パドヴァのとっておき。

北イタリア・ヴェネト州パドヴァより、料理や季節のおいしい情報を中心に、日々のできごとを綴ります。



ブドウの樹の冬支度 :: 2016/12/11(Sun)

今年の夏頃に偶然に訪れた、フリウリのカンティーナ『Venchiarezza (ヴェンキアレッツァ)』。

その時に試飲させていただいたワインの印象と、それを作る若い醸造家、ルカ・カポララーレ (Luca Caporale) 氏の情熱と人柄がとても印象深くて、その後も何度か連絡を交わしていた。

ひょっこりと時間が空いた1日を、久しぶりにカンティーナを訪れることにした。
朝晩が急激に気温の下がるこの季節特有の、辺り一面霧で真っ白な高速道路を飛ばして約180km北上。

目的地は同カンティーナのある、チヴィダーレ・デル・フリウーリ。

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着いた頃はすっきりとした快晴。畑では、冬支度中の作業が進んでいた。

夏の終わりから秋にかけてのヴェンデンミア(ブドウの収穫)を過ぎ、仕込みが済んでカンティーナ内に静けさが戻った頃に行われる作業。

来年の生育に必要な新芽を残すようにしながら、元気に伸びた枝を適度なところで切り落とす。

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余計な栄養を他に分散させることのないようにするための、大切な作業。こうすることで冬の寒さをじっと待ち、春の芽吹きの時期になるまでじっと大地の栄養をゆっくりと吸収させて強い樹にする目的がある。

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こうして四季の気候の変化にナチュラルに従うことが、病気にも負けない強くて健康な樹を作り上げていくことに繋がる。

剪定(ポタトゥーラ)は、経験値がモノを言う、というほどに、左右に大きく伸びた枝をバッサバッサとすごい勢いで次々と切り落としていくのだが、来年伸ばすべき枝を即座に見極め、そして芽を残す。

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こうして年が明け、春の空気を感じてきたな…という時期となると、再度、その年に成長をさせる新芽を整理しながら、枝を樹と垂直に、大地とは平行に張られた針金に沿わせるようにくくりつけていく。

これが、いわゆる”グイヨー方式”。生育の方法は何種類があるが、それは生産者が土地と品種をみて、それに適した方式を採用する。

ちなみにグイヨーのなかでも、枝を一方にだけのばす”シングル方式”と2本の枝を左右対称になるようにのばす”ダブル方式”、さらには、その枝をアーチを模るようにするものもある。

これは、その形から”カップチーノ方式”。司祭のかぶる丸い帽子をイメージさせることから。

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カンティーナは小さな田舎町…なんて言っちゃいけないが、土地に長く根付いたものであり、基本的にはルカ氏が一人で切り盛りしているのだが、忙しい時期などは、近所の農家の人たちが率先的に手伝いにきてくれるのだとか。お互いに手を貸し合い、お互いの持つ機械なども共有しながら運営が行われている。

この日も助っ人・ダヴィデ氏が黙々と作業を続けていた。

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カンティーナの中に入ると、今年のヴェンデンミアのもmのがタンクに眠っている。
今年の赤は特に非常にいいものができるとか。

今の状態のものもタンクから直接飲んでみる。それぞれのブドウの性格が手に取るように解る、貴重な体験。

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ちなみに、ラインナップとしては、
白は ピノー・グリジョ、シャルドネ、トカイ・フリウラーノ、リボッラ・ジャッラ、ソーヴィニオン。
赤は レフォスコ、スキオッペッティーノ、カベルネ、メルロー。

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ここに定期的に弟子入りすることを心に決めて、また霧のなかを(おまけに真っ暗)家路に着いた。






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テーマ:イタリア - ジャンル:海外情報

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