パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



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プロセッコの老舗カンティーナ『Bisol(ビソール)』 :: 2014/08/03(Sun)

プロセッコはヴェネトを代表する発砲の白ワイン。近年、プロセッコ自体の世界的認知及び需要も右上がりだという。その主な出荷先はイタリア国外。つまり、健全かつ国外にいち早く、そして力を入れている(入れてきた)企業は不況知らずだともいう。
ワインに限った話ではないけれど。

縁あり訪れたカンティーナは、ヴァルドッビアーデネのなかでも最高品質のプロセッコを生産する、Cartizze(カルティッツェ)丘陵区にある。

1542年創業の『Bisol』社。

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プロセッコの産地のうちでも特に高質のプロセッコを造るValdobbiadene(ヴァルドッビアーデネ)地区のさらに一部地区である『Cartezza(カルティッツェ)』に自社ブドウ畑を保有している。

第一次世界大戦時には、同地がオーストリア/ハンガリー対イタリアの激戦地区であったこともあり、カンティーナ存続の危機も経験しているが、その後、1920年代に入り、ワイン醸造が再開。

第2次世界大戦後になり、本格的に現在のような同社の基盤を造り上げる。この時期には、同社が非常に発展した時期でもある。同様に醸造技術も発展を遂げている。現在は4世代目。

Bisol社はValdobbiadene(ヴァルドッビアーデネ)からConegliano(コネリアーノ)の土地にて生産される『プロセッコ』と称されるに値する地区内に20の畑を保有している。
各畑の位置する場所は非常に細かく分割されており、それぞれの持つ畑は1ヘクタール強というのが平均的な大きさ。それらのどれもがもちろん同社自身の保有の土地であることは言うまでもない。

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現状のプロセッコ醸造会社は、ブドウ栽培、ワイン製造及び醸造(ここでは、発砲をさせるための技術を含む)などが分担作業となることが多い(つまり、多くのプロセッコ製造会社はブドウをブドウ農家から購入している)中、同社に限っては、ブドウの栽培から出荷までを一手に担っている、という希少なワイナリーである。それは、ワイン造りへの非常に深い管理のもとに“こだわり”にもつながる所以でもあるといえる。

特に希少なプロセッコの生産される畑のあるCartizze(カルティッェ)地区とは、海抜約300m以上の少し高い位置にある地区をさし、希少で恵まれた地形(砂地でもある)であり、高品質のプロセッコ造りに適した土地であるがゆえ、106ヘクタールほどの土地をなんと140の異なる所有者が保有している。持ち主が多いのも、この土地が貴重な価値ゆえ。Bisol社はこの土地に3ヘクタールの畑を所有。3ヘクタールとはいえども、ここでは大きな面積にあたる。

そのなかでも前述のように、Bisol社は優秀でしかも数少ないプロセッコ製造者であると言われるのは、畑造りから生産・出荷に至るまでの一切を自社のみの力で成せるワイナリーであることから、といえる。

プロセッコは産地呼称のD.O.C.G(Denominazione di Origine Controllata Garantita)に指定されている。そのうちのConegliano(コネリアーノ)からValdobbiadene(ヴァルドッビアーデネ)とAsolo(アーゾロ)はプロセッコD.O.Cと呼ばれ、9県650の自治体(ヴェネト州及びフリウリ地区)で造られるものがそれにあたる。

DOC prosecco(プロセッコDOC)と呼ばれるものは、現在555の自治体にて、またProsecco di Treviso(トレヴィーゾ産プロセッコ)は95自治体にて造られており、そこからさらに地域が限定されるDOCG Conegliano-Valdobbiadene(コネリアーノ-ヴァルドッビアーデネ産プロセッコDOCG)は15自治体、さらにDOCG Prosecco di Asolo(アーゾロ産プロセッコDOCG)はアーゾロを中心とした9自治体にて生産される。

そして、Bisol社も誇るProsecco Cru Cartizze(プロセッコ・クリュ・カルティッェ)は、そのなかでも特に険しい斜面にあり、それが、S.Pietro di Barbozza(サン・ピエトロ・ディ・バルボッツァ)、S.Stefano(サント・ステーファノ)、Saccol(サッコル)と呼ばれる地区である。

以前は『DOC』としての認証を受けていたものの、1969年以降、その称号に『G』がつけられた。『G』の意味するところは品質への『Garanzia(ガランツィーア=保証)』。

同地まさしく1自治体のみで生産される、という至って希少な製品なのだ。

製造は主に、プロセッコという品種(現在は『GLERA(グレーラ)』と呼ばれる)に、発酵過程を経てガスを発生させるには、それに適した発酵であるシャルマット製法をとられる。つまり、ステンレスタンクの内部で発酵過程を進めるもの。

その他、製品のラインナップにはシャンパーニュ製法を取り入れたもの、そして、シャンパーニュとは位置する関係上呼べないものの、シャンパンと同様のブドウ品種及び製法で造られたものなど、多くのラインを保有する。

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樽で寝かせられたものは、モスカート。ブドウの収穫後、しばらく静置くして水分をぬき、糖度を増してから製造に入るもの。樽のなかでさらに熟成がなされる。

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ここは、創業当時から存在する場所。年間を通じて内部温度は14℃。自然の力。現在はデグスタツィオーネなどに使われる空間となる。

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ワイン製造は畑の管理、収穫から醸造に至るまでは時間と手間暇をかけられ、経験と技術によってなされるもの。できあがったものはボトルに入れられるが、ここは完全オートメーション化。タンクから直接ひっぱられてくるワインは人の手に触れることなく、パレットに載り、周囲をナイロンでグルグル巻きにされるところまで機械が管理する。そのまま出荷のトラックに載せられる状態まで仕上がる。

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これらが同社数あるラインナップのなかでも最も伝統的な基本ライン。カルティッェ産のものはやはり、プロセッコとしての価格的な価値もかなりのものだ。

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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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