パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



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アンテーノレの墓Tomba di Antenore :: 2011/07/15(Fri)

1274年、建築予定だった現在のこの地を掘り返したところ、地中に銅製の薄板に神話上の人物を謳った碑文はめこんだ杉材の棺が発見された。そして大理石の棺には一体の亡骸跡と刀、そして金貨の入った壺が添えられていた。

当時、パドヴァの裁判官であり詩人であるパドヴァの学識者として権力を持ち、この工事を委託していたロヴァート・ロヴァーティLovato Lovatiにより、これは、ギリシャ神話に登場するトロイアのアンテーノレ(アンテーノール)である、と考えられたことが、この墓の由来だ。

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アンテーノレとは、紀元前1184年、約3000年もの前、ここにパドヴァという地を定義した人物とされている。それがアンテノールだという根拠は、ローマの詩人ウェルギリウス(紀元前70-19)ともティート・リーヴィオ(Tito Livio=ティトゥス・リウィウス/紀元前59-17))とも言われるが、いづれも伝説のなかの話。

前者説が有力だが、ちなみに後者ティート・リーヴィオとは、紀元前59年から17年にパドヴァに生きた古代ローマ時代の歴史家として、『ローマ建国史』を著した人物。
パドヴァのチェントロにはリヴィエラ・ティート・リーヴィオという彼の名を冠した河と通りがあり、同名でのトラムの停留所も存在する。

ここは現在、バスやトラムの走るチェントロの交通路となっているが、河の駅が古い時代にあった通りで、現在同様、パドヴァの町の歴史上の交通路。残念ながら同様に埋め立てられてしまったアルティナーテ橋から南に数百メートルに位置する。

さて、同遺跡は1283年、先述のロヴァーティ氏によりここにこの遺跡を造ることが発案され、ラテン語の彼の言葉を刻みこんだ4対の円柱を備えた、先の尖ったアーチ型の覆いとその下に墓が築かれた。築かれた場所は、今は埋め立てられてしまったローマ時代からの歴史のある橋の袂。もともと紀元前40-30年の橋跡に沿って1281年にできたサン・ロレンツォ橋(ponte di San lorenzo)。

そして、ここからほど近い場所にあったサン・ロレンツォ教会には、14世紀前半に亡くなったロヴァーティ氏が奉られていたが、19世紀前半にこの同教会及び修道院もなくなってしまったことから、彼の墓はこのアンテーノレの墓の横に置かれることとなった。

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実は、1985年、アンテーノレの墓は一度開けられ、科学的検証されている。その際に、これらアンテーノレの亡骸と遺品であるとされていたものは、4世紀の現在のハンガリーにあたる地域の戦士だったとも、別の研究としてはそれとは別に2-3世紀のものだともされている。
つまりは、アンテーノレがここに眠っていた、というのはやはり伝説だった、との学説なのだが…現在もここは“アンテーノレの墓”とされ、その墓のある建物(現在のパドヴァ県庁)前の広場は、アンテーノレ広場Piazza Antenorと呼ばれている。

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そして、同遺跡の向いにある建物は、1300年代、トスカーナを追われてパドヴァのカッラーラ家に保護されていたダンテが居住していた建物がある。1916年にオーストリア軍の空爆にあい、その後再建されている。

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