パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ソアーヴェの名カンティーナ ピエロパン/Azienda Vitivinicola Leonido Pieropan :: 2013/05/13(Mon)

1890年創業のソアーヴェの塀の中の同社、最良質のソアーヴェ・クラッシコSoave Classicoの有名な造り手のひとりである。

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クラッシコ と名乗れるソアーヴェは、そのぶどうが斜面で栽培されるもののみ。ぶどうの質がワインの質に反映するのは言うまでもないが、同社で生産されるのはクラッシコのみ。製法に関してもこだわりを持ち続ける名カンティーナといえる。

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同社屋上から見える丘陵。上にはヴェローナの領主であったスカーラが建てたロッカ(城)があり、ここ周辺の斜面に広がる畑で作られるぶどうがガルガネーガGarganegaとトレヴィアーノ・ディ・ソアーヴェTrebbiano di Soave。

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同社では、この2種のぶどうの品種の割合違いで3種のソアーヴェ・クラッシコを生産している。これら2種の違いはそれぞれに特徴があり、香りよく、味わいが違う。どれも合わせるシーンなどで使い分けられるものだが、もちろん非常に上質。

パッシートであるレチョットReciotoも。こちらはガルガーネガ100パーセント。ソアーヴェ・クラッシコを造るブドウよりも約1週間ほど早めに、9月に収穫した選りすぐりの実を竹を張った棚に並べて5か月間寝かせてから製造に入る。レチョット作りには特にぶどうの収穫時から大きさや房の形、その実の付き方などをレチョットに適したものを選んでいる。

この部屋は今現在は棚だけが残されているが、9月以降にはこの棚がいっぱいになり、ものすごいいい香りが部屋いっぱいに広がっているところ。

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この部屋自体も100年以上前から変わらず使われている。部屋全体に備え付けられた大きな窓をその日の天候を見ながら開閉して内部の環境を調整する。一切エアコンなどにはもちろん頼ることはない。

ちなみにリチョットとは、ヴェネト弁で耳のことを”レーチャ”と言ったことから。ぶどうの房の形が耳のように上部が膨らみ下部がシュッと細くなっているその形からきている。
ちなみのちなみにイタリア語で耳は”オレッキ”なので、全く発音も違うし、これは私も想像の範囲内ではない。

さて、ソアーヴェ・クラッシコは収穫されると丁寧に絞られ、そのあとセメントのタンク(表面はヴェートロレジーナと言われるガラスとプラスチックの合成)に入れてしばらく寝かされる。そのまま発酵されるものとガルガネーガ100パーセントの品種のものは、木の樽に約1年間寝かせてから瓶詰めされる。

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瓶詰めの作業は機械によるものだが、瓶詰め後は出荷まで約1か月は静置。

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内部を説明してもらった後は、それぞれのワインを試飲。飲み比べて解る、非常に興味深い試飲。

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カンティーナを後にして、ロッカに続く道を上る。

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上った先に広がるぶどう畑。この10日前ほどに苗植えしたばかりというこれから成長する苗も整然と畑に治まっていた。

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ぶどうの木の成育状態も、こんな風に棚をつくるものから、

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上方向に高く伸びたものと…

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日光の当たり具合によるぶどうの出来を予め2種用意しておくのだとか。上から当たる光を葉で覆うようにして適度な日照を保つか、木を高くしてぶどうの実に対する朝から夕にかける日の当たり方を想定した調整にするのか、とのこと。

ここ周辺の丘陵地は実は土壌の性質も大きく違いがあり、白いミネラル分を豊富に含んだ海洋性の土壌と黒い火山性土のものでソアーヴェ・クラッシコの2種のぶどうが育ち、それぞれが土壌の特質を吸収して味わい、芳香の違いなどが生まれる。

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ピエロパン社のあるソアーヴェの街並み。小さな街全体がロッカを中心に塀に囲われている。外と内をつなぐ門には、ソアーヴェの街を象徴するワイン造りにちなんだもの。

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ソアーヴェという名でのソアーヴェが氾濫してしまっている現在、"ソアーヴェ・クラッシコ"として原料、製法、質にこだわり続ける。

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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

  1. Produttore/生産者
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ふむふむ、ソアーヴェの街も素敵な感じねえ。
それにしても、ピエロパンって、どんなPaneかと思ったわ(笑)。
  1. 2013/05/13(Mon) 21:08:48 |
  2. URL |
  3. ユキキーナ #xfH9rAAU
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ユキキーナさん、
ここは、いいですよ。ピエロなパーネじゃなくて、ピエロパン家なのだ。
  1. 2013/05/13(Mon) 21:36:58 |
  2. URL |
  3. aki #-
  4. [ 編集 ]

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