パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



Baccalà in umido バッカラの煮込み :: 2013/10/01(Tue)

季節もすっかり変わって、煮込みが美味しい季節に。

少し前になるが、いつものヴェネツィア料理レッスンにて、バッカラの煮込みを披露してもらう。

バッカラは干しタラのことを言うが、ここヴェネトで主に使われるものは、ストッカフィッソといって、ガッチガッチの乾燥した大きなタラ(メルルーサ)を使う。

地元の人もバッカラとストッカフィッソの区別のつかない人も珍しくはないが、前者は内臓を取り除いた後塩漬けにしたものを干したもの、後者は内臓を取り除いてそれを干し藁の干し棚みたいな、いわゆる干しタラの干し棚に吊り下げて水分を完全に抜いていくもの。

これらはイタリア産ではなくて、全てがノルウェー産。北欧の寒い地域でできた食べ物をヴェネツィア共和国の時代に航海中の商人が偶然に立ち寄ったこの地にて発見、ヴェネツィアへ持ち帰ったことにより、ヴェネツィアでの食べ物として今も残る。

イタリア全土に各所、バッカラの調理法が存在するが、ストッカフィッゾとして根付くのは、ここヴェネト特有と思われる。

ヴェネトには、いや、ヴェネツィアには、このバッカラ(しつこいようだが、あくまでもスチッカフィッソ)を使った一番の代表的料理としてバッカラ・マンテカートがあげられる。
戻してから茹でてほぐしたバッカラを、オイルを加えながら攪拌していき、ペースト状に仕上げるそれだ。

さて、この日はこのバッカラをトマトで煮込んだヴェネツィアの料理。

3日前から水を替えながら戻したバッカラ(流水が理想的)をほぐしておく。ヴェネツィアのこれは、魚の形を残さずに、こうしてくずして使うのがここ流。

皮から身を丁寧にはずす。一部皮も少し加えるのが、大切なポイント。皮の持つゼラチン質が煮込んでいる経過でつなぎの役割を果たしてくれる。

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ちなみにバッカラ・マンテカートを作る際にもこのポイントは重要で、皮、そしてバッカラの湯で汁を少々加えることで、“つながる”。小さなことだが非常に重要ポイントだ。

あとは、鍋にてバッカラの表面に火を入れ、トマトを加えてひたすら煮込む。厚肌の鍋があると良い。

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この料理を皿に盛るには、そのお伴はやはりポレンタ。これ以外には考えられない。やはりヴェネツィアらしく白いポレンタにて。魚料理には白、肉料理には黄色、という人もいるし、単なる好み、という言われもある。
最近聞いたポレンタ話には別説もあるので、またこれは別の機会に…

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この日の他メニュー、最近定番になりつつある、タコとセロリのインサラータ、

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そしてビーゴリ・イン・サルサ、

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ドルチェにはザエティ。

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レッスンをするロッサーナはヴェネツィア料理を披露するにはこれだけじゃないのよ!と毎回私に言うのだけれど、参加してくださる方にとっては初めてで、私も店で食べるこれらではない家庭で丁寧に料理するこれらの味を知っていただきたいから…との思いで、いつも何気にお決まりメニュー。

とはいえ、少しづつまた新たなメニューも加えていこう、と今後のレッスン内容に乞うご期待!
紹介するべきヴェネツィア料理はまだまだたくさんあります。

で、やっぱりお決まりの『SELECT』を使ったスプリッツ。同家では『APELOR』は存在しない…

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