パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



Villa Emo/ヴィッラ・エーモ :: 2013/07/01(Mon)

ヴェネツィア周辺、ヴェネツィア~トレヴィーゾ~パドヴァ~ヴィチェンツァには、ヴェネツィア共和国の貴族の邸宅(ヴィッラ)が多く点在する。

そのなかでも現在残されているもの(修復などされて保存されているもの)はごく一部と言われ、一般公開されているものの他、個人所有、美術館及び博物館として現存、ホテルや結婚式などのイベントとして使用されているもの、またはそれらの複合型、等々として残されている。

中世の時代の貴族の繁栄がこれら邸宅建築の背景にあることはもちろんである。一時代には、ヴェネツィア貴族の別荘的に、いわゆる陸地(テッラ・フェルモ)にセカンドハウス的に避暑を目的として建てられたものもあるが、実際には16世紀以降のヴェネツィアが長い年月をかけて少しづつ少しずつそれまでの地中海での勢力が衰退、後退し始めた頃から、陸地に住居を構え、そこで商業及び農業活動を一貫した生活スタイルを築くようになっている、というのも実際のところだと考える。

本来のヴェネツィアの交通網は川、運河が主流であるので、それらのヴィッラももちろん川沿いに並び、ヴェネツィアからのびる主流のほとりには、美しいヴィッラを訪れることが可能。

そして、陸地には、現在のメストレからトレヴィーゾにかけての地区を特に中心として、貴族のヴィッラが続々と建てられた。そのうちのひとつである邸宅が、トレヴィゾ郊外、ファンゾーロFanzoloという地にある、このヴィッラ・エーモvilla Emoだ。

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同建物をデザインしたのは、この時代の寵児ともいえる、アンドレア・パッラーディオAndrea Palladio。ギリシャ建築を思わせる正面に円柱のあるエントランス部分、その両脇に左右シンメトリにのびる柱廊。

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建築は16世紀半ば4年間に渡り、内部装飾のフレスコ画はその後さらに4年間ほどかかって完成している。

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フレスコ画はバッティスタ・ゼロッティBattista Zelottiが主に担当しており、ギリシャ神話を題材としたもの、その当時の様子をテーマにしたものなどが描かれている。

これは、エーモ家の家紋。

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内部から見る昔の農地。整然と計画的に区画された農地。貴族家族の住居に農産物を生産する巨大な農地を抱える彼独特のスタイルがここにある。

バルケッサbarchessaと言われる、農作業小屋を華やかな住居とを合わせて組み合わせた、実用的にも建物の美観としても機能を果たしているのが、このヴィッラ・ヴェネタ群の特徴ともいえる。

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こちらはエントランス、正門。

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このような邸宅(ヴィッラ)は、その当時の貴族の邸宅としてヴェネト内にてヴィッラ・ヴェネタVilla Venetaとして、重要建築物として一部大切に保存されており、建築の分野において、特殊ともいえるくくりとして存在している。特にパッラーディオのそれらを中心に、世界遺産にも指定されている。

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