールをとばすようにさらに火を入れたら、トマトペースト、そして様々なスパイスを投入。これがこのラグーのポイントだ。

使うスパイスはシナモン、クローブ、ナツメグ、コショウ、ジネーブロなど。スパイシーに仕上げるのが目的ではなくて、これももともとは肉の臭みを緩和するために使ったのだろう。途中、様子をみてブロードなどを加えながらしばらく煮込んでできあがり。

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モチモチ感のある太いビーゴリによく絡ませて、しっかり噛みしめながらいただくパスタ。アルデンテ、という食感とはまた違うパスタだけに、このラグーがとてもよく合う。

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