パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ゴリツィアの自然派ワインの造り手 『フランコ・テルピンFranco Terpin』 :: 2014/11/13(Thu)

ヴェネツィア・フリウリ・ジュリア州、ゴリツィア郊外のワイン製造者、フランコ・テルピンを訪問。

パドヴァから北上、フリウリへ。ウーディネに少し寄り路してから西に進むと、もうその先はスロヴェニア、という地形だ。国境を含む丘陵地帯、サン・フローリアノ・デル・コッリオSan Froriano del Collioの一画に自宅とそこから少しだけ離れた場所にカンティーナを所有する。

道を間違えて、というか、とりあえず目的地のゾーンに入り、そこからは人伝手。…というのが地図を見るより、グー○ルマップを使うより、また、私の車内の一番の相棒ナビくん、TomT○omくんに頼るより一番の近道、と考えているが…人がいないっ!!

ようやくみつけた老夫婦に道を尋ねるも、言われた通りの目印なく、行きすぎてようやく巡り合った通行人に道案内をお願いしたら、また同様の目印を言われて????と思いながらも、ようやく到着。(目印は単に私たちが見落としただけだった)

それにしても、間違って曲がった先はスロヴェニア、道案内をお願いする道すがらの人々は皆、イタリア人オリジナルでは明らかにない人たちばかり。完全にスロヴェニア圏だ。学校もスロヴェニア語で授業が進められているらしい、この近辺は。

迎えてくれたのは、生産者のフランコさんと奥さんのダニエラさん。

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ここで造られるワインは、主に地産種のフリウラーノ(トカーイ)、リヴォッラ・ジャッラ、そしてシャルドネ、ソーヴィニオン、ピノ・グリージョなどの単種ワイン及び複合ワイン。

ヴェンデンミアを終えて静けさの帰ってきたカンティーナ内には、整然と並んだ樽のなかで次なる完成品が静かに眠る。

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これらのワインを造り上げる、土地の土。その土地に与えられた恵み。南に向いた傾斜の浅い渓谷的な地形は、太陽の光を限りなく受け、ミネラル豊富な土壌は、ブドウの味を構成する様々な要因を築き上げる。

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もともとはブドウ栽培農家であったフランコさんの家系。彼の代になり、少しずつワイン製造の世界に入り込み、94年にボトリングを始めた。現在のような自然派ワインとして、つまりマセラシオンを始めたのが2001年という。

収穫したブドウは樽の中で1週間ほど、1日に3回ほど上下をひっくり返しながらぶどう本来の酵母により発酵をスタートさせる。その後オーク樽にて1年、さらにステンレスタンクにて1年、その後ボトリング。瓶内にて最低でも1年以上寝かせたものうち、仕上がりとして認めたられたもののみが順次、出荷となる。

その見極めは時折のテイスティングによるもの。その年のブドウの出来や、年月の経過により起こる変化は刻々と変わることから、醸造年ごとに順序よく出荷がなされる、ともいえない。

ろ過をせずに瓶詰しているため濁りのある、そして少々茶色がかった白ワイン、自然派ワインならではの独特の酸味と香り。しっかりとした印象なのに、サラリと流れるような口当たり。なのに、口に残る香りとミネラル的な風味…と、表現しにくいけれども、これは一般的概論かもしれない。

テルピンのベーシックライン。

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私がこの日に何種類も試させていただいて、最終的に購入したのは、『シアリスSialis』のシェルドネ、ソーヴィニオン、ピノ・グリージョの2005年のもの。

今やもはやこの地区では呼べなくなってしまった“トカイTocai”は、その名をさかさまに読んで“ヤーコトJakot”と呼ぶのは、ほぼ同地区にて自然派ワインの権威として知られるラディコンRadikonを始めとする数生産者と同調の動き 。

現在では“フリウラーノ”と呼ぶことを義務づけられているが、この地区はヴェネツィア・フリウリ・ジュリア州としては、オリジナルとしてはフリウリ地区とはいえず、地産種であるのに、他地区をイメージのする名を冠するのに抵抗あり、との心奥からだ。
現に、一般的にも(元)トカーイワインを生産する人は勿論、一般的にも私の周囲でさえ、未だに“トカーイ” と呼ぶほうが日常だ。
それにしても、ゴリツィア周辺は、ヴェネツィア・ジュリア地区ともまた違った歴史を持つので、同州内でも特殊な歴史と文化が残る地域だと思う。

優しくて逞しさを感じるご夫婦の雰囲気が表れているみたいだ。

つまみに振る舞ってくれた自家製パンチェッタとフォルマッジョの旨さも印象強し。

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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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