パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



『カフェ・ペドロッキ』の名物コーヒー『カフェ・ペドロッキ』 :: 2016/11/25(Fri)

パドヴァの旧市街地の中心に位置する『Caffè Pedorocchi (カフェ・ペドロッキ) 』。創業は1831年。
イタリアのカフェの歴史は、700〜800年代から広く普及を初め、パドヴァでもちょうどその時期を重ねるように、カフェがオープンしている。当日のカフェの位置付けは、単にブレイクすることが目的というよりも、人が集まり、そこで様々な談義が交わされたもの。

パドヴァのカフェとして特徴的なのは、パドヴァが大学の町であったこと。同カフェの前には、パドヴァ大学(パラッツォ・ボー)がある。現在でこそ、町の中にキャンパスが点在し、複数の学部がそれぞれに存在するのだが、創設当時は、旧市街地の中心地、現在も残るパラッツォ・ボーが歴史的な創設の場所だ。

大学は、多くの見識者、学者たちが集まることで、思想の表現の場であるともいえる。その最たる場でもあるのが、このカフェ・ペドロッキともいえる。

カフェは創設当時から、緑・赤・白のトリコローレの3つの部屋に分かれており、現在でもその姿をそのまま見ることができる。
学生のリソルジメント運動(近代イタリア独立運動)の活動拠点であったこともあり、現在の白の部屋(サーラ・ビアンカ)には、その際の闘争の様子を垣間見ることのできる壁の銃弾の跡なども残る。

カフェの上の階には、リソルジメント博物館として、当時のパドヴァの活発な市民運動の様子が記録されていることでも、パドヴァの歴史の一部として、同カフェの位置付けは重要なもの。

たくさんの歴史を背負う場所ではあるが、市民や観光客、全ての人々に開かれた、オープンな場所であることも、パドヴァのシンボルにもなっている。ゆえに、カフェ・ペドロッキはのキワードとして、よく知られている一節に、 “ Caffè senza porta (カフェ・センツァ・ポルタ=扉のないカフェ) “というのがあり、どんな人も身分や職業、立場の違いなく、全ての人に開かれた場であることを表現されている。

さて、こんなカフェにていただくカフェは、歴史を感じる優雅な空間のなかにて、なかなかオツなものなのだが、同カフェには同名の飲み物が存在する。その名はもちろん『カフェ・ペドロッキ』。

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コーヒーの上に少しホイップされた生クリームを少し、そして、緑色のミントのシロップを少しだけ加えたもの。
注文してしばらくすると運ばれてくるそれには、スプーンがついてこない。

給仕のカメリエーレが必ず付け加える注意事項とは、
・砂糖は加えないこと
・スプーンでかき混ぜないこと→だからスプーンはサービスされない
・最後の泡までしっかりといただくこと
熱くてほろ苦いコーヒーに、冷たくて甘いミント風味が口のなかでクリームと混ざり合う、ちょっと不思議な飲み物。

個人的には、最後に残るクリームが美味しいのに、底に残ってしまうのが残念で、こっそりとカメリエーレにスプーンを持ってきてもらう。

ただし、こういうコーヒーは飲みながら、カップをゆすって最後に泡を残さないように飲むのがよい。スプーンなしにて、正しいコーヒーの飲み方ができるようになったら、正真正銘のパドヴァーナとなる。…のかな。


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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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