パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ガッリーナ・パドヴァーナGallina Padovana :: 2010/05/27(Thu)

パドヴァ近郊で飼育されている特徴のある雌鶏。その姿からガッリーナ・パドヴァーナ・ダル・チュッフォGallina Padovana dal Ciuffoと呼ばれている。“チュッフォ”とは前髪のことを指すのだが、このガッリーナを見てすぐにそれと判る通り、その美しい前髪が非常に特徴的。

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この種がパドヴァで交配の結果ほぼ完成形となったのは1800年代とされているが、原型が持ち込まれたのはもっとさかのぼる。この歴史にも諸説あり、現在言われているのが、ジョヴァンニ・ドンディ・ダル・オロロッジョGiovanni Dondi dal’Orologioによる、とされる説。でも確かではないらしいが。

言われるところではキオッジャ生まれの医者であり、天文学者でもある彼が自身の研究のためにポーランドへ行った際に持ち帰ったもの。1300年代のこと。ちなみに彼はパドヴァのチェントロにあるピアッツァ・ディ・シニョーリのシンボルとなっている時計台の文字盤の基を築いた人物。ちなみのちなみにこの文字盤は彼自身の設計ではなく、彼の父がコピーしたものを基に造られた。

話は戻るが、このガッリーナ、特徴は繰り返すようだがその美しいチュッフォ。頭上と良頬、そして顎の部分に大きく広がる。そしてそれらの美しい色姿。
種類としては5種類あり、

①一枚一枚の羽の周囲が黒く、その内側は褐色の“ドラータdorata”(=金色)
②羽の周囲は黒く内側は白い“アルジェンタータargentata”(=銀色)

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③羽の周囲は白く内側は薄い褐色の“カモシャータcamosciata”(=スエード)

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④単一色の“ビアンコbianco”(=白色)
⑤そして“ネーロnero”(=黒色)

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がある。

金・銀・スエードなどと呼ばれるだけあり、大変に美しく、そこに立派な前髪がついているので観賞用の鶏のようで、これを食用にするのはなんだかもったいない気がする。(食べることしか考えていない。)

ただし、これらは種の保存として大変に気をつけて飼育されており、色違いのものが交ざり合わないように必ず色ごとに隔離しての飼育が義務づけられているのだとか。個人での飼育はもちろん例外だが、指定農家としてはパドヴァ近郊に200軒ほどあり、各農家とも気を使う部分であることは言うまでもない。

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この日私たちが訪れたのは、実際の農家というよりも、農業研究所のような場所でガッリーナをはじめ、他の動物や植物も敷地の中で研究材料として飼育されているのだが、特にここでは様々なガッリーナについての研究がされている場所である。

これはそれぞれのヒナ鶏たち。

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そしてこれは孵卵器。すべての卵に番号がつけられ、どの鶏から産まれたものかを明確にし、36.5℃温度、25%湿度管理のもとに3週間ほどで卵が孵化するのを待つ。

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と、可愛らしい鶏たちを目の前にして食べることばかりで何だか申し訳ないが、このガッリーナはこの土地ではボッリート(茹で鶏)、そして内蔵などもすべて使うリゾットなどが有名。肉質は筋肉質で硬く、長時間の煮込みや加熱して調理するのに適している。

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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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