パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ヴェトロ・ディ・ムラーノVetoro di Muranoとムラーノ島Isola di Murano :: 2009/11/08(Sun)

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ヴェネツィアのラグーナ上にある島のうちでも世界的にも名の知られているのがイゾラ・ディ・ムラーノ=ムラーノ島。それを有名にしているのが、言わずと知れたムラーノ島のガラス製品、ヴェートロ・ディ・ムラーノvetoro di murano(ヴェネツィアン・グラス)。

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ムラーノ島でのこのガラス製作の歴史は1295年に島にガラス職人を集めて工房を開いたことから始まる。

もともとこの島に工房を、そして職人を集めたのは、高熱の窯で仕上げるガラス製品の工房からの火事を恐れたこと、また、その技術の流出を防ぐため。

海洋貿易で富を得て栄えたヴェネツィア共和国。しかしながらヴェネツィア自体には独自で原料や燃料などの入手が困難。だからこそ、自国の重要な産業であるガラス製品を、原料を調達できる他国への製法を知られることを恐れた。ガラス職人たちは手厚く保護されながらも非常に厳しい管理下に置かれ、ムラーノ島でのみ職人としての生涯を送ることを許されたという。

小さな島内でのこと、職人たちはお互いに切磋琢磨することとなり、相乗効果ともいうのか、技術・製法は確実に進歩を遂げ、名品と呼ばれる数々の製品が作り上げられることに。
ムラーノのガラス製品は世界中の貴族達の憧れとして、高値で取引されてたが、それも15世紀の無色透明で強度のあるクリスタル、ボヘミアン・グラスの流行とともに、ムラーノのガラス産業は陰りを見せる。
その危機には、豪華なシャンデリア製作に力を注いだこと、また、技術を進歩させ、クリスタル様の透明なガラスも製法として確立され、再度ガラス製品の王道へと不動の地位を確立する結果に。

ここ近年はムラーノのガラスも大変に経済的な危機が訪れていることも報道されている。その要因は世界的な不景気と、安い中国製が出回っていること。土産物店を見て回っても中国製の安価のものを目にすることも日常となってしまっている現実に、伝統的な職人の技術が廃れてしまうのは大変悲しいこと。

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消費者である私たちも本物を知る、手にするように心掛けたいものだが、そんなにきれい事だけでは済まされない、というのも悲しい性。



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