パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



アジアーゴの丘陵地とマルガ :: 2016/09/07(Wed)

夏の終わりを惜しむかのように、そそくさと名残惜しい季節を感じにいく週末。

天気のよい1日、子どもを連れて出かけたのは、大好きな土地、アジアーゴの高原地域。

私たちがこの日に訪れた先は、アルトピアーノ・ディ・アジアーゴ(Altopiano di Asiago)と呼ばれる地域で、アジアーゴの街よりもさらに高地となる。

パドヴァの自宅から、普通道路でも2時間ちょっとでこの標高1700mくらいのところまで比較的容易に到着できる。山用の服装なども必要ない気軽さがいい。

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平地は30℃を越す残暑のこの日、山の上は16℃。肌寒いくらい。

所々の拠点には、山小屋があり、冬はスキー客用に、夏は避暑用に、と食事などを振る舞うロッジがあり、ここに車を置いて周囲の散策が可能。

ハイキング用に道もつくられているので、その道なりに歩くと…

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この先には、何やら気になるアグリトゥーリズモの看板が。

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さらに先に行くと、小さな小屋でたくさんの人たちが昼食をとっている。こういう場所はマルガ(malga)と呼ばれ、簡単な食事処であるのだが、多くの場合、夏季の牛の放牧場になっていて、そこでその日に絞られる牛乳でチーズがつくられる。

もちろんこれはれっきとした《アジアーゴチーズ》。若いものは2ヶ月くらいから、熟成のタイプのものは3年くらいのものまで、時間がその旨味を生み出す。

作業場を覗かせていただいた。

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カルダイア(乳を沸かす大きな銅鍋)も木でおこすもの。なんだかレトロでこの薄暗さがなんともいえない”静”を感じさせる。

1日に3個ずつしか生産できない。それを熟成して数ヶ月〜数年したものを私たちがいただくこととなる。

熟成庫には待機組が…

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チーズの型となるこの丸枠、今や平地ではほぼお見かけしない木製のもの。

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できあがったチーズはものすごく滋味深い。普段よく知るアジアーゴとはまず、見た目が違う。とにかく色が濃い!

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それはやはり、美味しい空気のなかで美味しい草を食べているから。与えられる餌ではなくて、自然の、高原の、栄養豊富な草を食べることにより、美味い乳からできるチーズは自ずと旨くなる。

ここのチーズ作りの名人・名物おじさんは、この夏季しか自分のアジアーゴチーズは作らないのだとか。他の季節の草を食べない牛の乳では自分の納得のできるチーズができないから、という。

ちなみにマルガは毎年、天候により多少はずれるが、3〜9月に牛を高原に移動させる。それ以外の季節はアジアーゴのもっと下のほうの牛舎にて飼育される。

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夏場はこんなところで美味しい空気をいっぱい吸って、美味しいチーズを食べるのが、楽しみのひとつ、となる。

こんな温かい人たちが、お手製の食事を振舞ってくれるんだから…格別に決まってる‼︎

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