パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



パドヴァから贈られる賞~プレミオ・チッタ・ディ・パドヴァPremio Città di Padova~ :: 2010/01/18(Mon)

賞を受賞したのはアンティーキ・メスティエリAntichi mestieri=手仕事でモノづくりをする職人さん。パドヴァには、こういう職人を保護する団体(協会)が存在している。

日曜日、パドヴァの老舗カフェであるカフェ・ペドロッキにて、その協会及び、彼らの仕事に対する栄誉を讃える表彰式が催された。

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賞にノミネートされた10名の職人さんは、帽子、靴、室内装飾(カーテン、椅子等)、刃物、ジェラートなどなど、各分野に活躍し、またパドヴァはもちろん他地域、他国にまでその作品(製品)、彼らの技術を広めている人たち。

パドヴァ市では、これらの職人さんの保護を目的として協会を支援し、毎年彼らの功績を讃える表彰を行っている。決して絶やしてはいけない貴重な人の手による技術を一般に広く知らせ後世に受け継ぐため、そして何より職人自身の日頃の仕事に敬意を称するため。
経験を積んだ職人は高齢になりがちだが、近年は意識的に若い職人さんにも賞を与え、士気を高めようともしているとか。

ビシッとスーツを着込み、素敵な老紳士が親しげに声をかけてきた。誰だっけ??と思いながら挨拶を交わしているうちに判った。取材もしたことのある知り合いの職人さん。それもそのはず、仕事中は手を真っ黒にして作業で汚れた作業服を着ていたのだから、まさに別人。あ~、こんなに素敵なおじさんだったとは知らずにいた。彼もこの日はめでたく賞を受賞。

正装をして晴れやかな表情をしている彼らも、普段は地味に作業を続けている職人さん。ご近所で仕事をしている方にもお目にかかったので、機会があれば訪れてみたい。

さて、表彰式の会場はカフェ・ペドロッキの上階にある歴史的空間。

カフェ・ペドロッキは1階はカフェとして1826年、4つの広間のある2階は1842年に完成したもの。建物の建築はヴェネツィアの建築家、ジュセッペ・ヤッペリGiuseppe Jappeli。

今回授賞式に使われた大広間はサーラ・ロッシーニSala Rossiniと呼ばれ、当時の踏会の目的のもの。豪華な装飾、そして大きなシャンデリアが特徴。

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そして美しいフレスコ画のあるサーラ・エルコラーナSala Ercolana、中世の時代を反映する静かにそして存在感たっぷりに設置された調度品が美しいサーラ・リナシメントSala Rinascimento。そして、これらとはちょっと趣を異とするオリエンタルな雰囲気も醸し出す、独特の青い壁に囲まれたサーラ・エジツィアSala Egizia。

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これらの美しい部屋の数々、建物全体は1891年以降パドヴァ市の保有となっている。創業者であるアントニオ・ペドロッキの息子であるドメニコ・カッペラート・ペドロッキがこの美しい建造物の保存、共有、そして効率的な稼働が目的。

という意思は現在でも脈々と(?)受け継がれており、公式の会合、食事会、コンサートなどで大広間は使用されており、そしてこれらの部屋に続く空間には、(イタリア)リナシメント博物館として開放されている。

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パドヴァ市の所有ということもあり、ここの一室で結婚式が執り行われ(教会婚ではなく、市長立会い婚の場合)その後大広間で食事会、という素敵なコースも可能。
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  1. Padova/パドヴァ
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こんな空間があったのですね!

カフェも外を利用したので、こんな素敵な空間があるなんて・・・
イタリアのモノづくりの原点は、職人さん達が活躍できる環境があることですね。
GDP世界2位(中国に抜かれそうですが)の彼の国は、あらゆる分野で職人さんが消滅してしまいました。
職人や商店が生きて行ける国は100年後も変わらないでしょう、日本の100年後は・・・
  1. 2010/01/19(Tue) 08:30:33 |
  2. URL |
  3. UCH #-
  4. [ 編集 ]

Re: こんな空間があったのですね!

UCHさん
同カフェは単なる“カフェ”としての機能だけでなく、建物そしてカフェともにモニュメントとされています。歴史ある建造物が現在も普通に使われる、そしてその生活そのものが生きる例のひとつです。
>簡便さを追求するとイタリアはなかなか他国に水をあけられている現状を、良しととるか悪しととるか。。。
それにしてもカフェをご一緒したときから、時が過ぎました。。。
  1. 2010/01/19(Tue) 12:48:23 |
  2. URL |
  3. aki #-
  4. [ 編集 ]

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