パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



Latteria MOLNETTO :: 2010/05/02(Sun)

パドヴァの郊外、サン・ピエトロ・イン・グーSan Pietro in Guという町にあるグラーナ・パダーナの生産場、モルネットmolnetto。 

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近隣の酪農家から毎朝運ばれてくる新鮮な牛乳を使用してつくるチーズは一日の製造数、240個。大型の製造工場だ。近年、各え酪農ごとにチーズの製造をするのではなく、こうして一か所に集めて製造、というパターンが多い。コスト的にも、また衛星的な面の問題もクリアできるから。

運ばれてきて牛乳はドッピ・フォンディDoppi fondiと呼ばれる深いすり鉢状の大きな鍋に移される。この中には1000リットルの牛乳が投入される。この1000ットルの牛乳からできるチーズはわずか2個。

ドッピオ・フォンディの意味するところは“ドッピ=2重の”、“フォンディ=深い”。つまりは“奥深い2重構造の鍋”という意味となる。その名は内側は銅製、外側がステンレス製というこの構造上からくるもので、この2枚の間は空洞になっており、ここに蒸気を流すことにより鍋を温める。

牛乳はこの蒸気によってゆっくりと温められる。12℃から加熱スタート、30℃でカリオcaglio(凝固酵素、レンニン)を加え、55℃で加熱を止める。
固まってきたものを細かく刻む作業を入れ、そのまま放置すること約50分。底に沈んだ固まったものをすくいあげ、それを綿製の布地を利用して2つに分ける。この作業は2人がかりの作業なのだが、器用に1枚の布を使ってこれらをすくいあげ、指で切り分ける場所に跡をつけ、一枚の布をかぶせながら2つに分ける。

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80㎏のかたまりが2つの40㎏のかたまりとなる。見ていると流れるようにリズミカルにこの作業は進められるが、これも熟練した技と2人の息をしっかりと合わせる必要がある。彼らはここで15年間働いている人たち。

さて、こうしてできあがったチーズのベースはこのあと、型にいれて、今度は形のベースをつくる。厚み、重みのあるプラスチックの型に入れられ、1日放置。この一日のなかで3回ほど上と下をいひっくり返して全体を均一に保つ。1日ここで軽く水分をとった後、ステンレスの型に入れてさらに1日放置。

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その後、塩分を入れる工程として、20%の塩水のプールに移される。形が整ったチーズの直径は40㎝。ここに塩分が入っていくのは1日1㎝とされ、全体に塩分が入るのは20日間を要する。

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水からひきあげられた後、微風をあてて一日ほど表面の余分な水分を取り去り、そして熟成庫へ移される。

ここの熟成庫は10,000個のチーズが置かれている。下から上まで、あたり前だがチーズだらけ。この光景はかなり圧巻。これらも常に状態をチェックされており、上下をひっくり返す作業は欠かせない。

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こうして熟成を繰り返してチーズができあがる。作業は非常にシンプル。作業上での機械化は導入されるものの、基本的に必要なのは牛乳と塩、そして空気、時間。昔も今もこれからも変わることはない。
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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
  2. | trackback:0
  3. | comment:1
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うわわわわわ・・・おいちそう・・・じゅるっ・・・

写真もきれいです。すばらしいです。
  1. 2010/05/03(Mon) 04:52:30 |
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  3. Fumie #-
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