パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



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エピファニアとベファーナ :: 2016/01/07(Thu)

正式にクリスマスシーズンに幕が閉じた。その日は、エピファニア(Epifania)=公現祭と呼ばれる1月6日。降誕したイエス参りをしたマージ=東方三博士のイエスへの礼拝を果たした日を祝ったもの。

マーギは、パレスチナのベツレヘムに約900kmかけてイエスの降誕を祝う旅をしたのだとか。当時はラクダに乗っての移動。1日の最長可能移動距離は80kmというので、イエス降誕から約2週間ほど後の1月6日が、その到着日、となる。

さて、この日をもって、すべてのクリスマス行事を終了する。そして、この1月6日を迎える夜には、ベファーナが子供のいる家庭を1軒1件まわって、甘いお菓子を靴下に入れていく習慣がある。
だから、街中の駄菓子屋さんは、ベファーナ(老婆)の人形やら、お菓子でパンパンになった靴下で軒が飾られる。

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同じようにクリスマス・イブにサンタクロースの贈り物を待って靴下を準備するのはイベント的。それとは別に、ベファーナに対するそれは宗教的に存在する行事だ。

この日にイエスのもとに辿りついたマージ。彼らがイエスの居場所を道中に尋ねた人物が、このベファーナ。ベファーナはこの時に素っ気ない返事をして三人を追いやったものの、その後に自分もイエスのご加護を肖ろう、と三人のマーギの後を追うが時や遅し。仕方がないので、生まれたばかりの赤ん坊のいる家を一軒ずつ廻り、それがイエスであることを願いながら、甘いお菓子を置いていった、と言われる伝説から。

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なので、子供達は、1月5日の夜寝る際には、枕元に靴下を仕掛けておいて眠りにつく。いい子にしていた子供には、甘いお菓子が、悪い子になっていた子供には、お菓子の代わりに真っ黒な墨(カルボーネ)を置かれる、ということになっていて、目覚めた時に、ドキドキしながら靴下を開けることとなる。

駄菓子屋では、ジョークで、ゴツゴツとした墨の駄菓子も売っているし、ピンクや赤や黄色のカラフルなものも置いていたりする。ただし、黄色い墨は良い意味だそうだ。

パドヴァでは、この日に広場に仕掛けられた大きな焚き木に火をつける習慣がある。そして、この焚き木の上には、この日の象徴であるベファーナが仕掛けられる。

これは、”Brusa la Vecia(ブルーサ・ラ・ヴェーチャ”と呼ばれ、brusaはbruciare(ブルッチャーレ=燃やす)のヴェネト弁、veciaはvecchia(ヴェッキア=老婆)の、これまたヴェネト弁。veciaはここではベファーナを指すので、仕掛けられた焚き木の上のベファーナを燃やすこと、という意味。

ヴェネトでも、ヴェネツィアやトレヴィーゾに強くこの風習が残っていて、そこらへんでは、主に、Panevìn(パネヴィン)とか、 Panaìn(パナイン)などと呼ばれる。いわゆる、Pane e Vino(パーネ・エ・ヴィーノ)、パン(パーネ)とヴィーノ(ワイン)という意味で、いずれも豊穣を表すもの。

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これも新年の、パドヴァの大きな広場プラート・デッラ・ヴァッレでの恒例イベント。

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午後からのイベントに向けて、多くの人、家族連れで賑わう。

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夕方5時に、点火。なんだか、可哀想なぐらいに、勢い良くあっという間に燃えてしまったベファーナ…

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これを燃やして燃やした炎の向きで今年一年の運勢を占い、また、健やかな一年を願う意味が込められている。北東方面に炎が上がると幸運の印、と言われている。今年はそちらに方向が向いたようで、2016年もよき年になるだろう。

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しばらくして、アックア・サンタ(聖水)の意味も込められた、消防車からの放水にて火はゆっくりと鎮火する。

ようやく、これで冬の大イベントがすべて終了。街のナターレ用のバンカレッレ(屋台)も、大きなクリスマスツリーも全て撤去される。そして、一年の本格的スタート。

街はエピファニア前日から始まったバーゲンセールでしばらくは、違う意味で活気づく。

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そして、続くはカーニヴァルの季節…


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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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